癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

23日目 (午前・観光ドライブ) 〈よしのや旅館〉~柏坂越え~〈民宿ビーチ〉(愛南町御荘)〈18.2km〉〈合計713.8km〉

2018年04月02日 | 日常生活・つぶやき

(6:30~観光ドライブ) 11:45スタート~16:20ゴール(4時間35分)〈26500歩〉

◎愛媛県最後の日の午前中は、遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑と紫電改展示館への観光ドライブ

 お接待大師こと法起坊見習いさんが、ぜひとも案内したいと言っていた所が、この2ヶ所だった。

 朝、6:30に宿に迎えに来て、まずは、宇和島市遊子水荷浦の段畑へ。

     
 
     

     

       
 まさに、「耕して天に至る」そのもの。これまでいろいろな段々畑や棚田を見て来たが、幅・高さとも1㍍ほどの石垣がはるか山頂まで続いているのは、一昨年インカトレイルで見て以来だ。

 この地域に住む半農半漁の人が増え始めた江戸時代末期から開墾されたが、当時は土岸で、石垣は明治末期から大正にかけてらしい。
 水荷浦の地名は水が乏しく生活水を担いで運んだことに由来するらしい。
 栽培されているものは、最初はサツマイモ、次に養蚕の桑、そして、現在はジャガイモで、4月下旬には収穫するが、北海道と違って花は咲かないとのこと。

 次に、逆方向の愛南町御荘にある紫電改展示館へ。

     
  
     
 太平洋戦争末期に、ゼロ戦を上回る性能を誇った戦闘機「紫電改」…名前は知ってしたが、450機ほど製作されたが、これが、国内に残る唯一のものとのこと。
 帰還できずに海に墜落したものを、1978年に近くの久良湾で海底から引き揚げたものである。プロペラが曲がっているのは、海に落ちたときの水圧にのよるとのこと。
 アメリカには3機が現存するが、ほかの残ったものは、米軍により燃やされてしまった。

     
 当時、この紫電改と全国から集められた精鋭パイロット3000人で構成された松山基地のジオラマ

     
 松山の淡路ヶ峠でアップし、触れてある平和の桜「陽光桜」。中学校教師だった高岡正明氏が、犠牲になった教え子たちの供養と世界平和を願って開発された桜。こちらではすでに葉桜になっていた。

     
 そのすぐ近くの260mの高さの宇和海展望タワー。

     
   タワーから愛南町市街地を見下ろす

     
     タワーから見下ろす宇和海

     
    下の白い建物が、紫電改展示館

     
 またまた出てきた、法起坊主見習いさんお接待4種類目の御荘柑。素朴な味だった。
 帰りに、今日のゴールの宿の前を通ったので、リュックを預けてもらった。

     
 昨夜の宿の近くまで戻り、御馳走になったランチバイキング

◎お接待大師に見送られて、標高470mの柏坂越えへ

      
 結局、4日間に渡ってお接待を受けた彼に、昨日の宿の前で見送られて、今日の分の歩き遍路スタート。
 今回はこれでお別れだが、来年の春から夏に掛けて、北海道長期滞在旅行に来ると言う。今度はこちらがお接待をする番だが、とても真似はできない。

     
 前回も印象にある国道沿いの芳原川の堤防を進む。

     
 前回、初めて目にした珍しい「ほわら仮橋」は、2ヶ所あったが、下流の方は跡形もなくなっていたが、上流の方は橋桁だけ残っていた。

    〈前回写した「ほわら仮橋」〉
     
 橋桁の上に長さ5Mの歩み板が右側に5枚、左側に4枚有りそれぞれをワイヤーでつないでいる。

 1時間半ほど、国道と並行する芳原川沿いの道を進み、国道を渡って、柏坂へと向かう。

     
     桜の混じった春紅葉

     
 道外では良く目にするヒメシャガ

     
 今まで多くの峠越えをしてきたが、昔からの整備の良さ印象的な山道だ。

     
 途中に2ヶ所、このような遍路休憩所があり、トイレもあちこちに設置されている。

     
 途中10ヶ所以上、この峠越えに伝わる伝説や逸話の説明板が設置されていて、読みながら登っていく。

     
 標高460m地点の「つわな奥」から唯一広がる海の展望。この先から旧御荘町(現愛南町)へと入る。

 この柏坂越えは、逆打ちは緩やかで疲れを感じないで登っていけたが、下り(順打ちにとっては登り)は、道は広くて快適だが、非常に急だった。
 午前中に車で移動していたときに、この峠越えを避けて、国道を歩いているお遍路さんが多かったのは、このせいかも?

     
 山道に入って、2時間15分で、反対側の登り口に到着。

     
 国道に出て、さらに宿までは登りが続く。右手にいろいらな養殖施設が目につくリアス式海岸を目にしながらピッチを上げる。

◎楽しみだった民宿ビーチの料理

     
 16:20、民宿ビーチに到着。この宿は、法起坊見習いさんの「宿は古くて安いけど、料理が素晴らしい」とのお勧めだった。

     
 すべて地元の海で獲れたものばかりの料理。
 刺身は、いとより、めっきあじ、ヤズ(はまち)、まいか、ヒオウギガイ。
 煮付けは、いとより。酢の物は4種類の海藻。かき揚げは海藻とえび。ヒオウギガイの煮付けなど。この他に数種類の海藻のすまし汁。
 これだけのご馳走が出て、2食付きで6480円は、大満足!

 明日は、愛媛県最後の40番観自在寺を打って、高知県 へ舞台は移る。

 


11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
宇和海の想い出に (法起坊見習い)
2018-04-02 20:39:18
天に届く宇和海の段々畑 厳しさそして
景観の美しさを、

機首を宇和海に向け永遠に平和を願う日本海軍最後の戦闘機紫電改の姿を。

ぜひSakagさんに観て戴きたかったのです、
貴重な半日有難う御座いました。

民宿ビーチの食事
私の遍路経験では価格以上の食事と思います、
今日もビールが無いがな?
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法起坊見習さんへ (sakag )
2018-04-02 21:19:48
こちらこそ、貴重かつ感動的なものを見せていただき、ありがとうございました。
ビーチの料理は最高です。もうこれからもこれだけのものはないでしょう。
ご紹介ありがとうございました。

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遍路+観光=サイコー (oriai)
2018-04-02 21:30:45
今日も天気で何よりです。

宇和島市遊子水荷浦の段畑はなかなか見られない景色。空まで続くような、ですね。
ありがたいお接待に感謝ですね。グレード高いお遍路です。

柏坂越えは、やっぱりお勧めですね。
私も民宿ビーチに泊まりました。なつかしい!
16年前もずいぶん古さを感じましたが、変わらず古いですね。
往時、到着が一番だったので3時くらいに窓を開けて、キラキラ光る海を見ながらのお風呂、鮮明に覚えています。その後、食堂から湾内に沈む夕日を眺めながらの夕食は最高でした。場所がいい!食事内容は覚えていないけれど、カラフルなヒオウギガイがめずらしかった。おすすめの宿だったのですね。また今度の宿に決定!

もうすぐそこが土佐。楽しいことはあっという間に感じます。
明日も元気で!
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最後の愛媛県晩餐‼ (ライフ海野)
2018-04-03 00:00:47
今日は、愛媛県最後の晩餐楽しんだようですね。今度は北海道でのお接待厳しいですね?明日からは、土佐入りのようですが、また、良きお接待に合えることを願っています。なかなかそう上手くは行きませんよね。それにしても、土佐というと。カツオのたたきですよね。楽しみにお遍路頑張ってください。
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oriaiさんへ (sakag )
2018-04-03 04:13:47
歩き遍路だけでは見ることのできない、貴重な体験でした。
まさに、お接待大師に感謝・感謝です。

宿は、かなり古いです。ドライブインモも止めてるし、ご夫婦の様子を見ていると、あと数年で終わりかな?という思いを抱きました。
夕日は楽しみにしていたのですが、西の空に雲があり、残念でした。
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ライフ海野さんへ (sakag )
2018-04-03 04:17:19
その地元ならではの食材の料理は、旅の楽しみでもあります。
一般的に、海の民宿はこんな感じの料理が多いですね。
土佐は、前回も、食事つきの宿は、毎日鰹のたたきでした。と
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お疲れさまです (チューリップおばさん)
2018-04-03 12:55:04
 山頂に作られた神社も天まで伸びるような段々畑も、人間の力ってすごいなぁ、と改めて感じさせてくれますね。また、その畑で毎日仕事をする皆さんがいるということは、広い平らな畑を機械の力で耕作する北海道の畑作人には考えられない努力です。自分の足で進むしかない毎日の仕事に、尊敬の念を抱くばかりです。
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お疲れさまです (チューリップおばさん)
2018-04-03 12:55:06
 山頂に作られた神社も天まで伸びるような段々畑も、人間の力ってすごいなぁ、と改めて感じさせてくれますね。また、その畑で毎日仕事をする皆さんがいるということは、広い平らな畑を機械の力で耕作する北海道の畑作人には考えられない努力です。自分の足で進むしかない毎日の仕事に、尊敬の念を抱くばかりです。
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お寺なのに、神社と誤記 (チューリップおばさん)
2018-04-03 15:09:24
 すみません、お寺なのに「山頂の神社」と書いてしまいました。でも、日本全国、というより世界のどこにも高い山の上の宗教施設が沢山あり、また、自分が登るだけでも大変な険しい山の上にも小屋が作られている映像を見ると、大変な技と労力だと感心するばかりです。
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ライフ天野さんへ (法起坊見習い)
2018-04-03 16:21:10
北海道から何時も 励ましのお言葉Sakagさん はげみに感じているでしよう

遍路をしている人に地元の人々が食事やお賽銭を差し出すこれを
「お接待」と言います
白装束に身を包みあるいは金剛杖を手にお遍路として四国を歩くと様々なお接待を受けます
道案内、休憩所、宿泊、食事、飲物、お菓子、果物等 時に現金を差出される事もあります
これが現在でも残っている四国の風習ですから素直に受け取るのが自然なのです。

「お接待」とは 無償の行為です。

自分が必要でないものでも原則断るべきものでは有りません
行き暮れてた遍路や、
きつい修行に取り組む人々に支援するという意味合いがら生まれたものです。
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