@「話す言葉より書く言葉の方が考えることにおいて重要だ」と言う著者の言葉は印象深い。やたらめったら横文字をカタカナで表現するのは余りにも相手にとって酷だ。現代小池都知事など代表例だが若者も含めて都民の多くがあの横文字の意味を理解しているとは思わない。節度ある分かりやすい言葉を利用することは文章構成にも大切で、それが知的文章になる、と感じた。文中で「た」「だ」「る」で終わる文章をなるべく避ける、はなかなか難しい。
『知的文章術』外山滋比古
「概要」改題・再編集して 文庫化した『知的文章術 誰も教えてくれない心をつかむ書き方』
200万部を超えた不朽の名著『思考の整理学』「人の心をつかむ文章の書き方」をまとめた文章術の金字塔。読みやすい文章のリズムとは? 心をつかむ構成の立て方は?SNS時代であっても変わらない「文章の本質」がわかります。
第1章 文章を書く心構え
面白さを持つ文章とは相手の関心を引くもの(料理のように美味しく)
気軽に思い立ったら早々に書くことから始める(書く前に準備をしすぎると書けない)
名文を読み骨法を学ぶ(真似る)
カタカナなど横文字の発音のままなどをなるべく漢字で書く
ピグマリオン効果を引き出す(褒めて伸ばす)
「耳で書く」とは声を出して読み返してみる
第2章 読まれる文章のコツ
「巧束」速読法的に書く
同じ言葉単語を繰り返さない
文章の終わりを「た」「る」で終わらないように心掛ける
長文は80字を超えるもの(平均40~50字)にしないこと
「つなぎ」で「が」「そして」「しかし」を避ける
「飾り」形容詞「優れた」「しっぱな」「新たな」などをなるべく使用しない
よく理解できる文章とは主語と述語が1つづつ(1対)。主語をはっきりさせる
第3章 心をつかむ構成
一言に言えること(テーマ)をまず書く、その後詳細を書く
書き出しが勝負、冒頭で何を言いたいのか書く
結をはっきりさせる(終わり良ければ)「起承転結」
時間をおいて読み返し、書き換える
第4章 今こそ手紙の力を
たまには手紙、葉書を書く