追記。サブ10ペースの計算が間違っていました。9/27再計算した結果をもとに書きなおしました。
前半は9/9にアップしたのと同じ内容です。すでに読んでいただいた方は飛ばしてください。
レースもあと1週間に迫り、どうレースを組み立てるかあらためて考えてみました。
自分が100kmという距離を走りたくなるのかどうか見極めたい
2年に1度開催される「えちご・くびき野100kmマラソン」(2012)にエントリーしています。
わたしにとっては初めての100kmマラソン、いわゆる「ウルトラマラソン」初挑戦です。
実を言うと、自分が100km走りたいのかどうかよくわからないんです。ただ、ウルトラを走ることの魅力について語るランナーは多いし、フルの次にウルトラに挑戦しようとするのは、ある意味自然な流れであると思います。
だから、「いずれ、いつかは1度走ってみよう」とは思っていました。
初めて10㎞レースに出た時に見たハーフマラソンを走るランナーたち。彼らに対して抱いた気持ちは「ハーフなんてどうやったら走れるんだろう?」という畏敬の念でした。
フルを走るようになって--でも毎回簡単なことではありません--ウルトラランナーに対して抱くのも似たような気持です。
実際、100kmとなると、レースに出場するだけで確実に2日を要しますし、走後の体の状態を考えると場合によってはさらにもう1日必要かもしれません。
レースの数も限られているので、遠方への移動と宿泊が必須となります。1万5千円前後の参加費も含めると費用もかなりな額になります。
体力的・体調的な考慮も無視できません。
今回、あるきっかけがあり、さまざまなタイミングを見極め、「2年に1度」--なぜなのか未だその理由を知りませんが--というところにも惹かれ、エントリーを決意しました。「新潟」という場所も重要な要素でした。
100kmという距離を走ってみた暁に、自分がウルトラの魅力に取りつかれて「また100km走りたい」「次は100マイルにも挑戦しよう」などといった感情になるのか、はたまた、村上春樹のように「ウルトラはもうけっこう」となるのか、ちょっと楽しみでもあります。
そんな楽しみのために、あと1か月足らず、出来る限りの準備を重ねたいと今は思っています。
目標ペースについて走りながら考えた
昨日の前半のジョグペースが6分10秒前後だったので、走りながらウルトラマラソンのペースについて考えてました。
ランナーにとって、フルマラソンのサブ3にあたる目標がサブ10ということになるんでしょうか。つまり100㎞を10時間以内に完走すること。
ウルトラでは、当然ながら休憩の回数も時間もフルより格段に増えるわけで、ペース×時間でゴールタイムを導くことはできません。
100km÷10時間ということは1㎞6分のイーブンペースですが、これに休憩で立ち止まった時間を加算しなくてはなりません。
したがって、キロ6分のペース設定では逆に「確実に」サブ10は達成できなくなります。
私の今回の目標は、初チャレンジの常として、まずは時間内(13時間)完走です。
UTMFを完走されたMさんによれば、ウルトラのゴールタイムはフルマラソンのベストタイム×3±30分が一つの目安になるそうで、この計算式によるわたしの目標タイムは10時間30分±30分。
キロ6分ペースを基本ペースとして設定してみます。フルまでならエイドで立ち止まることはよほどありませんが、ウルトラではそうもいかないでしょう。
大きな故障がない前提ですが、トイレや着替え(靴・ウエア)、食事などの休憩を20㎞に1度取るとして、3分×4回+αで15分。
さらに、このコースはかなりの急坂がいくつかあります。とくに大きなものが5つ。登りの累積標高が1570m。ウルトラでは急な坂では歩くのが基本と聞きます。この5つの坂は、およそ37km地点から始まり77km地点で終わりますので約40㎞に及びます。ざっと半分が登り、半分が下りと考えれば約20㎞の区間は急な坂を歩くことになる。これまでフルを走った経験から、歩くスピードはキロ10分前後だと思います。目標ペースのキロ6分を4分オーバーするペース。この余計にかかる時間が(10-6)×20=80分。
以上から6分/㎞のペースを基本にして想定されるゴールタイムは11時間35分となります。
厳密に言うと、下り坂20㎞のペースは歩いて坂を登った後でもあるし、基本ペースの6分/㎞よりも早くなるはずですので若干のリカバリーが期待できます。仮に30秒/㎞早くなったと考えれば、0.5分×20=10分早くなり、ゴールタイムは11時間25分。
ただ、下りであまりスピードを上げると膝への負担が増えるし、あまり考えない方がよさそうです。
いずれにしても、6分/㎞ペースが基本ならゴールタイムは11時間30分前後と予想されます。
では、もし本気で、この難コースでいきなりのサブ10を狙うなら目標ペースはどれくらいになるのか?可能性として考えてみます。
上記の考え方を逆に見ていくことにします。休憩時間15分と急坂20㎞を歩くための時間(20㎞×10分)は短縮が難しいので、あらかじめ10時間から引いておくと、
10時間-15分-200分=6時間25分
この時間内で急な下り20㎞を含む80kmを走らなくてはなりません。
単純に平均すると
6時間25分÷80㎞=4'49/㎞
ということになります。
これは相当速いペースです。わたしのフルマラソン自己ベストのペースよりも速い。これは80kmという距離から考えて、わたしの実力的にはほぼ不可能に近い数字です。残念ながら。
ですので、ここからはあくまでも「可能性の話」になってしまいますが、最後まで一番可能性の高そうな線を計算してみましょうか。目標の数字は無理でも、登り・下り・平地、それぞれの状況での走りの戦略はつかめるとも思いますので。
この状況でサブ10を狙おうというなら、下りは相当のスピードで走らざるをえません。
その前にフルの経験から考えてほぼ平地の60km分の目標ペースをまず決めたいと思います。
4'40/㎞あたりがフルで平地を走る目いっぱいのペースでしょうか。フルマラソン換算で3時間07分完走ペース。普段のロング走での練習ペースを考慮しても、距離が倍になると考えればキロ5分あたりがチャレンジ可能なぎりぎりの数字でしょうか。このペースで60km。
6時間25分-60㎞×5'00/㎞=1時間25分
急坂下り20㎞を走るのに残された時間はこれだけです。
したがって、急坂20㎞を駆け抜けるペースは
1時間25分÷20㎞=4'15/㎞
となりました。
全体をもう一度整理するなら、サブ10をこの100㎞コースで達成するためには
Ⅰ 休憩はトータル15分以内に収める
Ⅱ 基本的なペースは5'00/㎞以内を維持する
Ⅲ 37km地点から77km地点にある5つの急坂。
登りの20㎞は10'00/㎞以内のペースで歩いて登る
Ⅳ 同急坂の下り20㎞は4'15/㎞でかけ下りる
こうして書きながら、「Ⅰ」以外は相当困難に思えます。
今考えているレース展開。
レースまであと1週間。以上を踏まえ以下のような考え方で臨もうと思っています。
スタート~急坂登り開始(37km地点)
まずもって最大の目標は時間内完走。そのためにはベースとなるペースが5'00は速すぎる気がします。
最初は5'30/㎞くらいから始めて体の調子を確認したいと思います。
37km×5'30/㎞=3時間23分30秒(通算:3時間23分30秒)
→目標スプリットタイム:3時間30分(休憩6分30秒含む)
急坂登り開始(37km地点)~第1トランジット(51㎞地点)~急坂終了(77km地点)
37km地点から77km地点まで5つの急坂を上り下りすることになります。この間の40㎞をどう切り抜けられるかが完走にもつながる最大のポイントである事は間違いありません。
5'30/㎞ペースでここまで走ってきつすぎない前提ですが、登りは基本歩きます。37km走ってきたあとの急な登りは歩きであってもきついでしょう。10'00/㎞も簡単ではない気がしています。
下り20㎞はなんとか5'00/㎞を切る位のペースでカバーしたいと思います。ただ、合計20㎞にも及ぶ下り坂は膝や腰への負担が相当にきついと推測できます。わずかでも衝撃を弱めるためのウエアやシューズの選択が思っている以上に大事かもしれないと考えています。
51㎞地点が1つ目のトランジットがありますので、ここでシューズやウエアを変更することも考慮に入れておくべきかもしれません。問題なければスルーすればよいだけなので。
+登り20㎞×10'00/㎞+下り20㎞×5'00/㎞=5時間
→目標スプリットタイム:8時間40分(休憩10分含む)
急坂終了(77km地点)~第2トランジット(80㎞地点)~ゴール ゴールまでの23km。5つ目の坂を下ってまもなく2つ目のトランジット。
やるべきことはエネルギー補給くらいでしょうか。1つ目のトランジットでデポした荷物を2つ目に運んでもらえるのかどうかわからない(問合わせ中ですが返事がきません)のですが、1つ目のトランジットで着替えなどしなかった場合はここで行うかもしれません。天候にもよろうかと思います。
ゴールの手前で多少のペースアップができるくらいが理想ですが難しいかもしれません。一応イーブンペースの5'30/㎞をなんとかキープできるように頑張りたいと思います。ゴールには友人も来てくれる予定なので、あまりカッコ悪いところも見せたくないですから。
23km×5'30/㎞=2時間6分30秒
→目標ゴールタイム:10時間55分(休憩8分30秒含む)
というわけで、11時間切りを目標に頑張りたいと思います。
前半は9/9にアップしたのと同じ内容です。すでに読んでいただいた方は飛ばしてください。
レースもあと1週間に迫り、どうレースを組み立てるかあらためて考えてみました。
自分が100kmという距離を走りたくなるのかどうか見極めたい
2年に1度開催される「えちご・くびき野100kmマラソン」(2012)にエントリーしています。
わたしにとっては初めての100kmマラソン、いわゆる「ウルトラマラソン」初挑戦です。
実を言うと、自分が100km走りたいのかどうかよくわからないんです。ただ、ウルトラを走ることの魅力について語るランナーは多いし、フルの次にウルトラに挑戦しようとするのは、ある意味自然な流れであると思います。
だから、「いずれ、いつかは1度走ってみよう」とは思っていました。
初めて10㎞レースに出た時に見たハーフマラソンを走るランナーたち。彼らに対して抱いた気持ちは「ハーフなんてどうやったら走れるんだろう?」という畏敬の念でした。
フルを走るようになって--でも毎回簡単なことではありません--ウルトラランナーに対して抱くのも似たような気持です。
実際、100kmとなると、レースに出場するだけで確実に2日を要しますし、走後の体の状態を考えると場合によってはさらにもう1日必要かもしれません。
レースの数も限られているので、遠方への移動と宿泊が必須となります。1万5千円前後の参加費も含めると費用もかなりな額になります。
体力的・体調的な考慮も無視できません。
今回、あるきっかけがあり、さまざまなタイミングを見極め、「2年に1度」--なぜなのか未だその理由を知りませんが--というところにも惹かれ、エントリーを決意しました。「新潟」という場所も重要な要素でした。
100kmという距離を走ってみた暁に、自分がウルトラの魅力に取りつかれて「また100km走りたい」「次は100マイルにも挑戦しよう」などといった感情になるのか、はたまた、村上春樹のように「ウルトラはもうけっこう」となるのか、ちょっと楽しみでもあります。
そんな楽しみのために、あと1か月足らず、出来る限りの準備を重ねたいと今は思っています。
走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫) | |
村上 春樹 | |
文藝春秋 |
目標ペースについて走りながら考えた
昨日の前半のジョグペースが6分10秒前後だったので、走りながらウルトラマラソンのペースについて考えてました。
ランナーにとって、フルマラソンのサブ3にあたる目標がサブ10ということになるんでしょうか。つまり100㎞を10時間以内に完走すること。
ウルトラでは、当然ながら休憩の回数も時間もフルより格段に増えるわけで、ペース×時間でゴールタイムを導くことはできません。
100km÷10時間ということは1㎞6分のイーブンペースですが、これに休憩で立ち止まった時間を加算しなくてはなりません。
したがって、キロ6分のペース設定では逆に「確実に」サブ10は達成できなくなります。
私の今回の目標は、初チャレンジの常として、まずは時間内(13時間)完走です。
UTMFを完走されたMさんによれば、ウルトラのゴールタイムはフルマラソンのベストタイム×3±30分が一つの目安になるそうで、この計算式によるわたしの目標タイムは10時間30分±30分。
キロ6分ペースを基本ペースとして設定してみます。フルまでならエイドで立ち止まることはよほどありませんが、ウルトラではそうもいかないでしょう。
大きな故障がない前提ですが、トイレや着替え(靴・ウエア)、食事などの休憩を20㎞に1度取るとして、3分×4回+αで15分。
さらに、このコースはかなりの急坂がいくつかあります。とくに大きなものが5つ。登りの累積標高が1570m。ウルトラでは急な坂では歩くのが基本と聞きます。この5つの坂は、およそ37km地点から始まり77km地点で終わりますので約40㎞に及びます。ざっと半分が登り、半分が下りと考えれば約20㎞の区間は急な坂を歩くことになる。これまでフルを走った経験から、歩くスピードはキロ10分前後だと思います。目標ペースのキロ6分を4分オーバーするペース。この余計にかかる時間が(10-6)×20=80分。
以上から6分/㎞のペースを基本にして想定されるゴールタイムは11時間35分となります。
厳密に言うと、下り坂20㎞のペースは歩いて坂を登った後でもあるし、基本ペースの6分/㎞よりも早くなるはずですので若干のリカバリーが期待できます。仮に30秒/㎞早くなったと考えれば、0.5分×20=10分早くなり、ゴールタイムは11時間25分。
ただ、下りであまりスピードを上げると膝への負担が増えるし、あまり考えない方がよさそうです。
いずれにしても、6分/㎞ペースが基本ならゴールタイムは11時間30分前後と予想されます。
では、もし本気で、この難コースでいきなりのサブ10を狙うなら目標ペースはどれくらいになるのか?可能性として考えてみます。
上記の考え方を逆に見ていくことにします。休憩時間15分と急坂20㎞を歩くための時間(20㎞×10分)は短縮が難しいので、あらかじめ10時間から引いておくと、
10時間-15分-200分=6時間25分
この時間内で急な下り20㎞を含む80kmを走らなくてはなりません。
単純に平均すると
6時間25分÷80㎞=4'49/㎞
ということになります。
これは相当速いペースです。わたしのフルマラソン自己ベストのペースよりも速い。これは80kmという距離から考えて、わたしの実力的にはほぼ不可能に近い数字です。残念ながら。
ですので、ここからはあくまでも「可能性の話」になってしまいますが、最後まで一番可能性の高そうな線を計算してみましょうか。目標の数字は無理でも、登り・下り・平地、それぞれの状況での走りの戦略はつかめるとも思いますので。
この状況でサブ10を狙おうというなら、下りは相当のスピードで走らざるをえません。
その前にフルの経験から考えてほぼ平地の60km分の目標ペースをまず決めたいと思います。
4'40/㎞あたりがフルで平地を走る目いっぱいのペースでしょうか。フルマラソン換算で3時間07分完走ペース。普段のロング走での練習ペースを考慮しても、距離が倍になると考えればキロ5分あたりがチャレンジ可能なぎりぎりの数字でしょうか。このペースで60km。
6時間25分-60㎞×5'00/㎞=1時間25分
急坂下り20㎞を走るのに残された時間はこれだけです。
したがって、急坂20㎞を駆け抜けるペースは
1時間25分÷20㎞=4'15/㎞
となりました。
全体をもう一度整理するなら、サブ10をこの100㎞コースで達成するためには
Ⅰ 休憩はトータル15分以内に収める
Ⅱ 基本的なペースは5'00/㎞以内を維持する
Ⅲ 37km地点から77km地点にある5つの急坂。
登りの20㎞は10'00/㎞以内のペースで歩いて登る
Ⅳ 同急坂の下り20㎞は4'15/㎞でかけ下りる
こうして書きながら、「Ⅰ」以外は相当困難に思えます。
今考えているレース展開。
レースまであと1週間。以上を踏まえ以下のような考え方で臨もうと思っています。
スタート~急坂登り開始(37km地点)
まずもって最大の目標は時間内完走。そのためにはベースとなるペースが5'00は速すぎる気がします。
最初は5'30/㎞くらいから始めて体の調子を確認したいと思います。
37km×5'30/㎞=3時間23分30秒(通算:3時間23分30秒)
→目標スプリットタイム:3時間30分(休憩6分30秒含む)
急坂登り開始(37km地点)~第1トランジット(51㎞地点)~急坂終了(77km地点)
37km地点から77km地点まで5つの急坂を上り下りすることになります。この間の40㎞をどう切り抜けられるかが完走にもつながる最大のポイントである事は間違いありません。
5'30/㎞ペースでここまで走ってきつすぎない前提ですが、登りは基本歩きます。37km走ってきたあとの急な登りは歩きであってもきついでしょう。10'00/㎞も簡単ではない気がしています。
下り20㎞はなんとか5'00/㎞を切る位のペースでカバーしたいと思います。ただ、合計20㎞にも及ぶ下り坂は膝や腰への負担が相当にきついと推測できます。わずかでも衝撃を弱めるためのウエアやシューズの選択が思っている以上に大事かもしれないと考えています。
51㎞地点が1つ目のトランジットがありますので、ここでシューズやウエアを変更することも考慮に入れておくべきかもしれません。問題なければスルーすればよいだけなので。
+登り20㎞×10'00/㎞+下り20㎞×5'00/㎞=5時間
→目標スプリットタイム:8時間40分(休憩10分含む)
急坂終了(77km地点)~第2トランジット(80㎞地点)~ゴール ゴールまでの23km。5つ目の坂を下ってまもなく2つ目のトランジット。
やるべきことはエネルギー補給くらいでしょうか。1つ目のトランジットでデポした荷物を2つ目に運んでもらえるのかどうかわからない(問合わせ中ですが返事がきません)のですが、1つ目のトランジットで着替えなどしなかった場合はここで行うかもしれません。天候にもよろうかと思います。
ゴールの手前で多少のペースアップができるくらいが理想ですが難しいかもしれません。一応イーブンペースの5'30/㎞をなんとかキープできるように頑張りたいと思います。ゴールには友人も来てくれる予定なので、あまりカッコ悪いところも見せたくないですから。
23km×5'30/㎞=2時間6分30秒
→目標ゴールタイム:10時間55分(休憩8分30秒含む)
というわけで、11時間切りを目標に頑張りたいと思います。