中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

クロチビ

2007-01-03 15:17:08 | 身辺雑記
 前(10月12日)に紹介した地蔵堂のノラ達の中に、その後小さな黒猫が来た。まだ生まれて間もないようで、同じような大きさの淡いグレーの縞の子と一緒だったが、グレーの子はいつの間にか姿を消した。黒いほうはずっといて、他のおとな猫に疎外されることもなく食べたり日向ぼっこをしていた。かわいいと思っているうちにクロチビと呼ぶようになった。



 この猫はだいぶ前から住みついているが、おとなしくて近寄っても警戒する様子はないし、子どもなどが撫でてもじっとしている。この猫には特に呼び名はつけていないが、取り敢えずハナグロと呼んでおこう。



 クロチビはハナグロが好きなのか、よくそばにいて、ハナグロもとくに優しくするわけではないが好きなようにさせているようだった。寒くなってきて毎年のことだが誰かが寝床を用意すると、何匹もその中に入って丸くなっている。そういう時にもクロチビはハナグロのそばに寄り添っている。何か親子のようだ。



 ハナグロたちが寝床の中にいる時、クロチビは外で餌を食べていたが、やがて寝床の中に入っていった。その時には寝床の中はかなり混み合っていたが、クロチビは眠っている猫達を押し分けて、やはりハナグロのそばに潜り込んだ。



 12月に入るとクロチビの姿が見えなくなった。初めのうちはどこかにいるのだろうと思っていたが、いつまでたっても姿を見せない。クロチビはどうしたんだとハナグロに話しかけたりしたが、もちろん応えるはずもない。とうとう年末になり、どこかで行き倒れたか、誰かに飼われるようになったのかと諦めた。おとなの猫達に混じって仔猫らしい愛らしいしぐさをしていたことを思い出す。