癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

13日目〈西条ステーションホテル~64前神寺~63吉祥寺~62宝寿寺~61香園寺~60横峰寺~〈湯の里小町温泉しこくや〉〈33.6km〉〈合計379.4km〉

2018年03月23日 | 登山・旅行

 6:45スタート~16:00ゴール(9時間15分)〈49747歩〉

◎立て続けに4ヶ所打ち

     
 ホテルの窓から外を眺めたら、雪化粧の石鎚山が見えた。
 残雪なのか、この4日間の雨で白くなったのかは不明である。その左側の日本三百名山巡りで登った東赤石山も白くなっていた。

     
 国道11号を少し歩き、山側の昨日の旧街道から続く讃岐街道へ進む。
 8:00、64番霊場前神寺に到着。この寺は、明治新政府の神仏分離令により寺領を没収され、廃寺を余儀なくされた。その間、すぐ近くに石鎚神社が建立されたりしたが、明治22年に霊場として復興した。信徒は、現在300,000人を超すといわれる。
 
 この寺には、前回とてもうれしい思い出がある。納経所で、亡妻の写真を挟んでいた納経帳を見たお坊さんが、めったに手に入らない貴重な錦織の納札を納経帳の表紙に挟んでくれて、「最後までしっかりと奥様のご供養をしてあげてください」とお接待をいただいた寺だった。

     
 これまでに見たことのないフジの花に似た固そうな花。(法起坊見習さんによると、バーデンベルギアとのこと)

     
 旧讃岐街道を歩いていたら、追い越して行った軽四トラックが停まり、男性が降りてきて荷台から甘夏柑を2個お接待としていただいた。

     
 前をゆっくり歩くお揃いのウェアとナップザックスタイルの二人連れの黒ずくめのおばあちゃんの後ろ姿が可愛かったのでパチリ。

     
 9:00、わずか1時間で、63番霊場吉祥寺に到着。ここには、バス遍路のご一行が先着していた。

     
 9:25、わずか1.4kmしか離れていない62番霊場宝寿寺に到着。

     
 9:45、さらに1.4kmしか離れていない61番霊場香園寺に到着。わずか2時間足らずで4ヶ所も立て続けに打つことができた。

 この寺は、前回、横峰寺を越えてきて、泊まった懐かしい近代的なお寺である。

◎前回のハイライトだった横峰寺越え
 
 いよいよ、ここから標識745mにある八十八ヶ所の中で3番目の高さにある60番横峰寺越えである。

 この横峰寺は、前回は最も印象深い、まさにハイライトととも言える霊場である。

 その年の度重さなる台風で遍路道や車道が崩壊し、通行止めとなり、下に仮納経所を設けて対応していた。
 しかし、歩き遍路なら行けるらしいという情報をいち早くメールで知らせてくださっ高松市の高さんや、台風が過ぎた2日後に、実際にそのコースを歩いて情報を寄せて下さった松山市の法起坊見習さんとの出会いを作ってくれた山越えルートである。

     
 車道を登っていき、10:35、香園寺奥の院に到着。

     
 10:50、車道から歩き遍路専用の山道へ。ここからは、標高差700mほどの7.6kmの山道となる。

 途中の休憩所で行動食とお接待でいただいた甘夏で昼食とした。

     
 見通しの良い尾根の上に出た。これから登り返す横峰寺のある稜線と、左側に雪化粧した東赤石山が見えた。
 この辺りまでは、緩やかなアップダウンの続く快適な山歩きだったが、この稜線への登りがきつかった。

     
 12時過ぎになって4人ほどのお遍路さんと出会った。やがて、歩き遍路ツアーの一団が急な道を下りてきた。35名とのこと。
 
     
 階段を登って、車道へ出た。この先にも歩き遍路の道が続いていた。

     
 途中から、眼下に横峰寺から下って行く平野部が見えた。

     
 13:05、60番霊場横峰寺へ到着。

     
 ここからの下り(前回は登り)は、四国一番の難所と言われている遍路道である。
 2.2kmで標高差500mほどの急な下りである。しかも、岩盤剥き出しの沢沿いの道で、前回は倒木や崩壊したズタズタ道を登ったコースである。

     
 前回は、この橋も崩壊し、ズダズタになっていた。

     
 標高250mまで下りて、県道へ出る。前回は、この県道沿いの家屋が数軒崩壊していたことを思い出す。

 61番香園寺から5時間近く経過した県道を汗だくになって登ってくる男性に出合う。てっきり横峰寺に泊まるのかと思ったら、香園寺近くの宿を予約しているという。 
 絶対にあと5時間は必要で、宿到着は20時を越えるはずである。ヘッドランプは2台持っているという。体力はありそうなので、大丈夫であろう。
 こちらの言葉を聞いて親近感を抱いたらしい。弘前の方だという。「足元の悪い急なところが多いのでお気を付けて!」と別れたが、距離計算と標高差を間違っていることは間違いない。

 そんなことを考えながら下りていったら、分岐で標識の方向を間違ったらしい。登っていくので変だな?」と思ったら、5分ほどで、畑で仕事をしていた男性から「その道は行き止まりだよ」と声が掛かった。正しい道を教えてもらって助かった。

     
 県道沿いの石垣の間にスミレの仲間が咲いていた。前にも見たものと同じかも知れない?

     
 やがて、国道11号へ出る。1.5kmほど国道を歩き、
16:00湯の里小町温泉しこくやに到着。
 大浴場を持った温泉ホテルなのに、素泊まり5000円といううれしい格安値段である。
 早速、温泉にのんびり浸かったことは言うまでもない。
 
     
 夕食は、ホテルの中のレストランで、豚カツ定食と今回4杯目のビールで、1300円。
 
 19:50、ブログも打ち終え、あとは、温泉に入って寝るだけ。

 


6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今日はビール美味しそう (法起坊見習い)
2018-03-23 20:24:39
懐かしい60番横峰寺です、5月には沢山のシヤクナゲが咲きますが
東予地方の桜まだのようですねー
明日の別格10番の興隆寺の上がり道に綺麗な枝ぶりの桜あります
咲いてるかなー
本日の染井吉野は松山で3分咲です。

ヒマラヤ松山店にトレランシユーズから山靴まで50個ほど展示ありました、(サイズは在庫有り)
好みの品有るといいね、アシックス等なら数え切れない程の展示ですが ^^
好日山荘、コンパス(地元)は2-3足ほどしか、モンベルは自社ブランドのみ。
やはり田舎です(^▽^;)
あと一店サロモン扱いと言ってる店 明日に近くに要件あり帰りに寄ってみます。

紫色の花はハーデンベルギアーです今年は寒くて葉がの色が悪いですが自宅に咲いています。
返信する
法起坊見習さんへ (sakag )
2018-03-23 21:13:16
今日、ほころびかけた染井吉野は見かけました。
靴の偵察ありがとうございました。
明日は距離的に今治駅前が理想ですが、土曜のせいかどこも空いてません。
最悪の場合、列車で移動かも?
返信する
サロモンシューズ (oriai)
2018-03-23 23:02:08
まずは、横峰寺難なくクリアーお疲れ様でした。帰り道、前回と比較できてよかったですね。

10日目だったかの靴の穴のブログを見て、ありゃりゃ〜!
心配してました。なんで新調してこなかったの?通しなのにと。

私もサロモントレランシューズの愛用者。お四国で4足履きつぶし、現在5と6足目の2足(ゴアとそうでないもの)が現役。トレランしないけれど日常とお四国、低山だったらたまにコレです。何よりレースアップ(留め具)便利。仙龍寺とか弥谷寺でも脱ぎ履き億劫にならないし、休憩のときも足を開放しやすいからお気に入りです。

そういえば1巡目のとき、高知屋さんで靴がなくなり買いにいきましたね。そのときからの野次馬です私は。

サロモンのお目当てに出会えますよう願ってます。
返信する
寺到着で打つ (ライフ海野)
2018-03-24 00:06:33
お遍路で寺参拝を、打つというのは、 どんな意味があるのですか?
返信する
oriaiさんへ (sakag )
2018-03-24 03:37:44
サロモンは、まさにoriaiさんの書かれていることに尽きます。
山用ももう1足持っています。なんと言ってもフィット感とホールド感が最高です。
今回は、初めから履き潰して買い換えようと思って来ました。
前回の盗まれた靴に関しての、こちらの思いにいろいろ批判があったこと反省したものでした。
返信する
ライフ海野さんへ (sakag )
2018-03-24 03:40:27
「札所」とは、お遍路で巡る88ヶ所のお寺のことを指します。「打つ」の由来は、昔、参拝する際に、巡礼者がお寺に「お札」を打ちつけたことに由来しているそうです。
今では、「納札入れ」が用意されています。
返信する