イタリアの風に吹かれて ~con te partiro~

前世(かこ)から未来(いま)へと紡がれし時の記憶
あなたと交わした約束の欠片を辿る遥かなる愛しき旅

素晴らしき恩師と仲間と 佳き日に乾杯

2010年08月30日 02時55分21秒 | 

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昨日、8月29日は中学時代の陸上部の恩師を囲んで

OB、OG会が行われた。随分久しぶりにお会いする

先生、諸先輩に同級生、そして後輩達。

出会った当時は 皆かわいい中学生だった彼らも

いつの間にか、その中学生を持つ親になっていたりする

と言うから、何だかとても不思議な気持ちである。

本当に久方ぶりの再会なのに5分もすると、

もう懐かしい当時へと自然にタイムスリップしている。

そう、あの愛おしくてキラキラ輝いていた青春の日々に。

先生はこの日の為に、大会の競技中に写した各学年毎の

写真や、みんなの記録を記して下さった1冊、1.5㎝程の

厚さの記録集を7、8冊程ご持参下さった。

ワープロを使う前の時代に、先生は毎回手書きで、多い時

には100人近い部員達の記録を書きうつし印刷して

下さっていたのだ。ご持参頂いた記録集は時代の流れを

如実に物語っており、紙は既に黄色くなっていたが、

走って真っ黒に日焼けした当時の自分達と重なって、

なんだかとても素敵に見えた。

そういう先生のさりげないお心遣いに久々に触れさせて頂き

私は心と目頭が熱くなった。そして今 改めて、当時は

どんなに大変な作業だったのだろうと思う。部活の顧問

以外にも先生はご自身の授業を持っておられたのだから。

先生のご用意下さった写真を回し、それを見ながら

「あそこに座っているあの人って○○ちゃんじゃない?」

「あーそうだよね~」等と、先生のお陰で当時の記憶は

すんなり蘇り会話も弾んだ。兎にも角にも全ての面に

於いて、先生のきめ細やかさは群を抜いているのだ。

誰も真似なんて出来やしない。更に手先も器用で

いらっしゃるので、ご指導以外の一寸した時間を

見つけてはトントンカンカン、冬に行うサーキットトレーニングで

腹筋をする時に寝転がる温もりを感じる木の台など、

実に色んな物を作って下さった。

夏休みの地獄の練習は、毎日ひたすら何本も走る、

当に記録漬の日々。肉体的には辛かったけれど、

麦茶やスイカを差し入れて下さったり、苦しいだけでなく

厳しさなの中にはいつも大切な教えが沢山沢山

鏤められていた。そんな先生のご尽力に今更ながら

頭が下がる。先生どうも有難うございました。

先生は、大人とも子供とも言えない中途半端な

年頃のフワフワした私達に、いつも正面から真剣に

ぶつかって下さった。甘えや言い訳は許さない。

試合で負けて泣いている者には「自分が練習を

やりきり本当に力を出し切ったと思ってから泣け!」

「風邪をひくのは気持ちがゆるんでいるからだ」etc

確かに当時の自分は言い訳が少なかったと思う。

生徒1人1人の記録を伸ばす為のご指導もさる事乍ら

私達の成長を一番近くでいつも見守って下さっていた。

生涯 恩師と呼ばせて頂ける先生と多感な中学時代に

出逢えた事を嬉しくそして有り難く思う。副部長をさせて

頂いた事で、多くの部員を統べるリーダーシップや後輩達を

育てる楽しみも体験出来た。そして今 確かに私の中に

深く根付いている粘り強さや、いざという時に逃げない

動じない腹を括るといった芯の強さや勝負強さ、

肉体的タフさは陸上で鍛えられた賜物と思っている。

共に励まし支え合った仲間達。チーム新記録が中々

出ない苛立ちに、時に「何クソ」とリレーメンバーと共に流した

悔し涙。どの場面も忘れ難い大切な青春の一頁である。

大人になった今の私から、あの当時 頑張っていた私に

みんなに心からのエールを送りたい。

楽しい語らい、佳い時間の余韻に浸りながら夜帰宅し

予約しておいた大好きな24時間テレビ、はるな愛さんが

完走する迄をお風呂に入って見た。感動して泣けた。

(私は24時間マラソンが特に好きで毎年感動し泣いている)

私の専門分野ではなかったが、一度 私自身も

ホノルルマラソンで42.195kmを完走した事がある。

私の場合、練習で走ったのは最長10kmが2度程

だったので、25km地点辺りから、除所に足に痛みが

表れ始め、残り2、3km地点は本当に辛く、足は痛みで

ボロボロだったが、陽気な周囲の声援に背中を押され

ゴールが叶った。今でも、あの感動は忘れていない。

(翌日、宿泊先のホテルのロビーでは私も含めゾンビの様な

手足がチグハグな実に痛々しい歩き方をしている人を

多数見かける。すれ違い様、互いに目と目が合うと

「お疲れ様。昨日マラソン走ったよね」といった感じで

互いに労をねぎらうかの様に、どちらからともなく

ほぼ同じタイミングで、日本人の私は笑み会釈をし、

外国の方は自然にウィンクしてくれる、といった

穏やかな一体感に包まれていた)

世界中に沢山の人が存在する中で、ご縁あって

出逢う事が叶った僅かひと握りの人達。

更に、ある時期 共通の目標に向かって

切磋琢磨しあえる関係というのは、本当に貴重

なものと改めて感じた。そして思った。

希望の「環(わ)」を明日へと繋げて行こうと。

感謝。