中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

50万円のブドウ

2011-08-01 09:23:28 | 身辺雑記

7月29日に、ルビーロマンという品種のブドウの初競りが金沢市で行なわれ、1房50万円というこれまでで最も高い値がついたというニュースを見た。これまでの最高値の2倍で、1粒当たりにするとおよそ2万円となるのだそうだ。

 

 ルビーロマンというブドウは実物を見たことがないが、石川県で開発され3年前から出荷されているそうで、直径が3センチ以上の大きな赤い実と、強い甘みが特徴だと言う。50万円で競り落とされたのは1房650グラムだった。

   

 初競りでの値段だから、いわゆるご祝儀相場だろうが、それにしても、いかに希少品種でも1房50万円とはべらぼうな値段だ。50万円あれば何か月分の食費が出るだろうなどと、ついさもしいことを考えてしまう。このブドウは通販のカタログを見ると1房1万5千円から2万円という値段が付いているから高級品種なのだろう。私などにはまったく縁のないものだ。こんなブドウを1粒でも食べたら、口が曲がってしまうだろうなどと思うのは貧乏人の哀しさだ。たかがブドウだ、たいしたことはないと思うのは、イソップ童話の「すっぱいブドウ」の狐のやせ我慢だろう。

ご祝儀相場は「損得関係なく商取引において、景気付けの縁起担ぎとして、一年の始まりなどに高値で取引する事を指す」そうで、このブドウに限らず、北海道のでんすけスイカや夕張メロン、山形のさくらんぼの佐藤錦などで、初競りで目を剥くようなご祝儀相場が出ることはよくニュースになるが、そのたびに誰が買うのだろうと思う。このルビーロマンを卸売業者を通じて競り落としたのは石川県七尾市の洋菓子店で、「ルビーロマンのおいしさを存分に味わえるスイーツを作って、週末に地元で開かれるジャズイベントに東日本大震災の被災地・宮城県から出演する中学生らにプレゼントする」と話し、特製デザートに仕上げて31日に振る舞うという。ま、いいか。