さきたま自然日記(別館)

埼玉中心になんでもありの写真日記です。
花鳥風月、自然を中心に撮ってます。

スイレン(睡蓮)とハス(蓮)

2016年07月20日 | 
スイレンとハスの違い
花の形や葉の形状などを見ると簡単に区別がつきますが、最近は園芸種も増えて種類も多くなりました。

さて、今回はそのスイレンとハスを載せますね。
スイレンとハスは、どちらも多年生の水生植物ですが、最近の研究では、分類学的にも違うことが分かってきました。
しかし、どちらも昔から人間との関わりが深い植物なんですね。


まずは見沼自然公園のスイレンです。今まで何回か載せてますから、お馴染みの花です。



スイレンは、古代エジプト人と深い関係にあるそうです。
古代エジプト人は、ナイルのスイレンを神聖なものとして崇め、特に青スイレンと白スイレンの関係から・・・・・
青スイレンは朝に花を開き、夕暮れに花を閉じ、白スイレンは夜に花を開き、朝に花を閉じることから、死と来世を連想して、特定の神の象徴としたようです。


また、スイレンを池や沼で栽培し、花から香料を抽出したり、葬儀の花束、神殿の捧げもの、女性の花飾りなどとして利用しました。
スイレンの図柄は、神殿の石柱などに頻繁に用いられていることから、関わり合いが深かったのでしょうね。



一方、ハスは古代インド人と関係が深く、ヒンドゥー教の神話やヴェーダやプラーナ聖典などにおいて、ハスは特徴的なシンボルとして繰り返し登場します。
神の誕生を媒介する清浄なハスという主題は、他のヒンドゥー経典や仏典にも見られるそうです。(詳細はウィキペディアの「ハス」を参照にしてください)


泥から生えて気高く咲く花、まっすぐに大きく広がり水を弾く凛とした葉の姿が、俗世の欲にまみれず清らかに生きることの象徴のようにとらえられ、このイメージは仏教にも継承されました。

仏教では泥水の中から生じ清浄な美しい花を咲かせる姿が仏の智慧や慈悲の象徴とされ、様々に意匠されています。
如来像の台座は蓮華をかたどった蓮華座であり、また厨子の扉の内側に蓮華の彫刻を施したりしています。
主に寺院では仏前に「常花」(じょうか)と呼ばれる金色の木製の蓮華が置かれています。

また死後に極楽浄土に往生し、同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという思想があり、「一蓮托生」という言葉の語源になっているそうですよ。




このように、スイレンもハスも昔から人間にとって崇高な花だったようですが、この花を見てるとどこか心が落ち着くのも、そんな背景があるからかも知れません。
(今回の記事はウィキペディアと、グレゴリウス講座の内容を引用しました)

ハスの写真は、7月5日に撮ってきた「原市の古代ハス」です。

ここのハスの様子は、後日改めて、載せますね。
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