このところ冷たい雨の日が続きます。
しかも、まるで冬日かと思うほどに冷え込む日もあり
、これではソメイヨシノも、花を開こうにも、
蕾をすぼめるしかないかもしれません。
ところで、春の長雨を表す言葉には、
春霖(しゅんりん)、菜種梅雨などの言葉が
あります。正直のところ、趣を感じさせる言葉は
ともかく、東京では一体ソメイヨシノはいつ開花に
なるのか、なんとも落ち着かない気分です。
もちろん雨の日ばかりというわけではありません。
雨の合間や晴れた日、例によってカメラ片手に散歩です。
いつも手入れが行き届いている施設の花壇に
カメラを向けていた時のことです。
突然うしろから声がありました。
「いつもきれいな花を撮ってくださってありがとう
ございます。」
声の主は、以前、白壁に沿って組んだ支柱に、
ノイバラを這わせ、葉の緑と実の赤の素敵な光景を
つくられていた方でした。
あわてて、勝手に撮ってすみませんとお詫びすると、
「花も喜んでいると思いますよ」と、うれしい言葉を
続けてくださいました。
私がカメラを向けていたのは、白いハナニラの花です。
そのハナニラと、黄色や紫などのパンジーとの取り合わせが
とても素敵な光景をつくっていたからなんです。
ハナニラは自然に増えたのではなく、毎年花壇の各所に
植えておられたそうなんです。
手をかければかけるほど、花もそれにこたえてきれいに
咲いてくれるんですね。改めて実感させられました。
花壇だけでなく、施設のフェンス際には、
スノーフレークがあちらこちらに、釣鐘のように
花を咲かせています。
スノーフレークはうつむき加減に花をつけるんですが、
見て見てと言わんばかりに、一輪だけ上を向いている
のがありました。ありがとう、うまく撮れましたよ。
こちらは、だいぶ背丈が伸びていますが、
フキノトウですね。
控えめですが、春を感じさせてくれるものですね。
ヒヤシンスやヤグルマギクもきれいに咲いています。
以前撮ったウグイスカグラの小さな花が、
だいぶ増えていました。
やっと咲くことができて嬉しいと言っている
ようです。
これは、ツツジで間違ってないですね。
数輪花をつけています。
もう咲き出しているとは、ちょっと驚きです。
いつまでも桜が咲かないので、待ちきれずに
咲いたのでしょうか。
毎年、オオアラセイトウが花を咲かせる空き地に
行ってみました。
紫がきれいな花です。別名がムラサキハナナ(紫花菜)。
たくましい花ですね。あちこちで咲いています。
もとは園芸種なんでしょうか。
春の長雨で、おそらくまもなく咲くはずの
ソメイヨシノがどうなるか。雨で散ってしまうか、
それとも長く楽しませてくれるか。
自然というのは、こうなればこうなるとはならない
から、自然なんですね。
ありのままに受け止めて楽しむことにします。