嬉(うれ)しさは 白き可憐な ミズバショウ 大屋の里に 訪ね見るとき
大屋の町から、山の中の急な坂道を車で登っていきます。
関宮に抜ける山の中の道路です。
4Kmくらいの道のりを走り、標高500mくらいの高さからは、眼下に町の家々が見渡せます。
養父市大屋町加保地区の山頂付近、加保坂には珍しいミズバショウの自生地があります。
日曜日に行ってきました。
湿地に育つ「ミズバショウ」の白い花が、とてもきれいに咲いています。
そんなに広くもありません。そんなにたくさん咲いているわけでもありません。
それでも、この加保坂のミズバショウはとても貴重で珍しいもののようです。
ちょうど地元の案内ガイドの男性が、訪れた人にこの地のミズバショウについて説明されていました。
そばで一緒に聞きます。
男性「高校生のころに、この地に自生しているミズバショウを発見しました」、
見学に訪れたご夫婦「へ~、あなたが見つけられたのでしょうか」、「そうですよ。私たち高校生が見つけて専門家に調査確認されのです」、
「但馬の大屋町・加保坂のミズバショウは、自然に自生しているものとしては、日本の南西限の地で学術的に貴重なものと分かったのです」、
「今から40年ちょっと昔の高校生のころなのです。今はこうしてガイドをしています」と、横からじっと聞いてしまいました。
ミズバショウって有名なものは、
「夏の思い出」で歌われる尾瀬のミズバショウです。
案内板には「北海道や中部以北の高山などの湿地に多く自生しているミズバショウ」と書いてあります。
「ずっと最近まで自生地の南限は白山の東、岐阜県の蛭ケ野高原とされていました。1975年に地元の高校生によって加保坂の山中で発見され、植物学者・矢野悟道教授らによって自生のミズバショウと確認、花粉分析から約1100年前から存在が明らかになった」と説明です。
養父市の町の花、兵庫県指定の天然記念物なのです。
人間の手によって植えられたミズバショウ園は、関西でもあちらこちらにありますが、
自然に自生しているものとしては、大屋町のミズバショウが日本の南西限に咲く珍しいものだそうです。
29日(祝)には、「加保坂ミズバショウまつり」が開催されます。