戦火の下にある人々の苦しみを身を賭して伝えてきた後藤さんの命を弄び、あげく処刑するなどとは、およそ人間のすることとは思えません。
まさに非道です。
イスラム国なるテロ組織の蛮行に心の底からの怒りを覚えます。
ご家族のご心痛は察するに余りあり、私のお見舞いの気持ちなど文字に表すこともはばかられます。
日本共産党は、
志位委員長の声明を発表http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-02-02/2015020201_01_1.html
赤旗は主張「国際的結束でテロ組織包囲を」http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-02-02/2015020201_05_1.html
を掲載しました。
しかし、この問題の背景にある闇は余りにも深いものです。
アメリカを中心とする有志国がおこなった、アフガン・イラクの二つの戦争で17万人とも言われる人々の命が奪われました。
一人ひとりかけがえのない命です。
国土も荒廃し貧困が広がりました。
家族・知人を殺された人々の中に、憎しみの感情が広がることは当然であり、貧困が「兵士にならなければ食っていけない」「生きる苦しみより殉教する幸せ求める」人々を拡大しました。
さらにアメリカは、パレスチナの人々に暴虐を尽くすイスラエルを擁護し支援してきました。
こうした背景を考える時、「テロと断固たたかう!」「テロリストに罪を償わせる!」などと叫ぶ安倍首相の頭の中にあるものが、米軍の戦争支援を中心とした方策でしかないことに慄然とします。
6年ほど前、アフガニスタンで活動する「ペシャワール会」のメンバーの方を鶴岡に招いての講演会がありました。
http://blog.goo.ne.jp/sekitouru/e/ba7a50e6cd45b5caba06330745f1b7d9
以来、こうした方々を国として支援していくこと、憲法九条に基づく平和的な国際貢献活動に全力を挙げていくことこそが、テロ根絶に日本が果たし得る最大の役割ではないかと思ってきました。
そしてそのことは、日本が国際社会にとって「無くてはならない国」と認められ、真に日本の安全保障を高めていくことにもなるに違いありません。
後藤さんの悲報に接したお母様の、重い重い言葉をしっかり胸に刻んでいきたいと思います。
「健二は旅立ってしまいました。あまりにも無念な死を前に、言葉が見つかりません。今はただ、悲しみ悲しみで涙するのみです。しかし、その悲しみが『憎悪の連鎖』となってはならないと信じます。『戦争のない社会をつくりたい』『戦争と貧困から子どもたちのいのちを救いたい』との健二の遺志を私たちが引き継いでいくことを切に願っています」
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