中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

サザンカ

2007-01-21 09:53:57 | 身辺雑記
  さざんか さざんか 咲いた道
  焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き
  あたろうか あたろうよ
  北風 ピップウ 吹いている

 こんな童謡があった。いかにも昔の風景で懐かしさを覚える。この歌でも分るようにサザンカは冬の花だ。庭木や公園、駅の周辺の植え込みなどどこにでも見かける。そう言う意味ではごく平凡な植物だし、近縁のツバキに比べても花はさほど華やかでもないが、やはり冬眠している樹木が多い中で花を咲かせている姿は、冬の殺風景さに彩りを添えていて親しみを感じさせる。年末にはあまり注意をしていなかったが、最近ではもう花の盛りを過ぎたようで、萎れたり花びらが散ったりしているものが目立つ。これも暖冬の影響なのだろう。





 サザンカ。漢字では山茶花と書き、字面と発音が合わないが、広辞苑によると「サンサクァの転」とあるから昔はサンサカとかサンザカと呼ばれていたのだろう。しかし「山茶」という字は、中国語ではツバキを意味する。かつて訪れたことがある雲南省麗江古城郊外にある明代に建立された玉峰寺という古寺には「山茶之王」と名づけられたツバキの大木があった。樹高は3メートル以上、太い2本の幹が複雑に分岐しよじれ合って1本のように見え、大きな花をたくさんつけていた。1年に10回、一度に2千個の花をつけると言う。明代に植えられた樹齢500年以上とあった。



 ところが、ツバキを「椿」と書いてしまうと、中国ではまったく違う植物を指すことになるからややこしい。「椿」を日中辞典で調べると、香椿(xiangchun)と言う植物で和名は中国語の発音を写したチャンチン。センダン科に属して夏に小さな白い花をつけ、家具や楽器などを作るそうだが、見たことはない。

チャンチン

  (http://www.geocities.jp/ir5o_kjmt/kigi/cyanchin.htm)

 それでは、サザンカを中国では何と呼ぶかと言うと、「茶梅chamei」とか「油梅youmei」、「海紅haihong」などと言うようだ。サザンカにもツバキにも名前に「茶」という文字を使っているが、茶も同じツバキ科の植物で、昔の中国人は直感か経験でサザンカもツバキも茶と同じ仲間と考えて、「茶」の文字を名前に使ったのだろう。

 ツバキは2000ほどの品種があるようで、米国では高級な趣味として収集家、愛好家もいると聞いたことがあるが、それに比べるとサザンカは地味だ。しかしやはり冬にはなくてはならない植物のように思う。とくにうっすらと雪が積もった時などは、葉の緑、花の赤、雪の純白のコントラストはとても美しいものだ。