@信頼関係はたとえ家族でも裏切られることがある。それは裏で大金が絡んだ時。この小説はギャングの勢力拡大に貪欲になり、大金(裏金の上前を刎ねる)から殺害事件を起こす。やがて仲間が信頼できなくなり、裏切りから崩壊するサスペンス小説だ。 人は目の前に「大金」が見えると周囲が見えなくなり、手にしようと最後には排除(仲間割れ)するようになる。貪欲な世界は人間を変えてしまう。(しっぺ返し)
『二兎を追う者は一兎をも得ず』とは、欲を出して同時に二つのことをうまくやろうとすると、結局はどちらも失敗することのたとえ。(政府の賭け:国民の健康が大切か? 経済か?)
『チャンス』ロバート・パーカー
ボストンの暗黒街を牛耳るギャング・ジュリアスの娘婿、アンソニーがとつぜん失踪し、捜索依頼が私立探偵スペンサーのもとに持ち込まれた。原因はギャング間のトラブルだろうか?スペンサーはホークと協力し、アンソニーに病的なまでの賭博癖があることを突き止める。彼がギャングの金を持ち逃げしたと読んだスペンサーは、行方を求めて巨大娯楽都市ラス・ヴェガスへ飛ぶ―欲望の街にとらわれた愚かな男たちにスペンサーの拳が炸裂する。
・ギャングのボスの娘は、アンソニーがラスベガスで金儲けで何か企んでいると知ると、一人出かけるが、何者かに殺害される。 アンソニーは運び屋として他のギャングと接触しており、その一つのギャングの女と連れ立って泊まっていた。
・スペンサーはジュリアスから依頼されアンソニーを連れ戻す役割だったが、娘が殺され、アンソニーも何処かへ雲隠れする。スペンサーはアンソニーに連れの女をロスに身を隠すために送ろうとしがロスへの飛行機には搭乗しておらず、女も雲隠れしてしまった。
・ボストンに戻ったスペンサーは何者かに襲撃される。 それはロシア人からの攻撃で、ボストンに新たに勢力拡大を狙ったマーティー(ギャングの一人)からの差し金だった。マーティーは当初アンソニーに分け前の上前を刎ねることを企みアンソニーの妻(シャーリー)と密接を図っており、アンソニーはマーティーの妻(ビビ)と浮気を重ね、大金を持ち出し逃げる計画を仕組んでいた。 が一人の裏切りがお互いの信頼を複雑化させることとなる。
・スペンサーは周りの複雑な人間関係からシャーリーを殺害した人物を割り出し、ビビを助けるべく行動を起こす。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます