行商から身を興して北海道内で有数の呉服商となった岩船峯次郎により、1898年(明治31年)頃(一説には明治28年もある)造成された別荘地。香雪園という名は、大正時代に来函した浄土宗知恩院の貫主に「雪の中に梅香る園」という意味で名付けられたとされている。岩船家は、1927年(昭和2年)から市民に無料開放した。1955年(昭和30年)になると市と岩船家の間で無償賃借契約を結び、隣接するゴルフ場を含めて都市計画決定した。1959年(昭和34年)には市が岩船家所有の土地を買収した。2001年(平成13年)に、国の「名勝」に指定され、北海道内で唯一の国指定文化財庭園となった。
13ヘクタールを超える園内には、書院造風の園亭や池などからなる純和風の園亭庭園区、渓流の滝組などが見事な景観を呈している渓流庭園区、さらに煉瓦造の温室と沈床式花壇などからなる西洋風の温室庭園区により構成されており、各庭園区が空間を共有しあって景観を構成していることが特徴となっている。
2009年(平成21年)から『はこだてMOMI-Gフェスタ』を開催しており、ライトアップされた紅葉を楽しむことができる。
冬も、庭園内の遊歩道は除雪され、ゴルフ場は、冬期間は歩くスキーやそり遊びなどにも利用されている。我々の仲間以外にも、スケーティング走法の愛好者もいるようで、短いながらも、自らの足で踏み付け、滑り込んだXCスキーのコースもできている。今日は、その練習の帰りに香雪園の中を歩いてみた。
きれいな雪吊り風景
洋風の温室庭園(明治41年築)
その裏側がレンガ造りだったことに初めて気がついた
一の池庭園と2.5mの石層塔
書院造の茶室風の園亭
農具小屋?を改装した写真展示室
入口表面のイチイ?と作業員の休憩所に利用されている住居