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没後15年 心の絆 ロバート・ハインデル展

2020年09月06日 | アート

代官山ヒルサイドフォーラムで開催された「没後15年 ―心の絆― ロバート・ハインデル展 Let Art Heal Your Soul」を見に行きました。(8月30日にて終了)

「美術手帖」のサイトで知ったこちらの展覧会。ロバート・ハインデルという画家は初めて知りましたが、ひと目で独特のタッチに心を奪われ、作品をもっと見てみたいと思いました。現代のドガと称されていると知り、いかにも、と深く納得したのでした。

ハインデルは、1938年アメリカ・オハイオ州生まれ。1960年代頃からバレエやミュージカルを題材にした作品を描き、約1500点を残しました。本展ではその中から約60点の作品が展示されていました。

Pas de deux with floormarks 1984

ハインデルの作品は、舞台の上のダンサーではなく、練習中のダンサーの一瞬の動きをとらえた作品が多かったです。そういえば、ドガが描いたのも、楽屋や練習での踊り子たちだったことを思い出します。

後半は、なぜか練習室の床の線に注目した作品も多く、具象画から抽象画への変遷も感じられました。

The Wall 1987

バレエの練習風景というと、みんながいっせいに同じポーズをしているところを思い浮かべるので、ひとりひとりが違う服装で、それぞれ違う練習をしているのが、なんだか新鮮に感じられました。コンテンポラリーバレエや、ストリートダンスのようにも見えます。

At the Penguin Cafe 1993

こんなお茶目な作品も。ペンギンカフェというバレエを描いたものです。

Red headed Dancer 1998

ダンサーというより、動きそのものを描いているように感じられました。躍動感あふれる作品です。

Dancer from Japan 2000

ロンドンのロイヤル・バレエでプリンシパルを長年務めた、吉田都さんを描いた作品が3点ほどありました。ハインデルの作品は、ダンサーの動きに注目し、顔の表情は曖昧なまま、描かれていないものが多いですが

本作はめずらしく、吉田さんの動きというより、真剣な表情にフォーカスされていて、目を引きました。

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