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モネとマティス もうひとつの楽園

2020年08月30日 | アート

箱根へのドライヴを兼ねて、ポーラ美術館で開催されている「モネとマティス もうひとつの楽園」を見に行きました。

本展では、19~20世紀フランスの画家、モネとマティスにフォーカスにしています。急速な近代化と度重なる戦争で混乱した社会状況の中、2人はそれぞれ現実世界に「楽園」を見出しました。

パリの北西にあるジヴェルニーに終の住処を構え、理想の庭園を作り上げたモネ。そして南仏ニースに居を構え、室内に理想の空間を作り上げたマティス。

本展はコロナの影響で会期を変更し、海外からの作品の借用も延期になったそうですが、ポーラ美術館の充実した所蔵作品の他、国内外からの借用作品、私が訪れた時にはマルモッタン・モネ美術館の作品も到着していて、見どころいっぱいの企画展でした。

モネ「ポール=ドモアの洞窟」1886 茨城県立美術館

フランス北西部・ノルマンディ地方を旅して、各地の風景を描いたモネ。いつかモネが描いた絵の舞台を訪ね歩く旅がしてみたい。

モネ「ジヴェルニーの積みわら」1884 ポーラ美術館

モネの数ある積みわらの中でも、この作品は明るい色彩とくっきりした輪郭に力強さを感じました。なぜかモンブランが食べたくなりました。

モネ「小舟」1887 マルモッタン・モネ美術館

5年前のモネ展以来の再会です。水草のうごめきを中心に据えた大胆な構図。やっぱり好きな作品です。

モネ「水連の池」1899 ポーラ美術館

浮世絵に心酔し、川を自邸の庭に引き込んで池とし、太鼓橋を架けて、柳を植えたモネ。「水連の池」はいくつものバージョンがありますが、この作品は緑に染まった初夏の日差しが輝くほどに美しい。

モネ「水連」1907 アサヒビール大山崎山荘美術館

この作品は、大山崎山荘美術館で見て以来、6年ぶりの再会です。安藤建築の水連の展示室を思い出しました。モネの水連もいくつものバージョンがあり、今回7点ほど出品されていましたが、この作品のブルーの美しさに吸い込まれそうになりますした

パリのオランジュリー美術館と同じように、水連の展示室が楕円形に区切られていたのも心憎い演出でした。

マティス「鏡の前の青いドレス」1937 京都国立近代美術館

ファッションやテキスタイル、装飾品の好きな私には、マティスの室内画にも心惹かれます。

マティス「リュート」1943 ポーラ美術館

鮮やかな色使い、インテリア、小物のレイアウト、ドレス、全て好きです。まるで雑誌 VOGUE の1ページのよう。

「リュート」に描かれたドレス マティス美術館、ル・カトー・カンブレジ

作品に描かれたドレスも展示されていて感激しました。絵では「K」の模様がピンクで強調されていますが、実物はレースの模様になっています。華奢で楚々としたシルエットも愛らしい。

この他「リュート」を原画にしたタペストリーも2作品あり、いろいろな角度からこの作品の魅力が味わえました。

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