昨年10月の「上石津・歴史ロゲイニング」に続き、大垣で開催された「大垣シティロゲイニング」に参戦しました。2度目のロゲイニング大会参加となります。
■ ロゲイニングとは?
何がきっかけでこの競技に参加しようと思ったのか、実はよく覚えていません。
それまで「ロゲイニング」という競技の名前も聞いたことがありませんでした。
ロゲイニングとは、地図を読んでチェックポイント(コントロールともいうようです)を順番に回るオリエンテーリング--といってもわたしはボーイスカウトの経験もないしオリエンテーリングについてもよく知らないのですが--をより自由に解釈した競技とでもいえばいいでしょうか。
ロゲイニングではチェックポイント(CP)を回る順番が自由に決められるので、読図力だけでなくどこをどう回るかという戦略性が競技者にゆだねられることになります。CPの数は制限時間内にすべてを回るのは不可能な数が設置されます。当然対象となるエリアもかなり広範囲となります。制限時間自体「フル」だと24時間だそうで、「ハーフ」=12時間、「クォーター」=6時間、それにわたしたちが参加したような3時間といったものまでさまざまです。
日本ロゲイニング協会というものがあり、そちらに詳しい紹介があります(公式HP)。つまり実質24時間走とか3時間走とかと同じですから、上位を目指すならウルトラマラソンランナー並の脚力が求められます。
今回この二つのロゲイニング大会を開催したのはロゲイニング協会ではなく岐阜県オリエンテーリング協会。今年は設立40周年だそうで、記念事業として「ナヴィゲーションスポーツ」のさらなる普及のためにたくさんの大会を開催されています。
※岐阜県オリエンテーリング協会の公式HPはこちら。
2回参加してみて、マラソンとはまた違う魅力と楽しさを実感しています。
また、まだまだ普及していない競技だからでしょうか、参加費もマラソンに比べるとグッと安く、参加者も少ないことから初心者でも上位入賞などの可能性もあります。公式HPによれば、世界大会やワールドカップもあり、これから始めても日本代表になれるチャンスだってゼロではないようです(あくまで競技人口が少ないから、という理由です。だれでも日本代表になれるはずもありません)。
また、おもに安全上の理由だということですが、かならず2名以上のチームでの参加となります。これがタクティクスに大きく影響します。自分だけ速くてもダメなんですね。男女混合チームなら、やはり女性の走力が大きくものを言います。わたしが参加した、いわゆる「市民大会」では、家族やシニアというカテゴリーもあり、優勝を狙うのでなければ、ハイキングやピクニック気分でレジャーとしても楽しめます。そういうつもりで参加するなら、普段の特別な練習などもさして必要ではありません。
さらにもうひとつ。これは主催者次第というところがありそうですが、たとえば地元の人でも意外と知らない歴史や自然があったりします。今回の大会のように、そうしたことをよく知る方が作ったコースとチェックポイントは驚きや発見があって、地元の歴史や文化、自然を知る機会としてもとても優れた企画になっていたと思います。
考えられる方は大変な労力だと思います。改めて感謝の意を表します。
■ 今大会のルール
※事前説明を聴く参加者
わたしたちが参加させてもらった2つの大会とも、実は「フォトロゲイニング」というスタイルでした。チェックポイントの写真を撮ってくることでポイントが認められます。その際、撮影者以外の参加者全員をCPと一緒に写真に納めなくてはなりません。
制限時間は3時間。時間超過1分までごとに100点マイナスされます。今回はすべてのCPを回れたとしても2800点なので27分1秒以上ゴールが遅れると0点となってしまいます。
カテゴリーは、男子のみ(6)、女子のみ(4)、男女混合(13)、家族(14:小学生を含む)、シニア(3:60歳以上を含む)の5つ。※( )内は今回の出走チーム数。
■ 作戦会議
スタート10分前に地図(今回は東と西の2枚)とチェックポイント一覧表が1人に1組ずつジップロックに入れて渡されます。スタートまでの10分間チーム全員で地図を広げてどういうルートで回るか作戦会議。
※地図・部分(拡大)。スタート(△)、ゴール(◎)、CP(○)。
※チェックポイント一覧表。数字が得点になる。
わがチームは前回同様今回も(!!)どこから回るかで意見が合わず、チームワークを優先して「相棒」の意見を尊重すると申し出たのですが、最終的に「任せる」というので、元気のあるうちにまず揖斐川を渡って遠方の高得点CPを回り、ふたたび揖斐川をわたったところで余裕があれば1つでもCPを拾いつつゴールするという方針を決めました。
スタート・ゴールのある揖斐川の西側は市街地で、比較的CP間の距離も短いし回りやすい分、得点も余り高くありません。
どちら側を先に回るのがいいかは難しいところですが、わが相棒はレース以外ほとんど走れていないので走力に不安があり、川の東側へ行くのは最初からほぼあきらめていたみたいです。最初に西へ行ったら、CPまで距離のある東へはもういけないでしょう。
まあでもせっかく揖斐川を挟んで両側にフィールドを用意していただいたのに最初から片側しか行かないと決めるのもつまらないでしょう。
■目標と結果
※わたしたちの走ったコース。約20㎞の行程。
さて、今回の目標ですが、前回は男女混合チームは3、4チームしかなかったので、運よく優勝(!)できて、もうやまほどの商品をいただいたうえ、お楽しみ抽選会でも上位当選して一生分のツキを使い果たしたんじゃないかと思うほどでした。
今回は13チームが参戦。受付で見たところ、格好も体型も本格的な方が多く、こりゃあとても上位入賞は難しそうだなと思いました。
それでもやる気は満々なのでなんとか表彰のある3位以内に入ることを目標にしました。
※こんな風に写真を撮る。コース中最高得点180点となる「忠犬シロの碑」にて。
途中、ドライバーが車を停めて「これって何やってるの?」と聞いてきたのにも止まって家人がていねいにご説明しました。さほど人通りが多くもない田舎の道路をランニングスタイルでパックを背負ってあちこち走ってる人がいるんですから不思議に思うのは当然です。マラソン大会のようにアナウンスもないですから。「へえー」なんて言ってましたがたぶんもう一つ何のことやらわからなかったかもしれませんね。
ところどころでライヴァルともなる男女混合チームと一緒になりしました。彼らに比べてわれわれが最も走力がないことは明白で、川の西側に戻った時点で4位以下であることは確実だと思ってました。出会っていないチームも含めれば「5位以内に入れるかどうかというところだなあ」と。
※「安八しあわせの泉」にて。94点ゲット。
大会とはいえ、雰囲気は和気あいあいとしてて、ポイントがどこか聞かれれば教えあいますし、一緒になれば挨拶を交わしたり「もうあと30分。最後頑張りましょう!」なんて励ましあいます。
遠くは福岡からも参加があり、京都から今朝夜行で着いたという方もいました。
結局、西側に戻ってからゴールまでほぼ真北に一直線に戻っただけで1つしかCPを回らず、余裕を持ってゲームを終えました。
※ゴールに置かれたデジタル時計を撮影し、ゴールタイムの証明とする
結果は1102点。実力からみて妥当なクラス6位でした。ただ、1000点をオーバーし感覚的にはかなり頑張ったんじゃないかと思ってます。1000点を越えたのは全40チーム中10チームだけです。全43CPのうち15のチェックポイントを回りました。
最高得点は前回に続きマッパの1870点。2位が1417点ですから圧勝です。
※実際の地図2枚を組み合わせたものに赤線で示された優勝チーム「マッパ」の走行コース。われわれの2倍近く走ってるかもしれない。
ちなみに、指示された2チームがお互いに写真を見せながら得点のチェックをします。「えー、そんなとこまで行ったんですか!」なんて驚かれたり、驚いたり。この時間も楽しいものです。
■ 感謝
この大会を主催していただいた関係者の皆さんには感謝の気持ちしかありません。いつも気持ちのいい運営をしていただき、目が行き届いていて、行く先々でも励ましを頂戴しました。とくにこのすばらしいコースづくりのご苦労は察して余りあります。
それゆえかどうかわかりませんが、来年以降の開催については今のところ未定と言う話がありました。
いろいろ事情はあると察せられますが、できればぜひ来年以降も開催していただきたいと思います。自分たちもまた参加したいと思っています。
〈おしまい〉
■ ロゲイニングとは?
何がきっかけでこの競技に参加しようと思ったのか、実はよく覚えていません。
それまで「ロゲイニング」という競技の名前も聞いたことがありませんでした。
ロゲイニングとは、地図を読んでチェックポイント(コントロールともいうようです)を順番に回るオリエンテーリング--といってもわたしはボーイスカウトの経験もないしオリエンテーリングについてもよく知らないのですが--をより自由に解釈した競技とでもいえばいいでしょうか。
ロゲイニングではチェックポイント(CP)を回る順番が自由に決められるので、読図力だけでなくどこをどう回るかという戦略性が競技者にゆだねられることになります。CPの数は制限時間内にすべてを回るのは不可能な数が設置されます。当然対象となるエリアもかなり広範囲となります。制限時間自体「フル」だと24時間だそうで、「ハーフ」=12時間、「クォーター」=6時間、それにわたしたちが参加したような3時間といったものまでさまざまです。
日本ロゲイニング協会というものがあり、そちらに詳しい紹介があります(公式HP)。つまり実質24時間走とか3時間走とかと同じですから、上位を目指すならウルトラマラソンランナー並の脚力が求められます。
今回この二つのロゲイニング大会を開催したのはロゲイニング協会ではなく岐阜県オリエンテーリング協会。今年は設立40周年だそうで、記念事業として「ナヴィゲーションスポーツ」のさらなる普及のためにたくさんの大会を開催されています。
※岐阜県オリエンテーリング協会の公式HPはこちら。
2回参加してみて、マラソンとはまた違う魅力と楽しさを実感しています。
また、まだまだ普及していない競技だからでしょうか、参加費もマラソンに比べるとグッと安く、参加者も少ないことから初心者でも上位入賞などの可能性もあります。公式HPによれば、世界大会やワールドカップもあり、これから始めても日本代表になれるチャンスだってゼロではないようです(あくまで競技人口が少ないから、という理由です。だれでも日本代表になれるはずもありません)。
また、おもに安全上の理由だということですが、かならず2名以上のチームでの参加となります。これがタクティクスに大きく影響します。自分だけ速くてもダメなんですね。男女混合チームなら、やはり女性の走力が大きくものを言います。わたしが参加した、いわゆる「市民大会」では、家族やシニアというカテゴリーもあり、優勝を狙うのでなければ、ハイキングやピクニック気分でレジャーとしても楽しめます。そういうつもりで参加するなら、普段の特別な練習などもさして必要ではありません。
さらにもうひとつ。これは主催者次第というところがありそうですが、たとえば地元の人でも意外と知らない歴史や自然があったりします。今回の大会のように、そうしたことをよく知る方が作ったコースとチェックポイントは驚きや発見があって、地元の歴史や文化、自然を知る機会としてもとても優れた企画になっていたと思います。
考えられる方は大変な労力だと思います。改めて感謝の意を表します。
■ 今大会のルール
※事前説明を聴く参加者
わたしたちが参加させてもらった2つの大会とも、実は「フォトロゲイニング」というスタイルでした。チェックポイントの写真を撮ってくることでポイントが認められます。その際、撮影者以外の参加者全員をCPと一緒に写真に納めなくてはなりません。
制限時間は3時間。時間超過1分までごとに100点マイナスされます。今回はすべてのCPを回れたとしても2800点なので27分1秒以上ゴールが遅れると0点となってしまいます。
カテゴリーは、男子のみ(6)、女子のみ(4)、男女混合(13)、家族(14:小学生を含む)、シニア(3:60歳以上を含む)の5つ。※( )内は今回の出走チーム数。
■ 作戦会議
スタート10分前に地図(今回は東と西の2枚)とチェックポイント一覧表が1人に1組ずつジップロックに入れて渡されます。スタートまでの10分間チーム全員で地図を広げてどういうルートで回るか作戦会議。
※地図・部分(拡大)。スタート(△)、ゴール(◎)、CP(○)。
※チェックポイント一覧表。数字が得点になる。
わがチームは前回同様今回も(!!)どこから回るかで意見が合わず、チームワークを優先して「相棒」の意見を尊重すると申し出たのですが、最終的に「任せる」というので、元気のあるうちにまず揖斐川を渡って遠方の高得点CPを回り、ふたたび揖斐川をわたったところで余裕があれば1つでもCPを拾いつつゴールするという方針を決めました。
スタート・ゴールのある揖斐川の西側は市街地で、比較的CP間の距離も短いし回りやすい分、得点も余り高くありません。
どちら側を先に回るのがいいかは難しいところですが、わが相棒はレース以外ほとんど走れていないので走力に不安があり、川の東側へ行くのは最初からほぼあきらめていたみたいです。最初に西へ行ったら、CPまで距離のある東へはもういけないでしょう。
まあでもせっかく揖斐川を挟んで両側にフィールドを用意していただいたのに最初から片側しか行かないと決めるのもつまらないでしょう。
■目標と結果
※わたしたちの走ったコース。約20㎞の行程。
さて、今回の目標ですが、前回は男女混合チームは3、4チームしかなかったので、運よく優勝(!)できて、もうやまほどの商品をいただいたうえ、お楽しみ抽選会でも上位当選して一生分のツキを使い果たしたんじゃないかと思うほどでした。
今回は13チームが参戦。受付で見たところ、格好も体型も本格的な方が多く、こりゃあとても上位入賞は難しそうだなと思いました。
それでもやる気は満々なのでなんとか表彰のある3位以内に入ることを目標にしました。
※こんな風に写真を撮る。コース中最高得点180点となる「忠犬シロの碑」にて。
途中、ドライバーが車を停めて「これって何やってるの?」と聞いてきたのにも止まって家人がていねいにご説明しました。さほど人通りが多くもない田舎の道路をランニングスタイルでパックを背負ってあちこち走ってる人がいるんですから不思議に思うのは当然です。マラソン大会のようにアナウンスもないですから。「へえー」なんて言ってましたがたぶんもう一つ何のことやらわからなかったかもしれませんね。
ところどころでライヴァルともなる男女混合チームと一緒になりしました。彼らに比べてわれわれが最も走力がないことは明白で、川の西側に戻った時点で4位以下であることは確実だと思ってました。出会っていないチームも含めれば「5位以内に入れるかどうかというところだなあ」と。
※「安八しあわせの泉」にて。94点ゲット。
大会とはいえ、雰囲気は和気あいあいとしてて、ポイントがどこか聞かれれば教えあいますし、一緒になれば挨拶を交わしたり「もうあと30分。最後頑張りましょう!」なんて励ましあいます。
遠くは福岡からも参加があり、京都から今朝夜行で着いたという方もいました。
結局、西側に戻ってからゴールまでほぼ真北に一直線に戻っただけで1つしかCPを回らず、余裕を持ってゲームを終えました。
※ゴールに置かれたデジタル時計を撮影し、ゴールタイムの証明とする
結果は1102点。実力からみて妥当なクラス6位でした。ただ、1000点をオーバーし感覚的にはかなり頑張ったんじゃないかと思ってます。1000点を越えたのは全40チーム中10チームだけです。全43CPのうち15のチェックポイントを回りました。
最高得点は前回に続きマッパの1870点。2位が1417点ですから圧勝です。
※実際の地図2枚を組み合わせたものに赤線で示された優勝チーム「マッパ」の走行コース。われわれの2倍近く走ってるかもしれない。
ちなみに、指示された2チームがお互いに写真を見せながら得点のチェックをします。「えー、そんなとこまで行ったんですか!」なんて驚かれたり、驚いたり。この時間も楽しいものです。
■ 感謝
この大会を主催していただいた関係者の皆さんには感謝の気持ちしかありません。いつも気持ちのいい運営をしていただき、目が行き届いていて、行く先々でも励ましを頂戴しました。とくにこのすばらしいコースづくりのご苦労は察して余りあります。
それゆえかどうかわかりませんが、来年以降の開催については今のところ未定と言う話がありました。
いろいろ事情はあると察せられますが、できればぜひ来年以降も開催していただきたいと思います。自分たちもまた参加したいと思っています。
〈おしまい〉