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狡賢い者は自ら手を出さず獲物を得る『代償』

2021-12-03 07:42:44 | ミステリー小説から見えるもの
「狡賢い犯罪者」とは正にこの達也だろうか。これだけ巧妙に犯罪の旨みを横取りしながら罪は周りの人間に巧みな口実でなすりつける。弁護士になった圭輔以上の知恵は逆に称賛したいところだ。最近の「悪」は自分の手を汚さず「獲物を得る」知恵を蓄えている。特にネット社会では人を巧みに騙し、巻き込み、おこぼれをうまく取得するのだ。気をつけたい。
『代償』伊岡瞬
平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。運命は一転、過酷な思春期を送った圭輔は、長じて弁護士となるが、逮捕された達也から依頼が舞い込む。「私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。私の弁護をしていただけないでしょうか」。裁判を弄ぶ達也、巧妙に仕組まれた罠。追いつめられた圭輔は、この悪に対峙できるのか?衝撃と断罪のサスペンスミステリ。
火事で家族を亡くし、身元を引き取られた家での貧素で冷遇、悔しく、耐え難い圭輔が自分が過失だと言えたのは「自分の意見をはっきり言えない引っ込み思案、臆病者」に悔いたこと。それは遺族として貰い受ける保険金、宅地、預金など一才言われるままになったことが原因だ。


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