いつも通る道から見える桜の木が枝を切り払われた。
この桜がある家の2階くらいの樹高で、桜の樹齢についての知識はないから、年月を経ているように見えるがどれくらいのものかは分らないし、とりわけ特徴のあるものでもないごく普通の桜だ。それでもこのあたりでは一番大きく、枝はかなり張っていて道路の上にアーチを作っているようだった。春にはぎっしりと花を咲かせる様子はなかなか美しく、いつも眺めて楽しんでいた。
それが年末のある日、作業車が来て電動鋸で枝をほとんど切り払ってしまったところにちょうど通りかかり、ちょっとびっくりして立ち止まってその様子を見た。なぜ切ったのか理由は分らない。家か道路の邪魔になるのだったら根元から切り倒すだろうが、大きな枝だけを切っているからそうでもないようだ。枝を切り取られた後の姿は醜くなってしまい、それなりにあった桜らしい姿ではなくなってしまった。
かつて「桜切るバカ、梅切らぬバカ」という言葉を聞いたことがある。桜の枝を切ってしまうと樹形は醜くなり、梅は枝を切ることで姿がよくなると言うことのようだ。この桜も無残な切り口をさらしていて、おそらく桜らしい姿に戻ることはもうないだろう。近寄ってみると細い枝は残っていて芽が着いているから、春になれば少し花を咲かすだろうが、これまでのような見事な開花は見られないだろう。これまでずっと見慣れてきたので、やはり何か寂しい感じで、去年の春に写真を撮っておけばよかったと思った。
この桜がある家の2階くらいの樹高で、桜の樹齢についての知識はないから、年月を経ているように見えるがどれくらいのものかは分らないし、とりわけ特徴のあるものでもないごく普通の桜だ。それでもこのあたりでは一番大きく、枝はかなり張っていて道路の上にアーチを作っているようだった。春にはぎっしりと花を咲かせる様子はなかなか美しく、いつも眺めて楽しんでいた。
それが年末のある日、作業車が来て電動鋸で枝をほとんど切り払ってしまったところにちょうど通りかかり、ちょっとびっくりして立ち止まってその様子を見た。なぜ切ったのか理由は分らない。家か道路の邪魔になるのだったら根元から切り倒すだろうが、大きな枝だけを切っているからそうでもないようだ。枝を切り取られた後の姿は醜くなってしまい、それなりにあった桜らしい姿ではなくなってしまった。
かつて「桜切るバカ、梅切らぬバカ」という言葉を聞いたことがある。桜の枝を切ってしまうと樹形は醜くなり、梅は枝を切ることで姿がよくなると言うことのようだ。この桜も無残な切り口をさらしていて、おそらく桜らしい姿に戻ることはもうないだろう。近寄ってみると細い枝は残っていて芽が着いているから、春になれば少し花を咲かすだろうが、これまでのような見事な開花は見られないだろう。これまでずっと見慣れてきたので、やはり何か寂しい感じで、去年の春に写真を撮っておけばよかったと思った。