2008年10月5日の初レース「長良川ふれあいマラソン」のクォータ(10.5km)と、続く「水都おおがきハーフマラソン」の10㎞。この2レースはまだ右も左もわからなかったので普段のラン同様にナイキのFREE 5.0でそのまま走りました。練習用とかレース用とかいう意識がそもそもなかったので。
そこから少し成長し、勉強して、レース用として購入した最初のシューズがこの「NIKE AirZoom KATANA FLAT」です。
昨年走った3つのハーフマラソン--2月の「読売犬山ハーフマラソン」、3月の「関シティマラソン」そして10月の「余呉湖健康マラソン」--をこのシューズで走りました。
とても軽く(今回実測で230gでしたが、カタログ表示は25.5cmで247gらしいので15~20gは擦り減ったということかもしれません)、しかも走りやすくて、今持っているものも含めて今までで一番気に入っているランニング・シューズだといってもいいくらいです。たぶんわたしの幅広甲高な足の形にぴったりの形状なんだと思います。
通常わたしが購入する靴が25.5か26.0cmなんですが、この靴のサイズも26.0cm。ナイキのランニングシューズはたいてい0.5cmか1.0cm大きなものを選んでいるので、これだけつま先にも余裕があって26.0cmというのは意外でした。
買った時は何せあまり知識もなかったので、ほぼデザインと価格で選んだに近い。よく覚えてないんですが、たぶんランネットで2008年の初め頃に定価の半額くらいで購入したんだと思います。
今回役目を終えてサヨナラするにあたり、いろいろネットで調べてみて、ほとんど情報はなかったんですが、おひとり同じものを購入した方が紹介してくれてました。レディース用はまだ販売しているWEBショップがありました。
■NIKE AirZoom KATANA FLAT
コードネーム「KATANA」
この名前にも惹かれましたね。このシューズは元々駅伝用に開発されたということらしいんです。そして「KATANA」というジャパネスクなコードネームをつけた。何といっても駅伝は日本発祥の陸上競技ですから。
その際、NIKEの代名詞「AIRシステム」をこの靴にも採用するわけですが、このシステム自体は元々身体のデカイ欧米人向けに開発されたのでおもい体重による大きな衝撃を吸収するために厚いソールが採用されていた。しかし重い靴は当然ながら走るためには不利。そこでAIRシステムと薄いソールを組み合わせたのが「AirZoom」ということらしいんです。
アップダウンや急激なコーナーが多い駅伝コース向けに特に前足部分の耐久性を高めたというこのシューズ。しかも、「FLAT」とついたこのシューズは効率よくマラソンを走るための理想の走り方といわれるフラット走法に適したフラットなソールに特徴があるということらしい。わたしがフラット走法を身につけているはずもないですが、なぜかこの靴ほど走りやすい靴にその後めぐりあっていません。そしてこの靴はもうどこにも売っていないんです。
今回捨てるに忍びなく、よーく見てみると、たとえば前側に「Est.1972」の刻印。
インナーソールにはバウワーマン・シリーズの文字とイラスト。バウワーマンとはナイキを創設者の1人で、当時オレゴン大学陸上部のコーチだったビル・バウワーマンその人だと知りました。ちなみにもう一人の創設者が現会長で、ウッズの騒動で全面支援を表明したナイト氏です。
いったい何km走ったのかわからないんですけど、1,500~2,000kmという感じじゃないかと思います。よく頑張ってくれました。これでも、捨てられずにかなり無理して履きこんできたんですが、直接的な原因かどうかはともかく、足首痛になってしまったこと、かかととつま先、それからちょうどキックに使う前から1/5くらいのところが完全にめくれてしまっていることなどから、2010年のレースシーズンを前にリタイヤさせることにしました。断腸の思いです。