ブクログより
意外や意外、工場愛にあふれる小川さんなのです。
というか案外ミーハーなのでしょうか。
小さな町工場から、都会の大きな工場まで、その好奇心に突き動かされるまま、西へ東へと工場を訪れる小川さんです。
訪れた工場は、株式会社エストロラボ(大阪)
通称・細穴屋と呼ばれる、金属に細い穴をあける会社。
グリコピア神戸(神戸市)
言わずと知れたグリコのお菓子の工場。
桑野造船株式会社(滋賀県)
競技用のボートを製造している国内唯一の工場。
五十畑工業株式会社(東京都)
ベビーカーなどを製造・特に幼児をたくさん乗せるサンポカーは興味深かったです。
山口硝子製作所(京都市)
ガラス製品の奥深さに感銘。
北星鉛筆株式会社(東京都)
何といってもお馴染みの筆記用具鉛筆。
偶然にも私は今、「大人の鉛筆」にはまっていまして、何種類か持っています。この工場が出てきたときはうれしかった~
以上ですが、ただ工場の説明をするだけでは能がないというか、小川さんは作家ですので、文学的にかつ的確にその説明はいわば一つの短編小説のようでもあります。
ははあ~ん、わかりましたよ。
小川さんの数々の小説の発想は、こういうところから生まれてきているのではないでしょうか。
いつか小説を読んで、あっこれはもしやあのときの・・・という風に発見できればうれしいな。
そこに工場があるかぎり / 小川洋子