ブルガリア・ルーマニアへの旅の冊子をいただきました。すごく面白かった!
『2013年夏 ブルガリア・ルーマニアへの旅』 秋山千恵子著
旅の観光はもちろん、人と人との細やかなつながりが、金の糸のように底に敷かれているすてきな本でした。
より的確に伝えるというのは、通訳というお仕事がらもあるのでしょうね。そして、心。
お仕事を介して知り合ったルーマニアの若き女性ピアニスト・サンジアナさんとの交流。
また、本国・ブルガリアへ帰られた職場の同僚を、電撃訪問などなど。
旅の先々で会いたい人がいるなんて、なんと豊かな旅なのでしょう。
たっぷりと楽しませていただいた旅の後に、もう一つのおまけがありました。
成田に帰り着き、さっそく家族へメ―ルを打つと、その返信がふるっています。
ご主人は、運転中のため、「はい、了解」。 息子さんは「あいよ」と三文字。
。。。「なんとそっけない反応だろうと」、。。。
けれど、そのそっけなさこそが、主婦が自由に旅をできる源であると秋山さんは考えます。
以後、息子さんから「食事よろしく」」と帰りの連絡が入ったときには、「あいよ」の三文字で済ませてい
るとか。あっぱれ。(この息子さんは、前回のロシア旅の折には、超お忙しい身で一人、秋山さんの花
壇の朝顔をまもり、花のアーチで迎えてくれた方ですね!)
なんと自立した、愛情に満ちた「そっけなさ」であろうかとうらやましい限り。
ていねいに出会いの糸を紡いでこられた秋山さんだからこその旅の記。
別の言語を使えるということは、背景の文化をもすっぽりと心に入れることですね!
そんな奥行きの深さを感じさせられた、楽しい本でした。
ふとしたことで知り合い、その糸のおかげで、こうして旅行記を読ませていただけるーーその不思議さと
幸せにも感謝しています。
「どこそこの本屋に並んでいるから、是非見て」と、言えないのがとても残念です。