「カラマツの下の花畑」・・・・♪

軽井沢での子供時代に作った落葉松の下の花畑ーー心は今も~!「草花」「99歳の軽井沢物語」「葛西スケッチブック」ほか。  

アガパンサスが咲き始めました

2005-06-15 | いとしき草花たち

          水無月の水色匂ふ


             ☆☆☆

 アガパンサスは、初夏から夏を彩る清涼感のある花。スラーッと伸びた花茎の先に淡紫、青紫、白の花をつけます。
 ムラサキ君子蘭ともよばれる、南アフリカ原産のユリ科の植物です。ギリシャ語では「愛の花」の意も。
 数年前に友人からもらった株は毎年五、六本の花をつけます。百本も植わっていたという友人の庭は、今は駐車場になりました。いまごろの季節に手紙を書くと、マンション暮らしの友人から、「子供の、元気な消息を聞くようで嬉しい」と返事がきました。
             
 今ではすっかりベランダの住人となった花。鉢いっぱいに殖えて盛り上がり、ついにはその根で、プラスチックの鉢を割ってしまいました。
 すごいですね、生長のパワー。やっと株分けをして、植え替えました。
 
 街のあちこちで、スックと天を指していた花茎のとんがり坊主が弾けだしました。
 つぼみの苞が”さあ、弾けるぞ”というときの、淡いベージュに黄緑と紫をさっと刷いたような、あの淡い淡い色相も好きです。
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喫茶店「さぼうる」

2005-06-14 | 日常の小さな喜び&こころ便り
5月の枕草子教室の帰り、若く美人のお仲間 Yu子さん、K子さんと、神保町をご一緒しました。
当初の目的は、カザルスホールとなりの喫茶店に売っている北欧紅茶を買いに行くことでした。
残念なことに喫茶店は消滅していました。かなり前に日大が、主婦の友ビルを買収した時点でなくなってしまったのでしょう。今は、カザルスホールだけが、残っています。
ちょっとがっかりでした。
ふだん神保町の方までは、下りて行ったことがないというお二人と、神保町散策とあいなりました。

駿河台下から、マロニエ並木のすずらん通りに入り、文房堂、三省堂、東京堂を見て、横道にそれます。
「さぼうる」で、お茶を。
混んでいて、
「途中でお席を替わってもらうかもしれませんが」
といわれて、奥まった「隠れ家」のような席に案内されました。

後に席を替わるときの対応には感心しました。
広く明るい席を示されたので、
「私たち十分に休みましたので、もうそろそろ出ますから」というと、
「あちらにシャーベットもご用意してありますから」
「どうぞ、ごゆっくりしていってください」
と近頃聞いたこともないような、生身の言葉がかえってきました。そして
席にはシャーベットが! オーナーの心遣いにびっくり。

レモンシャーベットをおいしくいただき、また腰を落ち着けてしまったのでした。

「さぼうる」にはずっと昔入ったことがあります。店内が少しゴチャゴチャと入り組んでいる感じだし、若い方にはどうかなと思っていたのでした。
「何だか、学生時代に戻ったみたい」
「今日は、ラッキーな日ね!」
と喜んでもらえました。

神保町に来るとき、さぼうるの前は、いつもの通り道です。
店の前はきれいに打ち水がしてあり、植木も生き生きしています。永く神保町で続けてきたオーナーの、心意気が伝わってきます。

~~と、急に、私の中にあった、マイナーな印象は、一変してしまいました。なんといっても、シャーベットが効きました。

また行きましょうね、神保町。
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真楽寺

2005-06-09 | 日常の小さな喜び&こころ便り
先々週、とんぼ返りで田舎に行ってきました。
まず、軽井沢の”故郷の廃家”を見て、庭の草むしりなどし、そのあと御馬寄(みまよせ・司馬遼太郎の『街道をゆく』信州佐久平道に出てくる)に出て墓参りというのがメインで、新緑を楽しむというおまけ付きのコース(ほんとうはこっちのほうがメインか)。
妹夫婦の車に便乗して、朝6時出発、午後5時過ぎには帰り着くという、大急ぎのミニ・トリップでしたが、山野の若葉、みどりに染まって、兼好さんではないが、まさに
「目さむるここち」を味わい、リフレッシュしました。

追分の先、御代田の古刹真楽寺にも回りました。
真楽寺は、三重塔や観音堂が知られていますが、今の建造物は、江戸時代のもの。

そうだ、たしか小学生の頃遠足で行ったことがあったはず、と思えど、おぼえていたのは、三重塔ととても水の澄んだ美しい池があったということだけ。
かなりインパクトがあったであろう、推定樹齢千年という神代杉のことなど、まったく記憶にないのはどうしたことだろう。


文がメチャクチャですが、画像取り込みのためしに書いてみました。うまくいくでしょうか。
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クレマチス

2005-06-07 | いとしき草花たち
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*旅の安全を祈る 、
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 クレマチスは、ヨーロッパで、「トラベラーズ・ジョイ」(旅人の喜び)という別名で呼ばれています。昔、旅籠の玄関や道端で旅人に、涼しい日陰を作って憩いを与えてくれたからで、今でもホテルの玄関先などで見かけるのは、旅の安全を祈る気持ちが込められているのでしょう。
キンポウゲ科センニンソウ属の蔓性植物で、花弁に見えるのは、ガク片の変化したもの。イギリスでは、バラに次いで好まれている花がクレマチスだとか。1835年から始まった品種改良では、同じキンポウゲ科の、日本のカザグルマや中国のテッセン、ラヌギノーサなどの原種が大きな役割を果たしました。現在あるクレマチスのほとんどは、これら改良種が育成されたもので、約500種もあります。
 カザグルマや、テッセンは、気品漂う端正な美しさが江戸時代の人々に愛され、茶花や活け花の花材や、能装束、蒔絵などの模様にと用いられました。
 蔓が、針金のように細く硬いので、テッセン(鉄線)と呼ばれ、また、その蔓が強く硬いことにちなみ、婚礼衣装の模様にも取り入れられ、固い結びつきを願ったそうです。

 鉄線花咲いて媒酌仕る  阿波野青畝



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ユリノキ

2005-06-05 | いとしき草花たち
ユリノキは、モクレンの仲間で、生長がはやく、高木になる木です。
春、枝の先々に、黄緑にオレンジ色の斑の入った、浅いチューリップ型の花を咲かせます。原産地の北アメリカでは、チューリップツリー。日本では、左右対称の大きな葉をハンテン(半纏)に見立て、ハンテンボクとも呼ばれます。
秋の黄葉は明るい黄色で美しく、最近は、公園樹や街路樹として、各地でよく植えられています。

明治時代に渡来した北アメリカ原産の落葉高木。日本でのルーツの木は、今も新宿御苑に聳え立ち、日本各地のユリノキは、この木の子孫だということです。東京・四谷の迎賓館前のみごとな並木は、この二代目。上野の国立博物館前庭にも巨木があります。
ユリノキは、アカシアや、トチノキなどととともに、よい蜜が採れるので、「蜜源として、ユリノキを植樹」しているところもあるそうです。
花が咲くまでに十五年、ミツバチが蜜を集められるようになるまでには、二十年の歳月がかかるということです。

上野の国立博物館前にある、みごとな大木の花時にめぐりあいたいと、電話をすると、
「カラスがみんな花を食べてしまいますのでお早めに」
という返事でした。
鳥たちにとっても、ユリノキのたっぷりの蜜はご馳走のようです。
        (2003年5月「いとしき草花たち」)


*2005年6月4日のブログ「ありゃあなあ」をお訪ねして、美しい写真で、国立博物館のユリノキに出会うことができました。
いざ、上野へ!

*ずっと前に買って埋没している本、『ユリノキという木』も、探し出して、もう一度読んでみよう。
コメント (3)
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