鶴岡市議会議員選挙で訴えていることをまとめました。
長文ですが、「目次」を見て興味のあるところだけでもご覧下さい。
1)8年間特に力を入れてきたテーマ。それはこれからも一層充実・発展させたいこと。
①子育て支援と教育の充実。
②医療・介護など市民の暮らしの支援。
③産業振興と雇用。
2)議員活動で留意してきたこと。
①市民の皆さんからの相談事にお応えすること。市民とともに要求実現の運動を進めること。
②行政を厳しくチェックすること。
③市民要求実現のために政策提案をおこなうこと。
④市政について、自分の活動について報告すること。
3)市の財政状況
4)進路が問われる4年。
①子育て支援と教育の充実。
私はこれまで8年間、特に三つのことに力を入れてきましたが、今後の4年間もそれらのことを更に推進していきたいと考えています。
第一に、子育て支援の問題です。
8年前の私の最初の一般質問は第一小学校、第三中学校の老朽校舎の問題で、校舎の実情を生々しく取り上げて改築・改修を求めました。
一小では住民ぐるみの建設期成同盟会が結成され、強力な運動がおこなわれましたが、私は相談役として運動に全力を挙げました。
その結果、H22年1月に一小は完成。
三中も危険箇所の改修などを進めてきましたが、全面改築されることが決定されました。PTAの皆さんが頑張ってきた結果ですが、8年間に三中の校舎の問題を議会で取り上げたのは私だけでありましたので、大変感慨深い決定でした。
雨が降ると田んぼのようになるグランドも一小のように高機能なものに改善される予定です。早急な工事開始を求めていきます。
また、新鶴岡市では様々な建設事業が計画されていましたが、私は小中学校の校舎の建設・改修を最重要の事業として位置づけるべきだと当時の富塚市長に迫ってきました。
市はその必要性を認め、小・中学校の改築と、耐震補強工事が着実に進められてきました。
核家族・ひとり親のご家庭など、働きながら子育てするために不可欠の施設である学童保育所の充実にも力を入れてきました。
第一学区学童保育所運営委員会で施設の確保を求めてきた結果、今年の春にピカピカの南部児童館が建設されました。私は運営委員会相談役として、この問題も議会で繰り返し質問してきました。
利用料も月約3千円引き下げることができ、保護者の方々に喜ばれました。今後も指導員の処遇の改善など内容を充実させるために更に頑張っていきます。
旧市内の学童保育所がすべて百人を超える大所帯になっているのに対し、それ以外の地域では、少人数で、職員もパートさんだけとか、貧弱な条件でおこなわれているところも残されています。
全市の学童保育の充実に努力していきます。
市立保育園や学校給食民営化、スポ少・部活の問題、発達障害のお子さんの支援、学校図書館教育などなど、沢山の子育て問題に取り組んできましたが、今特に前に進めるべきだと考えているのは子どもの医療費無料制度の充実です。
入院医療費については、日本共産党が4年前の市議選で中学卒業までと訴え、議席を増やした結果実現することができましたが、通院は未だに小学校入学前までと、県内で最も遅れています。
先の9月議会では、会派を代表して榎本市長に「鶴岡市は県内自治体で最も遅れている。改善すべき」と厳しく質問、「来年度の最重要施策と認識、予算の確保を図る」という答弁を得ました。
一方、自民・公明の会派は、子どもの医療費無料制度充実を求める市民団体の請願を否決しました。「市長が検討しているから、議会は意見を言うべきでない」と、市長の顔色をうかがっている訳です。
子育ての経済的負担軽減だけでなく、何よりも子どもの命と健康に関わる重要施策である子どもの医療費無料制度の改善を図るために、市長にもきっぱり要求していきます。
②医療・介護など市民の暮らしの支援。
国保税が高すぎて払えない人が増えています。滞納額13億円。お金が無くて滞納した人に発行される短期保険証が約9百(883)世帯、この方々は具合が悪くても受診が困難な方々ですが、その内約150(147)世帯は高校生の子どもがいるのです。
国保税の軽減が必要です。せめて一世帯一万円引き下げることは、今すぐ可能な政策です。
介護の問題でも、鶴岡市の保険料は、基準額で年額約64600円と制度が始まった13年前の二倍に上がり、県内13市で一番高くなりました。
与党会派の議員は「保険制度だからみんなで支え合うもの」などと高い保険料を当然だと言っていますが、こんなに高い保険料を年金から有無を言わさず天引きされてはたまりません。介護保険料の軽減を図っていきます。
介護保険は3年ごとの計画で進められ、昨年から第五期三ヶ年計画。この計画を検討していた一昨年、私は榎本市長に「1170人も特別養護老人ホーム入所を待っている。保険料を取っておきながら、いざ入所を申し込むと4,5年待ちとは許されない」と厳しく質問。市長は「1170人は重く受け止める。第五期計画で検討したい」と答弁し、第五期計画では整備数が1.8倍になりました。しかし入所申し込みはもっと増え今年の春には1300人に達しました。特養の大幅な増設が必要です。
今安倍内閣は、来春消費税増税、介護では軽度の方をサービスの対象から外し、特養からも追い出す、医療は患者負担拡大と、国民負担増をこれでもかと計画しています。
鶴岡市議会の自民会派と公明の会派は、9月議会で消費税増税をやめることを求める請願に反対、増税容認という訳です。私は国民の命と暮らしを脅かす悪政と断固たたかうとともに、市民の暮らしを守る施策に全力を挙げていきます。
③産業振興と雇用。
まず基幹産業である農業。林業や漁業も含めた第一次産業は鶴岡の産業の土台となっており、大いに活かしていかなければなりません。自民公明会派はTPPに参加しないことを求める請願を否決。鶴岡の農業にも壊滅的な打撃を与えるTPPを黙って受け容れる姿勢を示しました。
私は、TPP断固反対、小規模・家族農業を始め、すべての農家を支援し、鶴岡の農業を守り発展させます。
それから住宅建設関連産業の振興を重視しています。
日本共産党市議団の10年以上に渡る取り組みで、一昨年住宅リフォーム助成制度を実現し、昨年一年間に12億円の仕事を地元の業者の皆さんに提供することができました。一層拡充させていきます。
これから更に、住宅の新築を支援する制度をつくっていきたいと考えます。
住宅建設は年間300棟近い個人住宅の建築だけで、事業規模数十億円、従事する人が一万人と言われる一大産業ですから、この方々に仕事を提供できれば地域全体にお金が巡り、地域経済活性化が図られます。
鶴岡の木材を活用し、鶴岡の業者さんが建てる住宅について行政が補助する制度の創設を目指します。実は、庄内でも鶴岡以外の市と町では既に実施しているのです。
小規模な建設業者に仕事を回すために、小規模な公共工事を直接受注できるようにするための仕組みも改善したいと思います。小規模修理・修繕工事の限度額を130万円に拡大することです。
公共工事や業務委託などの際に、安値競争で業者や労働者が泣くような今の状況を改めるために、「公契約条例」というルールを作っていきたいと思います。実施している自治体は全国的にも少数ですが、関係者の要望は切実であり、山形市長は9月議会に提案しています(継続審査)。
次に、再生可能エネルギーの活用です。
安倍首相は「日本の原発は世界一安全」などと再稼働強行を狙い、海外にも売りだそうしようとしていますが、脱原発が揺るぎない国民世論です。小泉元首相までそれを言い出すようになりました。
原発に変わる再生可能エネルギーの活用を進めていくことは、社会の要請であり、山形県は既に卒原発を宣言して、再生可能エネルギーの活用を図っています。
そして、豊富な再生可能エネルギーを持つ山形県の中でも、潜在量は鶴岡市が第一位なのです。
鶴岡の冬に使われる暖房の灯油代だけで40億円にのぼるという試算があります。今はこうした燃料代・電気代が海外の石油会社や電力会社に払われているものを、鶴岡の資源を使ったエネルギーに振り向けていけば、大きな産業となって、多くの雇用を生み出していくことは明らかです。
私はそのことに早くから着目し、再生可能エネルギーの活用に思い切って力を入れるべきであると提案してきましたが、今年の5月には市の計画である、エネルギービジョンが策定され、一般家庭が再生可能エネルギーの設備を設置することに補助する制度も出来ました。薪ストーブやペレットボイラーの設置に上限5万円、太陽光発電なら15万円、県からも同じ位の補助がでます。
また来年、櫛引地区に木質バイオマス発電の会社ができると言います。鶴岡市の支援は約1億4千万円ですが、関連する雇用が百人生まれるということでした。
再生可能エネルギーの産業に思い切って支援させていきたいと思います。
地域が直面している大問題はルネサスの撤退です。
従業員約900人、非正規雇用や関連企業の労働者も含めると1400人という鶴岡の最大の企業であり、撤退は地域経済全体に計り知れない打撃を与えます。
自民党政権が長年、大企業が儲けるためなら何をやってもいいと、リストラを野放した結果が鶴岡にも降りかかってきたのです。
ルネサスという会社は、昨年から産業革新機構という公的な機関が株の4分の3を保有、政府・経済産業省が経営を主導している会社となっています。従って、政府・経済産業省にリストラをやめさせる責任も権限もある。
日本共産党国会議員団は、今回のリストラ計画が発表されるとすぐに、経済産業省に申し入れをおこないます。大企業のリストラとたたかう日本共産党の出番で。全力を挙げて撤退を阻止していきます。
産業振興を図る上で大事なことは、地元の人と企業を大切にし、地元の資源を生かしていくことです。
しかし正反対に、鶴岡市が最も重視してきたのは、慶応大学先端生命科学研究所。この研究所は13年前に旧鶴岡市が招いたものですが、当時の富塚市長は、「研究所が来たことによって、会社が40億円創業し、雇用が千人生まれる」「鶴岡の未来はバラ色だ」とまで言いました。
しかしあれから12年、これまで48億円もの税金を投入してきたのに、創業は研究所から派生したベンチャー企業二社、雇用は期間契約も含めて全部で約250人程度と伝えられています。
研究は意義あるものと考えますが、支援は国がおこなうべきものです。
貧乏な鶴岡市が市民に負担増とサービス削減を求めながら、研究所には多額の税金投入を続けることは許されません。税金投入は根本から見直すべきです。
以上、この三つの問題8年間一貫して重視してきましたが、これからの4年間益々重要となっていると考えます。全力を挙げて取り組んでいきます。
2) 私は議員として8年間、4つのことを心がけてきました。
①市民の皆さんからの相談事にお応えすること。市民とともに要求実現の運動を進めること。
「国保税が高すぎて払えない。ちょっと待ってもらいたいが、役所の『取り立て』が厳しい」「納付が遅れたら口座を差し押さえられた」「介護で家族が倒れそうだ」「産休が明けて職場に復帰したいが、保育園が見つからない」などなど、市政に直接関わることから、それ以外のことまで様々な相談事を頂きます。
大晦日にも、元日にもせっぱ詰まったご相談を頂いたこともあります。
その一つ一つにお応えすることが日本共産党の議員の使命です。
こうした相談は、8年の任期で二百人位になりました。解決できないこともありますが、これからも精一杯取り組んでいきます。
②市民要求実現のために政策提案をおこなうこと。
第二は、建設的な政策提案をおこなうことです。
どうしたら市民の要望を実現できるか、その道筋を具体的に提案する訳ですが、議案提案権というものがあり、私は国保税を引き下げる条例を提案しました。
他会派がよってたかって反対して否決されましたが、市がおこなおうとしていた増税ができなくなりました。
その結果、国保の「蓄え」が3年間で10億円減りました。増税をせずに10億円を国保税を押さえるために活用させたということになります。
市議会の4つの会派が議案提案権持っているが使ったのは共産党市議団だけです。これをもっと活用し、市民要求実現を進めていきたいと思います。
③行政を厳しくチェックすること。
第三は、行政を徹底してチェックすること。それは議員が求められる第一の仕事と考えます。
小中学校校舎の老朽化問題でも、特養の不足の問題でも、私は市長に「お願い」するのではなく、実態と、市民要求の正当性を挙げ、問題点を厳しく追及し、その結果、市政を動かし、要求を前進させてきました。
しかし、「何でも反対」しているのではありません。私たちも市長提案の7割くらいは賛成しています。市民負担増とサービス削減や慶応先端研への多額の税金投入など、市民の利益にならないことには反対を貫いているのです。議員として当たり前のことをしていると考えています。
日本共産党以外の30人の議員は「何でも賛成」で、こっちの方が大問題だと思うところです。
④市政について、自分の活動について報告すること。
市政でおこっていること、議員として取り組んでいることを市民に知らせることです。共産党市議団は毎週市政報告を発行しています。4つの会派で共産党だけです。私はインターネットでも日々発信しながら(時々間が空きます)、毎週月曜日の朝と日曜日の午後に街頭報告をおこなってきました。これらを組み合わせてやっているのは、34人の議員の中で私だけです。
3)市の財政状況
8年間の市民負担増とサービス削減の結果、鶴岡市の財政は「ゆとり」ができたようです。
昨年度決算では実質18億円の黒字、一昨年度は32億円、その前の年は16億5千万円、そして積立た基金は、合併時の約49億円から、2012年度には106億円まで増えました。
市長自ら、2010年度は「良好な決算」、昨年度は「ゆとり決算」などと言っています。
ゆとりがあるなら、お金を市民のために活用すべきです。
子どもの医療費無料制度を中学卒業まで拡大するのに必要なお金は2億円、国保税を一世帯1万円引き下げるのも2億円、106億円の積立金があれば十分に実施可能でしょう。
4)進路が問われる4年。
最後に鶴岡市の進路が大きく問われているということをお話ししたいと思います。
鶴岡市は3年後から国から入ってくる交付税の大幅な減額が始まり、8年後には年額40億円も減ります。
市町村合併という間違った選択をしたからです。
99年に3232あった市町村は、今月一日現在1719にほぼ半減しました。
全部が全部「間違い」ではありませんが、全体として国が交付税削減のために押しつけてきた「平成の大合併」ですが、合併した市町村が「このまま予定通り交付税が削減されては大変だ」と連絡を取り合い発言する動きが始まっています。
鶴岡市は、交付税削減を市民の負担に転嫁して知らん顔してしのごうとしていますが、全国の市町村と一緒に「交付税削減をしないでくれ」と求めていくべきです。
当然、「合併はまずかった」と素直に認めることです。
このように、これからの4年間は鶴岡市の大きな曲がり角になります。
その時期に、日本共産党市議団と私の役割はますます重大と感じています。
これまで二期8年やって今53才、必ずこれまで以上の仕事をやっていけるという手応えを持っています。
しかし、今回は予想もしていなかった大変厳しい選挙(第一学区から新人が3人も出てきました!)。
どうぞ私を三期目の議会に送り出して下さるよう心からお願いします。← 「ブログ村鶴岡」へクリックお願いします。
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