院長のひとりごと

私、竹村院長が食べ物から健康まで基本的にノンジャンルでかきつづります。

「どんど晴れ」第一週総括。

2007年04月10日 07時03分11秒 | ノンジャンル
NHK朝の連続テレビ小説「どんど晴れ」第一週のことで

奥さんと少しお話をしました。

よくありそうな状況と、今回のドラマ内でのパターンについて。

ということでこの事についてここで書くには大雑把に物語を説明する必要があります。



東京の洋菓子屋の娘、夏美は父と同じ立派なパティシエになるために

実家の店で修行を積んでいました。

そして夏美の婚約者、マサキの実家は岩手の老舗旅館を営んでいるが

マサキ本人は東京のホテルで勤務しており、実家の旅館を継ぐ意思は無く、

結婚後は夏美と一緒に東京に住み、夏美のパティシエへの夢を応援しようと

思っていました。

夏美はマサキが本当に実家を継がなくていいのか、と不安はあったが

実家の家業は叔父夫婦が継ぐことになっており、心配はいらないと

夏美にちゃんと説明をした。


しかし、ある日、旅館の大女将である祖母が過労で倒れ、慌てて駆けつけたマサキに

本当は叔父夫妻ではなくマサキに跡を継がせたいということ、叔父夫婦は

マサキが大好きだったこの老舗旅館を壊してリゾートホテル風に建て替えるつもりだ

ということを告げる。


マサキは母(若くして他界)や祖母が命がけで守ってきたこの旅館がなくなることへの


危機感で、旅館を継ぐことを決意し、ホテルを辞め、夏美との結婚も破棄にすると

心に決める。


さて、ここが問題です。


始めは実家を継ぐ意思は無く、夏美と一緒に東京で暮らすと言っていたが

結婚直前で状況が変わりました。

夏美からしたら「話が違う」ということになりますが、

人生には「状況が変わる」ということは多々あります。

大好きだった実家の旅館を守るために、家業を継ぐことを選んだマサキに対し

院長は特に異論がありません。


しかしやり方がマズイ!

マサキは結婚式前で浮き足立つ夏美と家族に突然、今の仕事を辞めたこと、

実家を継ぐことにしたこと、夏美との結婚を白紙にしたいということだけを伝え

深々とアタマを下げました。

「なんで!?」という夏美や家族に対し、ただ「申し訳ありません」と謝るだけで

状況を説明しようとしません。


ここで恐らくマサキが考えていたことは「自分と結婚したら、夏美は女将にならなくては

ならず、パティシエへの道はあきらめなければならない」ということと、

「夏美の性格を考えると、今の状況を説明したら間違いなく自分も岩手に行き

女将になると言い出すに違いないから、自分(マサキ)が悪者になって何としてでも

夏美を岩手に来させないようにしなくてはならない」

そんなことを思って、夏美とその家族から恨まれるような別れ方を選んだのでしょう。



う~ん、男だねぇ・・・   


とは院長は全っ然思わないわけです。


自分さえ恨まれれば夏美や家族が傷つかないとでも思ってるのでしょうか?

いや、少しはそういう思いがあるはずなんです。

「あいつが幸せになるには俺さえ悪者になれば・・」と、ちょっと院長から見たら

腹立たしいタイプの恍惚感がマサキのようなタイプにはあるように思えてなりません。



ここでマサキが男として筋を通すには、当初と事情が変わり、迷った結果、自分は

やはり大切な実家の旅館を守りたいと思っていること、だから今勤めている

ホテルも辞めるつもりだということ、夏美にはパティシエになって欲しいが、

やはり気持ちとしては岩手についてきて欲しいこと、しかしどうしても夏美が

嫌だというなら、申し訳ないが夏美と別れてでも実家に帰るつもりだということ・・・



これらのことを夏美、そして家族にキチンと説明するのが一人前の男として

マサキが通すべき筋であると院長は強く思うわけです。


一方的にただスミマセンとだけ繰り返されて、結婚話を破棄された夏美と家族は

その後も怒りや悲しみや、もしかしたら憎しみを抱えて生きていくことになる

かもしれません。


でも男女の深刻な別れ際とかで、こういう腑抜けたアクションしかできない男って

すごく多い気がします。

よくそんな話耳にするからね。

褒められたものじゃないのに、本人が若干気持ちよくなってるという点も

院長が不快に思う要因であります。


筋を通す   強いて男として院長が譲れないことがあるとしたら、こういうことだと思います。