
台湾最大野党の元党首が原発抗議で無期限ハンスト突入/台湾
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140425-00000002-wordleaf-nb

[画像]警察ともみあう、与党・国民党の本部を包囲する反原発運動の市民(地元紙「アップルデイリー」提供)
両岸サービス業貿易協議の是非をめぐる、学生らによる国会占拠騒動が一段落した台湾で、またも大きな騒動が発生した。台湾の最大野党・民進党の元党首、林義雄氏(72)が、台北市にほど近い新北市に建設中の「第4原子力発電所の廃止」などを訴え、4月22日から無期限のハンガー・ストライキを始めた。林氏は死を覚悟しており、一切の救急手段を拒否している。林氏の行動を受けて、反原発運動、反馬政権の動きが再び活発化し始めた。

[画像]4月22日から、原発建設に抗議するため無期限のハンガー・ストライキに入った林義雄氏(地元紙「アップルデイリー」提供)
■原発の建設中止を訴え、元野党党首が断食
林氏は1979年12月、反独裁運動に関与した罪で投獄。その翌年2月28日、何者かに母親と6歳の双子の娘が自宅で殺害され、8歳の長女も襲われて重傷を負ったが、一命を取り留めた。林氏は民主化運動や社会改革への貢献度などから、「人格者」などと評され、党派を超えた人望がある。今回ハンガー・ストライキを行っている建物は、家族が殺害された家を建て直した教会だ。
■支持者が学生撤退後の国会を再び包囲も排除
林氏の行動を受け、4月11日に台北市で発生した「警察署包囲」事件の当事者である団体「公投護台灣聯盟(住民投票で台湾を守る連盟)」の総発起人・蔡丁貴(さい・ちょうき)氏は支持者を連れ、4月22日朝から立法院を包囲した。夜になって警察が強制排除したため、もみ合いとなり、蔡氏ら11人が公務執行妨害で逮捕された。その後、およそ300人の支持者や反原発団体が立法院周辺に集まり、警察へ蔡氏の釈放を要求。立法院の包囲活動は現在も進行中だ。
■断食中の林氏に馬総統「住民投票で」と提案
一連の抗議活動を受けて、4月23日午前、馬総統は林氏がハンガー・ストライキを行っている教会を訪問。林氏は面会を一切断っているため会うことはできず、カードに林氏へのメッセージを書いて、報道陣の前でカードの内容を読んだ後、その場を去った。馬総統は、このカードで「第四原発の安全性が専門家によって確認できた後、建設の是非は住民投票に委ねる」と約束した。林氏は24日午前、馬総統からのメッセージを見た後、「憲法が総統に与えている職権は、外交と国防に関することのみ。原発問題は外交でもなく、国防でもないため、馬総統は干渉する権力がないし、干渉すべきでもない」と述べ、また「住民投票に委ねるなら、まずは国会が住民投票のハードルを下げるべきだ」と話した。
■与党本部も包囲、4月26日に総統府前での大規模をデモ予告
現在、馬政権の強引な政局運営に対して、「反馬英九」「反原発」の動きが台湾各地で広がりつつあり、与党・国民党の本部前も4月23日に反対運動の人々によって包囲された。また、林氏の抗議を支援するため、4月24日夜から、約1000人の人々が総統府近くの中正紀念堂の前で座り込み抗議を続けている。第四原発の建設については、もともと反対の声が多く、2013年、14年に10万人を超える大規模デモが繰り広げられてきた。国民党は4月24日夜、住民投票の結果が出るまで第四原発に燃料棒は入れず、原発を作動しないという結論をまとめたが、住民投票のハードルを下げる話が未だに出ないため、反原発団体は4月26日、3月30日と同様に、総統府前で大規模な反原発デモを行うと予告した。また、26日より、無期限で座り込みをすることも宣言している。専門家によると、林氏がこのままハンストを続けた場合、あと7日間しか命は持たないという。この第四原発問題の行方は混迷を極めている。
(文責:TomoNews(http://jp.tomonews.net/)/台湾)
動画URL:http://www.youtube.com/watch?v=rZu7P5fuUbM
林氏の行動を受け、4月11日に台北市で発生した「警察署包囲」事件の当事者である団体「公投護台灣聯盟(住民投票で台湾を守る連盟)」の総発起人・蔡丁貴(さい・ちょうき)氏は支持者を連れ、4月22日朝から立法院を包囲した。夜になって警察が強制排除したため、もみ合いとなり、蔡氏ら11人が公務執行妨害で逮捕された。その後、およそ300人の支持者や反原発団体が立法院周辺に集まり、警察へ蔡氏の釈放を要求。立法院の包囲活動は現在も進行中だ。
■断食中の林氏に馬総統「住民投票で」と提案
一連の抗議活動を受けて、4月23日午前、馬総統は林氏がハンガー・ストライキを行っている教会を訪問。林氏は面会を一切断っているため会うことはできず、カードに林氏へのメッセージを書いて、報道陣の前でカードの内容を読んだ後、その場を去った。馬総統は、このカードで「第四原発の安全性が専門家によって確認できた後、建設の是非は住民投票に委ねる」と約束した。林氏は24日午前、馬総統からのメッセージを見た後、「憲法が総統に与えている職権は、外交と国防に関することのみ。原発問題は外交でもなく、国防でもないため、馬総統は干渉する権力がないし、干渉すべきでもない」と述べ、また「住民投票に委ねるなら、まずは国会が住民投票のハードルを下げるべきだ」と話した。
■与党本部も包囲、4月26日に総統府前での大規模をデモ予告
現在、馬政権の強引な政局運営に対して、「反馬英九」「反原発」の動きが台湾各地で広がりつつあり、与党・国民党の本部前も4月23日に反対運動の人々によって包囲された。また、林氏の抗議を支援するため、4月24日夜から、約1000人の人々が総統府近くの中正紀念堂の前で座り込み抗議を続けている。第四原発の建設については、もともと反対の声が多く、2013年、14年に10万人を超える大規模デモが繰り広げられてきた。国民党は4月24日夜、住民投票の結果が出るまで第四原発に燃料棒は入れず、原発を作動しないという結論をまとめたが、住民投票のハードルを下げる話が未だに出ないため、反原発団体は4月26日、3月30日と同様に、総統府前で大規模な反原発デモを行うと予告した。また、26日より、無期限で座り込みをすることも宣言している。専門家によると、林氏がこのままハンストを続けた場合、あと7日間しか命は持たないという。この第四原発問題の行方は混迷を極めている。
(文責:TomoNews(http://jp.tomonews.net/)/台湾)
動画URL:http://www.youtube.com/watch?v=rZu7P5fuUbM