穴にハマったアリスたち

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「最初で最後の檜舞台」……これぞ宇宙が授けた光の答え

2006年06月03日 | アニメ・土曜朝 感想その他
・ふしぎ星のふたご姫 Gyu! 第10話「途絶えた友情☆リオーネのまごころ」

「新シリーズになってからミルロの出番が減って悲しい」

そんなファンの嘆きがあちこちから聞こえる昨今。
ですが、同情票が集まるミルロさんのその横で、寂しそうにしてる娘の存在を忘れてはいけません。
ほぼ同じ立場なのに、視聴者からろくに相手にされない彼女の名前はリオーネ。

不遇な彼女の受難はそれだけではありません。

もともと、「アルテッサと一緒にいる娘=リオーネ」となぜかソフィーさんと誤認されがちな彼女。(逆がないのがさらに哀れ)
彼女の持ちネタは「お国の伝統行事ネタ」でしたが、他の星が舞台になった今、最大の武器が封じられています。
OPでも、本来彼女がいるべきはずの位置を新入りレモンさんに奪われてしまう有様。

挙句、先日の放送では、「レモンと間違えてリオーネが描かれる」などという酷い作画ミスまで。

 「ああ、でも、レモン(Lemon)もリオーネも似たようなもんだし、誰も気にしないでしょ」
 「ていうか、どさくさで出番が増えてほんとは嬉しかったんだろ?」
 「だって、そうでもしないと出番ないからねぇ。プ」

そんな嘲笑にGyu!と拳を握り締めた日々も今は遠く。ついに手に入れたメイン回。
ここで大活躍してお子様ファンをいっぱいつければ、レギュラーの座も夢ではないのです。
頑張れ、リオーネさん!


今日は、そんな悲壮なるリオーネさんのお話。
大半のふたご星キャラが仲間うちで寄り添う中、彼女は他惑星のアスリさん、カロリさんとチーム・サンバを結成。
なかなかポジティブでいい方針です。

けれど、前途は多難な模様。

アスリさん&カロリさん:
 「遅れてるぞ、リオーネ!」
 「しっかりしろ、リオーネ!」

弱い子扱い。

「チーム・サンバ」などと名乗ってるあたり、リオーネさんがリーダー格かと思ってましたが。
どっちかというと、「サンバ」という名前に惹かれて、「入れてもらった」のが正解な気がしてきた。

ファインさん:
 「今日のリオーネ、なんか変じゃない?」

そんな中、ファインさんはリオーネさんの声にならないSOSを敏感にキャッチ。
後で話を聞いたところ、リオーネさんは悩みを抱えているとのこと。
なんでも、姉妹同然に親しくしていた娘さん・メルバと学園で再会したものの、

リオーネさん:
 「また、いっしょに遊びましょ」
メルバさん:
 (無視)

大ショック。

「昔は人の世話を焼くのが大好きな明るく優しい娘だったのに」(リオーネ談)
「メルバ?あの暗くて友達いない子のことね」(シフォン談)
一体、彼女の身に何があったのか。

それを聞き、お節介なら誰にも負けないふたごは、迅速に行動を開始。
メルバさんと仲良くなるべく、四六時中つきまとい。
なお、このとき『さりげなく』ワンダー生徒手帳の販促も挿入するあたりがあざとい。

ふたごのストーキング行為に辟易したメルバさんは、観念して原因を説明。
なんでも、リレー競争中に、転倒した他の生徒を助け起こしたことを問題にされたのがきっかけとのこと。

メルバさん、リレー中に転倒した競争相手・フランさんを助け起こす
 → 「大丈夫?」
 → ぴぴー!「人の助けを借りるとはなにごとか!減点!」
 → 「ぅぇえ!?」
 → 「なんてことすんのよ!あんたのお節介のせいでえらい迷惑よ!」

特に、助けたメルバさんではなく、助けられた側が減点されたのが大問題。
しかもチーム制なので、とばっちりを喰らったフランさんのチームメイトからは総スカン。
「人助けして罵倒された」それがショックで生きがいのお節介も止めたそうな。

…リレー中に相手を助け起こすことが美談なのかどうかは微妙だと思いますが。
それは「みんなで横並びにゴールしましょう」理論に通じる気がする。
いずれにせよ、助けられた側に減点裁定を出した先生には問題がありそうですけど。

なおこのフランさんですが、所属チーム名は「チーム・フラン」。
何気にチームの主役です。今回の描写を見るに内気な娘さんに見えますが、実は只者じゃないのかも。
単にチームメイトから晒しあげられてるだけかもしれませんが。


さて、予想以上に深刻な問題に、ふたごたちも一時撤退して部屋で作戦会議。

打つ手がないことに途方にくれますが、ふと外を見ると、どこかに駆けて行くメルバさんの姿が。
あとをつけたところ、学園はずれの木の下で、何かを抱えて介抱しているご様子。
どうも、怪我をした子ドラゴンを拾って面倒を見ていたようです。

ああ、やっぱり本当は優しい娘だったんだね!
安堵するふたごたち。けれど、子ドラゴンは折しの雨で体調を崩してしまいました。
大変!すぐに温かいミルクを飲ませないと!

ですが、ミルクのある寮は動物の連れ込み禁止。

このままでは、また親切心が原因で減点されてしまいます。
…まぁ、前回は「自分の親切のせいで他人が減点された」なので、今回のような「自分が減点される」ケースでは再現にならないのですが、気づかない振りをしてあげよう。
スタッフだって大変なんです。

悩むメルバさんでしたが、ふたごたちの迷いのない様子を見てすぐに決心。
子ドラゴンを助けるため、処罰覚悟で寮に持ち込むことに。
「寮以外の場所で介抱して、そこにミルク持ってけばいいじゃないか」とか断じて思わないあたりが、とっても優しい娘ですね。

しかし、「悪いこと」はできません。すぐに教頭先生一行に見つかってしました。

先生:
 「そのドラゴンをこっちに渡しなさい」

詰め寄る先生たち。このままではドラゴンが!
と、それを見たふたご。
やおらお互いの顔を見つめあうと……

レイン:「輝くレイン!」
ファイン:「煌くファイン!」

変 身 能 力 起 動 。

レイン:「ぱらりら!」
ファイン:「たらりら!」

殺る気満々。躊躇なく、教師に対し発砲。
民間人に向かってなんてことを。
まさか、「敵」も絡んでいないいざこざを変身能力で解決する日が来るなんて!

…冷静に考えれば、以前のプロミネンスと違い、今回の変身能力には「世界を救う」といった建前はありません。
そのくせ、プロミネンスにはなかった戦闘能力があるあたり凶悪ですけど。
兵器は今、無方図な幼児の手に握られた。

容赦なく教師を蹴散らし、驀進するふたごたち。
ここにきて、ようやく学園に潜む巨悪・トーマくんも動き出しました。
てか、お前がちゃんと仕事しないから、ふたごVS民間人なんてえぐいものを見る羽目になったじゃないか。

トーマくん:
 「この学園に困ってる人を放っておけない心など必要ない」

問題とすべきは「教師を攻撃」であって、それじゃない気がする。

遅きに過ぎる気はしますが、ダークパワーにより、ムササビ型魔物を召還。
とはいえ、変身能力を使いこなすふたごに怖いものはありません。
凶悪な魔物に対しても焦らず慌てず。

レインさん:
 「ここは祝福の力を使いましょ」

余裕たっぷり。

レインさん&ファインさん:
 「響け!ハッピーベルン!」

ムササビ、瞬殺。

嗚呼、これがサニーロッドに頼りきりだったあのふたごたちなのか。
学園に来て、最も人が変わったのはふたごのような気がする。

なにはともあれ、ドラゴンの介抱を始める一行。
と、そこに、元々の原因を作ったフランさんが現れ、メルバさんに謝罪&感謝の言葉を。
本当は彼女もお礼の言葉を言いたかったようです。良かった、相手も優しい良い子だった。

介抱の甲斐ありドラゴンは無事に回復。
仲直りもできましたし、全てが丸く収まりました。
めでたしめでたし。

最後は元気になった子ドラゴンを群れに返してあげるシーンで終了。
嗚呼、群れに向かって仲良く手を振るメルバさん&フランさんの後姿が美しい。
バックで流れるリオーネさんの歌と相まって良いシーンで………ん?

そういえばリオーネさんのこと忘れてた。

あれ?今回の話、リオーネさんが主役ですよね?
でも全然目立ってないというか、別に誰がメインでも構わなかったというか。
一応、ドラゴンはリオーネさんの国の特産物ですが、別にそれに絡んだ見せ場はなし。他の動物で置き換え可能。

 仲直りした二人 → メルバさんとフランさん
 そのきっかけを作った人 → レインさんとファインさん

なんてこった。
背景担当から、BGM担当になっただけじゃないか。
それでいいのかリオーネさん。そんなんでお子様にアピールできると思ってるのか。

貴重なローテーション回を無為に消耗してしまった気がしてなりません。嗚呼、次の主役はいつ回ってくるのやら。
せめて、ふたごの出番をラストだけにして、ファインレインの位置にアスリカロリを置くべきだったのでは…。
思わず呆然としたまま、無常にも放送は終了。


次回は、「熱いぜ☆初恋のデコール」。

準レギュラーの女キャラでラブコメ。「ふたご姫」的には斬新です。
しかもサブタイに主力商品「デコール」メーカーの名称入り。
スタッフの熱い思いが伝わってきます。

…その熱意をリオーネさんにももう少しは注いであげてください。

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1,890円 → 1,440円

その他、ふたご姫 関連アイテム、および、同、オークション

今回の話で販促されてた生徒手帳。間髪入れず新CMまで放送。
その気合に応えて宣伝に協力してみる。

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