9月18日、アメリカ最高裁判事のルース・ベイダー・ギンズバーグ(以下RBG)がお亡くなりになりました。
女性が大学で学ぶことが難しかった時代に、ハーバードやコロンビアのロースクールで学び、クリントン政権時の1993年に女性として2人目の連邦最高裁判事に就任。性差別の是正のほか、全ての人の法の下の平等の実現に向けて尽力しました。
RBGをモデルにした映画「ビリーブ 未来への大逆転」(On the Basis of Sex) で、彼女が初めて手掛けた裁判が、女性ではなく男性が不利益を被らないための裁判 (男性に介護休暇を認める裁判) だったと知った時には感動しました。
男性の権利を認めることが、女性の権利を認めることにも通じる。全ての人権を考えることがよりよい社会を築くことにつながる。RGBは60年代にして、すでに今の多様化社会を見据える先見性を持っていたのですね。
RBGの死を悼んで、連邦最高裁判所に集まった人々
リベラル派の代表として絶大な支持のあったRBGは、女性や若者たちのアイコンでもありました。先日見た映画「ブックスマート 卒業前夜のパーティデビュー」(Booksmart) でも、ヒロインが目指す憧れの女性として描かれていましたよ。
主演したビーニー・フェルドスタインの追悼ツイート(画像は映画からのワンシーン)
ニューヨークでは、アーティストのAdrian Wilsonさんが、地下鉄の 50th St. 駅の表示を RUth St. と変えて追悼の意を表しました。
ニューヨークのウォール街にある Fearless Girl (恐れを知らない少女) の像には、RBGのトレードマークであるレースの襟がつけられました。
RBGのレースの襟は、男性ばかりの法曹界において、女性の存在をアピールするという意味があったそうです。こういうしなやかな考え方にも、同性としての魅力を感じます。
RBGが亡くなられてからも、彼女の生き方、考え方は、私たちに多くの励ましと指針を与え続けることでしょう。