イタリアの風に吹かれて ~con te partiro~

前世(かこ)から未来(いま)へと紡がれし時の記憶
あなたと交わした約束の欠片を辿る遥かなる愛しき旅

雨の音を聴きながら

2012年10月06日 23時53分13秒 | 文字アート

003
少し前から私の住まう地域では雨が降り始めています

  放送する度に気になって(笑) つい見てしまうのが
          『世にも奇妙な物語』です
   今夜も先程まで5つのストーリーを見ていました。

   個人的に「あぁ、素敵なお話だなぁ~」と思い
          余韻に浸っているのは
    山田スズという名の主人公 倉科カナさんと

相席の人、宇津井健さんがおくる「相席の恋人」でした。

スズには学生時代からつきあっている(同棲中と思われる)
  恋人がいて日々甲斐甲斐しく彼の為に料理を作り
         彼を運命の人と思っていました。
  
   ある時、仕事帰りによく立ち寄る喫茶店に入ると
 夜7時を告げる振り子時計の音が・・・その合図と共に、
それまで店内に居たお客さんやお店のスタッフは全て消え、
 時計の針はグルグル戻り、日中の明るくなった店内が。
     時計の針は昼の1時30分をさしていました。
一体何が起こったのか状況を把握できないでいるスズに
「すいません。相席宜しいですか?」と話しかける男性が。
  (宇津井さん) 初老のその男性は彼女に親しげに
      「久しぶりだねぇ。元気そうで安心した。
   脅かしてごめんね。スズ」対照的に「はぁ・・・・」と
           腑抜けな返事のスズ。
「どうして私の名前知ってるんですか?」と困惑するスズ
     「いやぁそれはずっと一緒に居たからだよ。
           僕は君の恋人なんだ」
すると又7時を告げる振り子時計が店内に鳴り響きます。
更に怪訝そうに辺りを見渡すと ほんの少し前に入った、
   沢山のお客さんで賑わう喫茶店に戻っています。
    勿論彼女のテーブルには相席をお願いしてきた
        あの初老の男性の姿はありません。

            翌朝会社の同僚に、
   「私がよく行く喫茶店があるでしょう。昨日そこで
      変な夢を見ちゃったんだけど」と話します。
    仕事の帰りいつもの喫茶店に立ち寄る彼女。
  夜の7時を告げる音と共に時間はドンドン戻っていき、
      自分の座ったテーブルの先を見つめると
  あの男性目の前に座り「こんにちは」と微笑みかけ、
    彼女は「また変な夢を見ている」と呟きます。
  すかさず男性は「
これは夢じゃないよ。スズ」と言い
     更に「ここは今、一時的に君の住む時代と
   僕の住む未来が繋がってるんだよ」と言います。
  「あなたは未来人なんですか?」と言うスズに男性は
    「うん。僕達はね 本当はおない年なんだよ」と
真面目な顔をして言いますが「そんなの信じられません」と
 言うスズの前にオムライスが二人分運ばれてきました。
       「私頼んでいません」というスズに
   「僕が頼んだんだ。スズの大好物だろ」と言います。
「何で私がオムライス好きだって知ってるんですか?」と
驚くスズに「それは君の恋人だから」と目を輝かせます。
「その恋人っていうの何か凄い違和感あるんですけど」
          と 怪訝そうに言うスズに
 「そう言われてもなぁ・・・・。僕とスズは夫婦というよりも
           恋人同士だったから」

    知らない人からご馳走になるのは、とオムライスに

         手をつけないスズを見た男性は
「知らない人だなんて寂しいな。君の恋人なのに」と男性。
   その時スズは男性のしていた時計に目が留まり、
 「その時計ちょっと見せてもらえませんか?」と言います。
          男性は時計を外しながら
 「あぁ、君に貰った時計だよ」と言います。見せて貰うと
      それはスズが付き合っている恋人に渡した
スズの亡くなったお父さんのT.YAMDAという名前の入った
  形見の時計でした。スズは思います。今の恋人が
    この男性、未来の夫で間違いがないと・・・・

 そんな中、彼女の甲斐甲斐しさをうっとおしいと感じる
       彼の様子が随所に表現されます。

 後日、初老の男性とスズはまた同じ喫茶店で会います。
           スズは男性に言います。
         「あなた私の恋人なんですよね? 
私の事どれくらい知っているか一寸試してもいいですか?
     じゃあ私の高校時代の部活はなんでしょう?」

   男性は間髪入れずに部活、彼女の好きな食べ物、
    嫌いな食べ物、好きな国などをポンポン話します。
         男性の話では二人は結婚をし
          子供にも恵まれたようでした。
  目の前にいる未来の旦那さんと思われるこの男性に
 子供の人数やプロポーズの言葉など 沢山聴きたいことが
    あるものの、はやる気持ちを抑え楽みにとっておこうと
       思い直すスズですが、それでも彼女は
       「もう一つだけ聞いてもいい?」と言い、
 「今までで一番幸せだった時はどんな時?」と聞きます。
男性は「二人で一緒に歩いている時が一番幸せだったよ」
       といいます。少し驚いたようにスズは
「そんな普通のことが幸せだったの?」と聞きます。
年を取るとね普通のことが幸せになるんだ」と言います。

ある時スズは同棲中の恋人から「大事な話があるんだ」と
    言われます。それがプロポーズの言葉であると
   思っていたのですがそんな矢先、仕事帰り軒下で
  雨やどりをしている時、女性と親しくしている彼の姿を
見てしまいます。スズは帰宅した彼に見たことを話します。
すると彼は「あの子と真剣に付き合おうと思う」と無情にも
        言い放ち、かつて
スズから渡された
  彼女のお父さんの形見の時計を外しながら 「もっと

  スズの事を大切にしてくれる奴にあげた方がいいよ」
と言い放ち二人の関係にはピリオドが打たれます。その夜、
    彼からの予期せぬ言葉に打ちひしがれたスズは
    形見の時計をもって夜道をさまよい歩きながら、
  喫茶店に現れたあの初老の男性は一体誰なのかを
  知りたいと思い、走っていつもの喫茶店に向かいます。
時計はまた夜の7時をさしていましたが席に座ると店内は
    明るくなり、またお客さんは自分一人だけでした。
   あたりを見渡す彼女の元に静かにスタッフが歩み寄り、
  「山田スズさんですか?相席の方からこちらのお手紙を
         お預かりしています」と渡します。

        白い封筒に入ったその手紙には・・・・

          「スズへ この手紙を読む頃 
        きっと僕はもうこの世にはいません。
      最後にどうしても君に伝えたいことがあって
             この手紙を書いています。
         僕の住んでいる未来の世界には 
     時空を一時的に繋ぐことで亡くなった家族と
  面会出来るシステムがあります。僕は 僕と出会う前の
  人生で一番落ち込んでいた頃のスズを励ましたくて
 このシステムを利用することにしました。面会場所は

  君が仕事帰りにいつも行っていた喫茶店にしました。

      この喫茶店は未来でもまだ営業していて

         時空を繋ぐのに最適だったのです。
  でも突然周りの人が居なくなった僕があらわれたり
   君を随分驚かせてしまいました。すいませんでした。
  スズ、今、どんなに悲しくても生きていることが辛くても
           君は必ず幸せになれるよ。
スズは子供達の為にマフラーを編む可愛いお母さんになって
       孫達に沢山のお伽話を聞かせてあげる
         優しいおばあちゃんになるんだ。
     未来の家族はみんなスズのことが大好きだよ。
    これでもうお別れですが 僕は寂しくありません。
       いつかまた君と出逢えるはずだから。
スズのお陰で本当に幸せな人生だった有難う。さようなら」
           という内容の手紙でした。

   この物語に私は深く感情移入をしてしまいました。
穏やかな男性、ただ一緒に歩くことを幸せと思える関係、
年を重ねても恋人どうしのような関係でいられること・・・・
        あぁ、いいなぁ~と思いました

 そして思ったのは、人の心に想像力を掻き立ててくれ
家に居ながらにして 切ない気持ちや、胸キュンな思いを
体験させてくれる、色んな世界へと誘(いざな)ってくれる
脚本家の書く力は本当に素晴らしいな~と感動しました。

 運命の人と思い、同棲までしていた彼から思いがけず
切り出された別れ話、スズのことを思うと胸が痛みますが
彼女は彼との同棲を解消しイキイキと仕事に打ち込みます。

どれくらい時間が経ったのでしょう?
ある時あの喫茶店で
本を読み乍らお茶をしているスズの元にスタッフが歩み寄り
 「恐れ入ります。店内大変混雑しておりまして、相席を
お願いしても宜しいでしょうか」と言います。快諾したスズ。
 相席した男性はオムライスを注文し、マヨネーズも頼みます。
    それを聴いたスズは本から目を離し顔を上げ、
    目の前に座ったスーツ姿の同世代の好青年を
      ある想いを持ってまじまじと見上げます。


そうなのです。未来から来たというあの男性があの時、
    注文したオムライスもケチャップではなくマヨネーズを
             頼んでいたのです。
 スズは目の前の男性の顔をこれから始まるであろう
  ある予感を感じながら優しく見つめ微笑みますが、
         その姿は実に可愛かったです。


           本当に素敵なお話でした。

   余談ですが、私は小さい頃から宇津井健さんが
   大好きでした。20代前半、骨休めによく訪れていた
  山梨のペンションに行っていた時に、今でもお年賀状の
   やりとりをさせて頂いているオーナーの奥さまから、
「SHOKOさん、○○牧場に品川ナンバーが止まっていたから
 宇津井さん来ているみたいよ。と、ビックリする事を伺って
 私はそペンション傍の、時々馬にも乗っていたその牧場に
カメラを持ち 手紙を書いて友人と共に向かったのですが
  車のそばに宇津井さんの物と思われるクラがあり
  なんと、そのそばにはキャップを被った 逞しい筋肉の、
日焼けした肌が印象的な白いTシャツがよくお似合いの
    紛れもない宇津井さんがいらっしゃいました。
     思い切ってお話ししファンであることをお話し、
  一緒に写真を撮って頂き、握手をして頂きました。
   本当にジェントルマンの宇津井さんに胸キュンでした
    現在は手放されていますが、当時この牧場で
 預かってもらっていたという馬を見せて下さいました。
    宇津井さんは翌日小淵沢で行われるお祭りに
      愛馬と共に参加されることをお話下さり、
  「健坊(田中健さん)もくるから、明日良かったらまた
  テント(外に設置してある本部の)にいらっしゃい」と
     お声かけ下さいました。翌日、友人と共に
           ご挨拶に伺いました。
   今でも開催しているかは定かではないのですが、
かつては毎年夏に小淵沢で開催される馬のお祭りで
  私も何度となくそのお祭りを見に行っていました。
  お祭り当日、カーボイーハットとベスト姿の馬に乗った

    田中健さんとたまたま目が合ったのですが、
    何となくお互い知り合いのような感じで、
 あぁ、どうも、という感じて気さくに会釈をして下さり
        本当に感激した2日間でした。
  宇津井さんとのツーショットのお写真は私の宝物で
       今でも玄関に飾ってあります。

以前からのファンである宇津井さん主演の「相席の恋人」
           本当に良かったです


物について思うこと

2012年10月06日 17時55分28秒 | 

001_5

    以前 ある番組を見たことがきっかけで、
  そのあとすぐに2007年3月25日初版発行の
    ↑ こちらの本を書店で注文しました。
  今日ふいに書棚のこの本が目に入ったので
     ブログにしたためることにしました。

     私の持論ですが 不要になった物を
 バンバン捨てる人=整理上手な人とは思えません。
当たり前ですが 迷わずバンバン捨てるということは、
   それだけゴミが出るということになります。


     特に匠と呼ばれるような職人さん達が
         精魂込めて作った物を
その時は気に入って買い求めたのに飽きたから
簡単に捨ててしまうというのは何だか寂しく感じます。

   一概に言えませんが、物を大事にする人、
     成仏させる人は 人をも大事にする、
  そんな風に感じさせられることが多々あります。

 捨ててしまわないまでも、今まで愛用していた物を
  次の人に引き継ぐような場合、その言い回しは
       とても大事な気がしています。

購入した時はそれなりのお金を出し購入した物という
その方にとっての思い入れや 経緯があったとしても
 今の自分にとっては 無用の長物となったからこそ
手放すことを決めた場合、「差し上げる」という言葉は
  違和感を感じると共に 不適切のように思えます。
    というのは 「差し上げる」 と言う言葉には
「不要となった物を貰って頂く」という謙虚さではなく、
「これ元々価値ある物なのよ。だからあげるね~」と
     何となく上から目線で言っているような
         傲慢さを感じてしまいます。
ヴィンテージもののジーンズのように手に入りにくい物や
   相手からどうしても譲って欲しいと 乞われ、
 自分も必要としていて 本当は手放したくない物を
やり取りする場合は 【お譲りする】とか【差し上げる】
  の言葉が活きてくる、適切のように思えるのです。

        自分にとって不要となった物を
        自分の事情で手放す場合には
「失礼かもしれませんが、私には不要となってしまった
こういう状態の○○があるのですが、捨てるのも忍びなく
  もしも使って頂けそうなら貰って頂けませんか?」と、
       それを引き続き
快く使ってくれそうな

ごく親しい方や身内に 謙虚に打診するという姿勢が
         人として
大切な気がします。

      時として 何気ない物のやり取りから
普段は見えてこなかった相手の真意が浮き彫りとなり
  そしてまた言葉1つで その人の真意までもが

         問われてしまうようなことも

        あるような気がしてなりません。