院長のひとりごと

私、竹村院長が食べ物から健康まで基本的にノンジャンルでかきつづります。

「伴省吾にみる若造観。」

2007年04月20日 07時02分36秒 | ノンジャンル
今日はバンビ~ノの「伴省吾にみる若造観」と称して語ります。

昨日のブログについたコメントではバンビ~ノについては

一切触れらてはいなかったということも、この際どうでもいいです。


さて、大まかには福岡の小さなイタリアンレストランで働いていた大学生、

伴省吾が腕試しに六本木の超一流店でヘルプで働き、

若者特有の溢れんばかりの自信に満ちた鼻っぱしらを

見事に打ち砕かれるところから物語は始まります。


イッパシの料理人を気取っていた伴ですが、実はブロード(スープ)も

まともに作れない、半人前ですらなかったヒヨッコでした。

その挫折感や敗北感、そんな恥ずかしい思いをすることは

若者にはとてもありがちな、ある種の通過儀礼なんだと思います。


自分が才能に満ち溢れた優秀な人材で、周りは無能なバカばっかりだ、

と思い上がる若者は少なくないと思います。

でもそのほとんどは根拠のない自信に溢れたただの凡人で天才なんていないんです。

だからいずれ「もしかして俺って、普通?いや、むしろ使えない部類!?」と

気付く日がきます。


まさにその瞬間で勝負が分かれます。

若さ故のイタイ自信家は、ある程度仕方ないと思います。

バカなんだから。

でもそれが間違いであったと気付いた時に、辛い思いを味わってなお、

前に進めるか、自分の無能さを認められずに、

「周りのバカが俺の足ばっかり引っ張るから」と言い訳して逃げ出すか。

少なくとも伴は逃げ出しはしませんでした。


伴の師匠である進さんは、辛い目にあっている伴を心配してる恵理(伴の彼女)に

こう言います。

「男はね、初めっから男やなかよ。男になるもんたい。ものすごお悔しか、とか。

あいつにだけは負けとうなか、とか。そげん気持ちがないとダメったい。」

進さん、さすがです。


段々年を取るにしたがって、自分というものをきちんと見つめなおすのが

困難になってきます。

怖いからね。

だから自分の非や足りないところ、欠点を受け入れるっていう習慣がないと

本当に厄介な大人になってしまいます。

辛いことにひたすら耐えることがエライとも思わないけど、

伴が味わった辛いことくらいで逃げ出すようでは、先が不安です。


逃げ癖は染み付くので、院長はとりあえずいろんな局面で「逃げない」

という選択肢を選んできたつもりです。

鼻っぱしらなんて、無くなっちゃうくらい折られっ放しだったけどね。

テヘッ!