【中日社説】再開原爆資料館 遺品が生と死を語る
https://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2019061702000102.html
広島平和記念資料館本館が展示を一新し、二年ぶりに再開された。被爆者の遺品が、きっと語ってくれるはず。爪痕を刻まれた実物だけが知っている、紛れもない「被爆の実相」、戦争の真実を。梅雨が過ぎれば、七十五年目の夏が来る。直接体験者である「語り部」の皆さんも、確実に年齢を重ねている。どうすれば「被爆の実相」をリアルに伝え残せるか-。考え抜いた結果が「原点回帰」である。「原点」とは、初代館長で地質学者の故長岡省吾さんが集めた被爆の遺物。瓦礫(がれき)に始まり、熱でゆがんだガラス瓶、真っ黒になったご飯が詰まったままの弁当箱…。手当たり次第に集めて歩いて、大切に保管した。その一つ一つが、原爆の真実を後の世に永く伝え続けてくれると信じたからだった。被爆から四年後、長岡さんの収集資料は、新設された市の中央公民館で公開された。広島平和記念資料館の原点だ。これまでも長岡さんが集めた遺品は、重要な展示物だった。それらを今回、新本館の展示の主役に据えた。被爆再現人形の撤去には、批判もあった。しかし「現実はこんなものではなかった」という被爆者の声を尊重し、実物中心のレイアウトに切り替えた。長岡さんの言う「悪魔の刻印」が深く刻まれた“本物”を選び出し、持ち主の遺影と詳しい説明を並べて展示した=写真。例えば焦げた手縫いのワンピース。傍らに二十三歳で被爆死した女性の写真。じっと見詰める。説明を読む。<体は触れることができないほど熱くなり、唇は大きく腫れました>。目を閉じる。耳を澄ます。<見守った肉親一人ひとりに『さようなら』と言いながら8月18日に亡くなりました>
一瞬の閃光(せんこう)の中で理不尽に中断されてしまった被爆者の人生を、どう受け止めるかは、それぞれだ。しかし、私たちはその時そこで、過去ではなく、未来と向き合うことになる、と言えなくもない。この世に核がある限り-。
八月を待たずに、ぜひ一度足を運んでほしいと願う。
ポスター張り出し自民支持者宅にも東京・江東
(写真)ポスターを掲示する人たち=16日、東京都江東区
東京都江東区で16日、日本共産党の参院選勝利に向けて街に党の風を大いに吹かせようと、労働組合や民主団体で活動する党員28人が参加し、党押し出し・比例ポスター「くらしに希望を。」や、政策ポスターを張り出しました。2、3人の組に分かれて地域を軒並み訪問し、「今の政治をどう思いますか」と対話しながら「赤旗」6月号外を手渡し、ポスター掲示に協力をよびかけました。自宅に他党のポスターを張っている人や初めて党ポスター掲示を依頼された人も張り出しに快く応じました。「今、テレビで年金の“2000万円”問題をやっていた。安倍総理はいいかげんなことばかり。32の1人区で野党共闘候補ができたのはすごいこと。がんばってほしい」と、ポスター掲示を快諾した人もいました。会社の寮では、ポスター掲示は断られたものの、「社長は別だが、同僚はみんなアンチ自民党。共産党に入れたこともある」という30代の労働者が、「赤旗」号外4枚を受けとり、「同僚に渡します。がんばってください」と激励しました。自民党支持という高齢の女性は「隣も張っているし、いいわよ」。年金や戦争体験などで約30分も対話が弾み、「今回は共産党に入れる」と話しました。吉田年男党江東地区委員長は、「まだまだ張れると実感しました。今回の行動を契機に宣伝、対話・支持拡大などで飛躍をつくりたい」と語っています。
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