さきたま自然日記(別館)

埼玉中心になんでもありの写真日記です。
花鳥風月、自然を中心に撮ってます。

干上がった公園散策(キビタキ・ミドリシジミの鱗粉)

2017年07月06日 | 散歩の出来事
今年の梅雨はどうなってるのでしょう?
西日本や北陸の一部では集中豪雨の被害が出てるのに、関東地方はお湿り程度。
昨日と一昨日は少しまとまった雨も降ったようですが、荒川水系の水不足が心配です。(10%の取水制限が開始されました)

梅雨入りしたにもかかわらず、カラカラ天気が続いていた6月17日、久しぶりに虫探しにA公園に出かけてみます。
普段この公園にはいくつかの池があり、カワセミの姿などが見れるのですが、ほとんどの池が干上がってます。
少し水が残ってる池でも、残り少ない泥水の中で、鯉がのた打ち回ってます。
林の中の小路も、季節によっては長靴が必要なくらいぬかるみがある時が多いのに、この日は土埃が立つほど乾燥してします。
これでは、トンボどころではありませんね。

樹の上で元気なキビタキの声だけが響きます。
このキビタキ、だいぶ前から居座ってるようで、山にも行かず、この林で営巣???
暇に任せて、この姿無きキビタキを探すことにします。 声を頼りに探すこと10数分! やっと見つけました。(ミラーレス望遠 トリミング)




このまま秋口近くまで居続けるつもりなのでしょうか?
もし、この公園の林で営巣してるとすると、極めて珍しいかも知れません。 果たして・・・・・


キビタキと遊んだあと、帰りがけのハンノキの近くで見つけたミドリシジミです。
少し翅が傷んでるようですが、まだ居てくれたんですね。 陽の光が遮られた暗い林の中の陽溜まりにいました。


上の写真と同じ個体ですが、真上から撮ると、綺麗なブルーも消えてしまいます。


上の2枚を大きくトリミングしてみると、鱗粉の様子が分かります。(小さくて見難いですが…)


蝶の鱗粉、一見、粉のように見えますが、翅の毛が変化したもので、瓦屋根のように規則的に並んでいます。
鱗粉の役目も面白くて、翅の模様をつくってるだけでなく、水をはじいたり、体温調整の役目を果たしたりしています。
また、雄の鱗粉は発香鱗と云われ、香りを持っており、雌を誘惑(?)するのに役立っているみたいですよ。
この鱗粉は、一度剥がれると、二度と再生しないので、蝶を掴むときは、翅をもたずに、胴体を持つようにしましょう。

上の写真では分かり難いので、別の日に撮ったミドリシジミを大きくトリミングした写真です。規則正しく並んでる様子が分かります。


この時期になると、鳥枯れで、ウォッチャーの皆さんは山や北海道・石垣方面に遠征されてるようですが、私は近場で花や虫探し。
鳥写真の在庫も乏しくなってきましたので、しばらくは花や虫で楽しんでくださいね。

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ミドリシジミ♀の多形現象

2017年07月04日 | 昆虫
さて、次はミドリシジミの女の子を紹介します。
もちろん雄に比べて地味ですが、ミドリシジミの仲間には、「多型現象」が見られます。
この「多形現象」は、遺伝子と関係があるらしく、翅の表の模様が、いくつもの違った形の色や模様を持っていることを言います。
その模様の形態によって、人間の血液型のように分類されていて、A型・B型・AB型・O型・OA型・OAB型の6種類に分けられてます。
この事は以前のブログでも書いてますので、詳細は省きますが、ミドリシジミの雌は、この6種類すべての型が見られます。

次の雌は、A型とB型の形態を併せ持つAB型のようです。(ブルーのラインが2本だけ:B型、ブルーラインの先にあるオレンジ色の班だけ:A型)


次の雌は、班が無いO型でしょうか?


こちらはA型???雄と同じように、光の当たり具合で、微妙に変化するので、間違ってるかもしれません。


こちらはA型???AB型??(光の具合ではブルーのラインが見えるのかも知れません)
撮る時は、あまり意識せずに撮ったものなので・・・・・


このように、人間の血液型のように、分類されてると分かりやすいですね。
この分類方法、日本のアマチュア研究家が提唱されたもので、今や世界的に使われてるそうですよ。

顔のマクロも載せておきます。ブーツを履いたような可愛い脚が印象的です。


同じ林にいたウラナミアカシジミ(裏波赤小灰蝶)です。こちらも、同じゼフィルスの仲間です。


キマダラセセリ(黄斑挵)もいました。


久々の早朝散策でしたが、やっぱり林の朝はすがすがしくて気分爽快!!


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ミドリシジミ(緑小灰蝶)の♂2017

2017年07月02日 | 昆虫
今年もA公園名物(?)のミドリシジミをいっぱい見てきましたよ。
載せるのが遅くなって、賞味期限切れみたいになってしまいましたが、見て下さいね!!

6月3日、そろそろミドリシジミ(緑小灰蝶)が羽化してる頃だろうと、A公園に様子を見に行ってみました。
時間は午前9時過ぎ、ミドリシジミは午前9時過ぎには高い枝の上に移動須してしまうため、時間的には少し遅いのですが・・・・
ポイントを入念に調べてみると、1頭だけ葉の上にいましたが、どこか痛めてるようで、ジッとしたまま。
林には、ホトトギスの声が響き、何故か今の時期、山へ行きそびれた(?)1羽のキビタキの囀りも聞こえます。
ホトトギスの姿を確認するも、林の中を飛び回ってるようで、写真には撮れませんでした。
結局、この日は、怪我をしたミドリシジミを1頭見ただけで撤収!

しからばと・・・・・・翌4日、時間を変えて、早朝に同じポイントへ・・・・午前6時半ごろ
林では、相変わらず、キビタキの奇麗な声が聞こえます。
ミドリシジミ目的のCMさんたちが数人います。
いましたよ、あちこちの葉っぱに・・・・予想していたより多い個体が見れそうです。
まだ日が当たってないところが多く、翅を閉じたままの個体がほとんどで、雄と雌の区別がつきません。


暫くして、陽が当たり始めると・・・・・・・・あちこちで、翅を広げ始めました。


ミドリシジミは、以前何度か書いてるので、詳細は書きませんが、特にオスは、光の当たり具合で、コバルトグリーンやコバルトブルーに色が変化します。
次の2枚は、同じ角度から撮ったものですが、翅の開き具合で、こんなに違って見えます。



こちらは、ブルーに見えてますが、角度を変えていくと、色が薄くなったり、ブルーやグリーンに変化して見えるのが分かりますか?




こうして、羽化して間もないミドリシジミは、午前9時過ぎには、日向ぼっこで体温も暖かくなって、ほとんどが高い樹の上に移動してしまいます。
そのため、午前9時を過ぎるあたりから、見るのは難しくなっていまうんです。
今回は、綺麗な雄を載せましたが、次回は、個体によって模様が違う雌を載せる予定です。

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