長万部町にある平成5年に発見されたという70~80mという道南随一の落差を誇る秘滝だが、名前も付けられずに「幻の滝」としてその存在だけが知られていた。最近になって、一部林道マニアや山仲間の間で、どうやら国道230号線の美利河峠手前の稲穂林道奧の国縫川支流にあるらしいという情報だけで、詳しい場所もベールに包まれたままだった。
昨秋、情報収集の努力が実り、その場所が特定され、しかも、滝が見えるポイントまでのルートや下部に下りるルートの刈り払い道があるらしいという情報を得ることができた。
早速、木の葉の落ちた晩秋に訪れる予定だったが、首を痛めて泣く泣く断念。岳友のSHOさんとKaさん二人だけで行った。今日は、そのとき、足を痛めて行けなかったTaoさんとSaさんの同行を得て、ようやく念願を叶えることができた。
これまでのネット上の情報では、滝の全容が見えるポイントまでとSHOさんとKaさんの滝壺までの記録しかなかった。しかし、滝見ポイントから滝の落ち口を見ると、その先に続く尾根の先端が滝の落ち口まで続いていることが判明。ここは山ヤのサガで、薄い笹藪漕いで、そこまで下ることにした。同じことを考える人がいると見えて、微かな踏み跡もあった。
恐る恐る落ち口に立ち、下を覗いたが、上段部分しか見えなかった。
滝見ポイントまで戻り、さらに少し戻った地点から、滝の下の川へ下りるルートへ入る。この途中にも滝見ポイントがある。
急な痩せ尾根を灌木に掴まりながら下り、滝の下から流れてくる川を辿って滝壺を目指す。
さらに急な痩せ尾根を周りの灌木に掴まりながら下る。川に降り立ち、滝の下までなんとか辿り着くことができた。滝壺は思ったより小さく、上を見上げても、落ち口から見下ろしたときに見えた上段部分は見えず、下の部分しか見えなかった。
これだけ落差のある滝で、全容を眺めただけでなく、二つの急な痩せ尾根を利用して、落ち口と滝壺の両方に立つことができたのは稀な快挙である。まさに「幻の滝」完全制覇といっても良いだろう。
林道途中のカニカン岳~利別岳~長万部岳の見える絶好ポイントで記念撮影。
山行タイムは、3.1kmほどの林道歩きが往復で約2時間、滝探訪の上り下りで約2時間の合計4時間。リハビリ山行のつもりだったが、そんなことはすっかり忘れて、ハード且つ急な痩せ尾根の上り下りに夢中になっていた・・・しかし、疲れを感じることはなかった。
それにしても滝つぼまで行っちゃったんですねぇ~流石です。
この滝、みんな内緒にしてたのか?今までネット検索しても何処にあるかさえ分からない滝でした。
これで滝の全貌が明らかになりました。
写真だと大きさがピンと来ませんが、本当にデカい滝でしたね。
滝壺まで下りることは、急だけど刈り払い道があるとのことで、当初からの計画でした。しかし、私の地形の読みで、滝の上の落ち口にも降り立てたのは、他の記録にもない快挙だと思います。
先ほど、HPの方へもアップ済みです。
「幻の○」・・・奥深い山中にはまだ存在するかもしれませんね。
岩壁登りや滝登りはしたことがありませんので、何度は判りませんね~。
自分も地図で同定できたと思います。
でも、なんで「茶屋の沢滝」なんでしょうね??・・・もともと国縫川は「茶屋の沢」の名前だった?
さて、滝鑑定人の見るところ、やはり高低差は50Mは無いようですね。谷底なのでGPSの数値の誤差もあるかと思いましたけど、41Mというのは手頃なところかと思います。
ただ、割りと寝ている滝なので(なので白髪が尾を引いて美しい)、長さとしてはそれなりにあるようですね。
見た感じでは集塊岩っぽく、逆層では無いようですから、そのうち登り切る人が出るかもしれません。
またサイアムさん言われる通り、氷瀑の対象にもなりそうな・・・読みどおりなら北西に面しているようですし。
地形図を見たところ、上部落ち口へたどり着くことができそうですね!GPSログでも確認できましたのではっきりとわかりました!
下へ降りる道はかなり高度感があって、怖いところがありましたね、
滝は高さがあるように見えましたが、寝ていて長いということなんですね!なるほどと思いました。再訪したいと思いました!
高低差はGPSはきちんと衛星を掴んでいたし、地図からしても41mが妥当かと思います。ただし、赤ワインさんの言われるとおり、上からロープか紐状のものを垂らして計ったら70mくらいはあるかも知れませんね。
実際の落差の測定は、夢を壊す感がないでもありませんが、あの美しさと迫力は廃れるものではありません。
落ち口へのルートの方が、下部へ下りるルートよりずっと簡単です。
10年前にあの滝を登った方が、函館にいるそうです。凄い!のひと言に尽きます。