イタリアの風に吹かれて ~con te partiro~

前世(かこ)から未来(いま)へと紡がれし時の記憶
あなたと交わした約束の欠片を辿る遥かなる愛しき旅

祈り

2021年07月06日 08時14分59秒 | 祈り

土曜日、熱海 伊豆山で発生した土石流

被災した皆様のご心痛はいかばかりかと

胸が締め付けられる。

今は亡き祖父母が伊豆山に住んでいたので

成人するまで伊豆山のお祭りや花火大会も含め

折に触れ遊びに行っていた。

帰りは足が悪い祖母が長い階段を慎重に降り

私達とバスに乗り熱海駅まで見送ってくれた。

そして、毎回当時500円だった鯛飯を私と弟に持たせてくれた。

熱海銀座商店街もよく訪れた。

母の同級生(モッちゃん)が

三代目 江戸家猫八さんの後妻で

熱海銀座商店街でお店を出していたので

時々顔を出した。

近所の人へのお土産は昔の駅ビルで

三木製菓のラング・ド・シャを買うのが常だった。

高台にある祖父母の家に泊まり

朝、窓を開けると真下に広がる広い海から昇る

大きな朝日はそれは神々しくて

子供ながらに見とれていた。

何十年経った今もその静かで美しい光景は

鮮明に脳裏に焼き付いている。

熱海駅に着く間際、トンネルを抜けるとすぐ

高台に建っていた祖父母の家を目視できるので

弟と毎回「おばあちゃんの家見えたね」と言っていた。

源頼朝と政子が対面した逢初橋も

数えきれないほどバスで通り、時に歩き

二人縁(ゆかり)の伊豆山神社から程近い

祖父母の家には伊豆山神社から胸を弾ませ、

ぴょんぴょん飛ぶように二人の家に急いだ。

Google で伊豆山神社から当時歩いた道を確かめると

外観は変わったもののAマンションもあり、

近道したお墓もそのままだった。

祖父母亡きあと叔母が人に家を貸していたが

昔は付き合いのあったこの方々とは悲しいかな

疎遠になりそれでも亡き後は

伊豆山に行くことはなかったが

それでも熱海駅から程近い場所にある

祖父母、叔父のお墓にはよく1人でフラッと参った。

私にとって熱海、伊豆山は何十年経った今も

変わらぬ大好きな地であり

沢山の思い出が詰まった場所である。

見慣れた懐かしい景色が一瞬で

土砂に流された映像を見た時、大きなショックを受けたが

突然被災された皆様のお気持ちを思うと

苦しく辛いが、

生存者が多く救出されることを祈る。

泥だらけになり救出に当たられている自衛隊、

消防団の皆様、警察官、警察犬

有り難うございます。

宜しくお願い致します。