ヒマヒマノキ ~歩いて、見て、楽しんで~

庭園・街の花、まつり・名所。いろいろな出会いを,その時々の想いを交えて、皆様にお届けします。

埼玉散歩 ~紅葉の平林寺~

2016-11-20 | 公園・庭園・名所
久しぶりに埼玉・新座市の平林寺(臨済宗妙心寺派)を訪ねてみました。東北はもうほとんど盛りをすぎているというのに、東京近郊はモミジが今が見ごろなんですね。最寄駅からタクシーにのると、運転手さんが「今日お客さんを乗せましたが、ひどい渋滞で途中で降りて歩いていかれましたよ。裏道を行ってみますね。」 そう言われればお願いしますというしかありません。どこで渋滞にはまるのか心配しながらいきますと、「お客さんよかったです。すいていたようです」 えー。渋滞でなかったんじゃないの。遠回りしただけではー。もっとも人のよさそうな運転手さんでしたので、「まあいいか。」





正門で拝観券を買おうと中に入りましたら、いやあ人・人・人です。つい先日福島では、静けさの中を散策する人がちらほらの状況でしたから、まさに大違い。最近はスマホのカメラ性能がいいらしく、かなりの人がスマホでカシャカシャ。例によって自撮り棒もあちらこちら。今や世の中は電車の中だけでなく、景勝地もスマホに埋め尽くされています。







そんな中私は敢然としてミラーレス一眼レフ。スマホ持ってないもんですからー。確かに見事に赤く色づいたモミジです。そのモミジが境内の建物と調和し、すばらしい情景をかもしだしています。



















これだけ存在感をアピールされると、ただただすごいねというほかありません。京都の寺社でもこれほどのところはそう多くはないでしょう。













帰路は日曜の夕方とはいえ、なぜかバスが空いておりました。さきほどまでの人や車はどこに行ってしまったんでしょうか。都会とは本当に不思議なところです。

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エッセー ~紅葉とおしるこ~

2016-11-19 | 日記
去年のちょうど今頃でした。母を連れて福島市郊外にある日本庭園「浄楽園」に行きました。夕方でした。園内の紅葉はそろそろ終わりで、肌寒い時期でした。
母の思いを感じてみたくなり、先日夕方、「浄楽園」に行ってみました。昨年と同じように園内にはモミジなどが色づいていました。











茶屋には石油ストーブがたかれていました。その暖かさを求めて中に入りました。

去年は母に「何か食べるかい」と聞くと、おしるこがいいというので、それを注文したことを思い出しました。ちょっと体が冷えたこともあって、甘いものが大好きな母は温かいおしるこがほしかったのでしょう。紅葉はすっかり忘れて、おしるこをうまそうに食べていました。

その時つくった川柳が、「紅葉より母おしるこに舌鼓」。ちょっと説明調の句になってしまいましたがー。

私もおしるこを注文し、小さな餠をほうばり、あつあつの汁をすすってみました。冷え込む夕方に甘いもの。これはうまい。
今、母はベッドに寝た切り、食事は全介助、しかも流動食。もし目の前におしるこがあったら食べたがることでしょう。
生きることの基本は歩くこと、そして箸やスプーンで自分の口で食べること。つくつくそう思います。これができなくなると、あっというまに足は細ります。生きる意欲も失われてきます。

おいしいよといっては母の口にスプーンを入れるのですが、気に入らなくなると、口を膨らませて拒否。
栄養は大事です。時にはグルメといって、高級なものを味わうこともいいでしょう。でも、好きなものを好きなように食べる喜び。それは何にも代えがたい幸せなのだと思うのです。

「浄楽園」のすぐ近くにあづま運動公園があります。その一角に4百米くらいでしょうか、黄色く色づいた銀杏並木が見事なんです。神宮外苑の絵画館前の銀杏並木は有名ですが、福島の銀杏並木もこれに負けず劣らずたいしたものだと思うんですがー。あまり知られていないのが残念です。









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エッセー ~母との思い出~

2016-11-13 | 日記
ここ数日小春日和の天気が続き、ほっと一息といったところ。街中の街路樹は紅葉が残っているところがありますが、もう気配は晩秋というより冬。
ちょっとアップの時期を失してしまいましたが、先月(10月)下旬に、まだ母が元気なころに一緒に行った福島市の郊外の「四季の里」と吾妻山の「スカイライン」を訪ねてみました

「四季の里」はそのときもそうだったのですが、園内の花壇には花はほとんどありませんでした。しかし、それでも頑張って凛として咲いている花を見ることができました。母は手押し車(シルバーカー)を押して歩くのが好きでなく、もういい帰ろうとすぐ言い出すのですが、さすがにきれいな花に見入っていたのを思い出します。

というのも母は若い頃生け花の師範の免状をもらっていたのですが、それを人に言うこともなく、教えることもなく、過ごしてきました。結構上手なのになぜ黙っているのか、恥ずかしいのか控えめなのか、昔の人間ですからたしなみとして身につけていればそれで十分だったのでしょう。何かといえば「個性」を押し出したがる現代があつかましいのかもしれません。







シュウメイギクです。


これはスイカズラの仲間のようです。ツキヌキニンドウと書かれていました。


ちょっと珍しかったのですが、エキナセアニーハイというんだそうです。


吾妻山の中腹を貫く道路一帯の紅葉は、今年はややくすんだ感じで、いまいちでした。母は、高いところが大嫌い。しかもくねくねの道にガスがかかったりすると。危ないから降りると言い張り、困ったことを思い出します。母をあまり観光名所につれていったことがありません。そのかわり、だいぶ以前に亡くなった母の弟が県内だけでなく、各地の名所に連れて行ってくれました。母を大事にしてくれた姉思いの人でした。ありがたいことでした。
きっと今病院で、母の脳裏にはそのときの思い出が浮かんでいるような気がしてなりません。

























もう無理かもしれませんが、母が写真をみる元気を取り戻したら何枚かを見せてやりたいと思っています。
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