天童高原キャンプ場手前から眺める面白山~中面白山
御所(船形)火山群と蔵王火山群との中間地点に位置し、南方4kmの南面白山(1225m)に対して北面白山ともいう。昔、地元の人々は、積雪の多さからか「つらしろやま」と呼び親しんできた。また古くは、山寺立石寺の奥ノ院とされてきた。
山頂はハクサンシャクナゲ、コメツツジ、チシマザサなどの灌木帯に覆われ、わずかに裸地があり、天狗の角力取場と呼ばれている。
天童高原キャンプ場から、三沢山~面白山~中面白山~長左ェ門平と縦走して、長左ェ門道を長命水まで戻って周回した。
5:15天童高原キャンプ場~5:45長命水~6:10三沢山~6:45面白山(30分休憩)7:15~7:40中面白山~8:20長左ェ門平~9:30長命水~10:05天童高原キャンプ場(4時間50分)
面白山からは、これまでにないほどの360度の大パノラマに恵まれた。しかし、あと30分遅ければ、ガスに巻かれて、その展望がなかったかも知れない・・・「早起きは三文の得」
まだ薄暗い内に、施設の整ったキャンプ場からスタート。ここから長命水までは快適な遊歩道として整備されている。
35分ほどで、長命水に到着。ここで空のペットボトルに給水。
ここから登山道となる。右の長左ェ門平への道は帰りに歩いて、ここへ周回する。
三沢山(1042m)に到着。
三沢山から逆光でシルエットになっている面白山を見上げる。面白山までの登山道は、良く歩き込まれてある上に、昨日に草刈り整備がされたようで、快適に歩くことができた。
スタートから1時間35分で面白山頂上に到着。朝日に照らされる2体のちいさなお地蔵さんと「面白山大権現」と彫られた石碑、むき出しになった三角点、案内標識が設置されていた。
あまりの眺めの良さに、朝食の手作りおにぎりを食べながら、30分ものんびりした。
素晴らしい遠望が広がる。上は、月山と葉山、右端には鳥海山も見える。下は、朝日連峰。その左奥には飯豊連峰も見えた。
左手前はこのあと通過する中面白山。左奥は2013年に登っている大東岳。右が南面白山。その奥が蔵王連峰。
北東側は雲海と沸き上がる雲。
このあと縦走する中面白山(右)とその稜線。左のピークから長左ェ門平へ下る。
少し中面白山への道を下ると天童高原が見えた。
面白山から長左ェ門平までは、山形県と宮城県の県境で、分水嶺でもある。面白山から中面白山へはコルまで下って登り返す。この登りが一番急だった。しかも、ここまでの登山道とは雲泥の差で、踏み跡はしっかりしているが、草が道を覆っていて、夜露でズボンも靴もずぶ濡れになった。
中面白山には標識もなく、通り過ぎてしまい、慌てて戻り、面白山を振り返ったがガスで見えなくなっていた。しばらく待ったら、ガスの中から姿を現した瞬間を撮ることができた。
中面白山から長左ェ門平までは、展望もないガスの中を、濡れた薮こぎ状態の踏み跡を黙々と下るだけだった。
コルに下り立った広場が長左ェ門平だった。
ここから長命水までの5kmほど続く長左ェ門道は、標高850mの等高線に沿って拓かれた水平道で、車でも走れそうなほど広い快適な道だった。後半、沢を横切る地点で数ヶ所崩れているところもあった。
長左ェ門という人が拓いた道なのだろうが、いつ頃、何のためにこのような立派な道を造ったのか、ずっと気になりながら歩いた。
下山後、ネットで検索しても、その歴史についてはヒットしないし、キャンプ場の人に訊いても分からなかった。
長左ェ門平から1時間10分の歩きで長命水に戻った。天童高原キャンプ場まで戻ってゴール。
すでに、面白山はガスの中で、月山もはっきり見えなくなっていた。良い時間に登れたことに感謝した。
今日のこの面白山は、今回の山旅計画の一番南の山である。これより南の山形県・宮城県南部と福島県の残り16山は、来年の楽しみである。明日、月山を再訪したあとは、宮城県へ戻り、太平洋側の残りの3山を帰路がてら北上して登る予定である。
下山後にまず向かったのは、昨日道の駅で教えてもらった、60歳以上250円の天童温泉街にある、オープンしたばかりのはね駒荘へ。
今日も登山口は25℃くらいだったのに、町へ下りてきたら30℃を超えていた。まずは、ブログアップのために、昨日に引き続き、天童市立図書館へ。15時には35℃になったそうだ。
明日は、月山に湯殿山コースから登る予定である。登山口に泊まるつもりだが、カーナビを入れたら、1時間半ほどで着くようだ。また、夕方まで図書館でのんびり。
明日の登山口の湯殿山神社へ向かう途中の寒河江の道の駅で食べた「冷たい肉そば」。ここ寒河江の名物らしく、そばも肉も汁も美味しかった。
〈追記〉
明日の登山口のある湯殿山神社への有料道路へ着いたら、登りは15:50で閉鎖され、朝は8:15に開門とのこと。そこまで調べていなかった。
別コースの可能性をいろいろ調べてみたが、予定通り、有料道路の開門時刻に合わせて、湯殿山コースを登ることにする。