オリビア・ワイルドの監督デビュー作。卒業を前にした女子高生2人が繰り広げる、一夜の騒動を描いた青春映画です。
ブックスマート 卒業前夜のパーティデビュー (Booksmart)
生徒会長のモリー(ビーニー・フェルドスタイン)は、高校時代は勉強に明け暮れ、学校一の秀才を自負していましたが、卒業を前に、遊んでばかりいたクラスメートたちも、名門大学への進学や大企業への就職を決めていたと知ってショックを受けます。
今まで遊んでこなかったことを悔やみ、卒業前日の一夜で取り戻そうと大親友のエイミー(ケイトリン・デバー)を巻き込み、生徒副会長で学校一の人気者ニックのパーティに乗り込むことを決意します...。
女優オリビア・ワイルドの監督デビュー作ということで、楽しみにしていた本作。予告を見た時には、正直「う~ん、はたしてこのノリについていけるだろうか...」と一抹の不安を覚えましたが^^; 結果的にはとっても楽しめました。
モリーはガリ勉という設定ですが、生徒会長を務め、なんでも相談できる親友がいて、それだけでも十分充実した高校生活だと思うけど。まじめすぎて、みんなからは煙たがられているけれど、本気で嫌われているわけではないのですよね。
モリーとエイミーを含め、とにかく登場するクラスメートたちが、みんな個性が強くて、それぞれが物怖じしない強さを持っていて。陰湿なところが微塵もなくて、言いたいことを言い合える関係というのがとても気持ちがよかった。
ひとりひとりのキャラが立っていて、脇役というのが存在しないから、映画を見終えた時には、どの子のことも、きっと好きになるはずです。エンドロールを見ながら、自分もいつの間にかクラスの一員になったような気分になること、間違いなしです。
それから、担任の先生、校長先生、エイミーの両親と、周りの大人たちがみんな理解あるいい人たちというのがすてきです。ピザ屋のおじさんなんて、モリーとエイミーを心から心配して、貴重なアドバイスをしてくれてたし^^
伏線の張り方も見事で、最後にきちんと回収されているのに感心しました。スラングだらけの膨大なセリフのシャワーに、ついていくのがたいへんでしたが、心地よい爽快感が残る作品でした。