「カラマツの下の花畑」・・・・♪

軽井沢での子供時代に作った落葉松の下の花畑ーー心は今も~!「草花」「99歳の軽井沢物語」「葛西スケッチブック」ほか。  

「カラの花」とは、「カラー」??

2006-08-20 | いとしき草花たち

須賀敦子さんの短編集で、「カラが咲く庭」という作品を読んだ。
静謐さをたたえた須賀ワールドが好きなのだが、
―ーして、
「カラ」とは何ぞや。
カラッとした、この音引きのない響きは?
「カラー」とは違うのかしらと。
どうでもいいようなことにこだわる。

”カラ”と、潔く乾ききった響きを伝えられると、
私たちがカラーと呼ぶ、あの白い花を咲かせる植物とは、、
とても同一視することは出来ない気がするのだ。
 

ピンク、オレンジ、黄色と、カラーバリエーションも豊富だが、花に見えるのは、苞の部分だ。

 「メガホン状のところが                   
  ワイシャツの襟(Collar)の部分に       
  似ているので「カラー」となった。       
  また、その形が、修道女の襟(カラー)   
  を連想させるところからつけられた、とも。」―季節の花300―

短編集の最後の方にはこんな描写もある。
 
―ーある日の夕方、食事に行こうとして修道院の庭に出ると、カラの花が濃い緑の葉の陰に蒼白く咲いている噴水のそばに、小柄なヴェトナム人修道女のテレ―ズが、こっちを向いて立っていた。~
~修道衣の喉をおおう白い布だけが、夕方の光のなかでぼんやりと明るかった。、

”修道衣の喉をおおう白い布!”
それこそが、
「カラの花」は、「カラー」の花とイコールの証明だった


 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「紙屋悦子の青春」を観にいく | トップ | 清川 妙先生講演会 ①<イギ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

いとしき草花たち」カテゴリの最新記事