現在このブログでも日活のシスタームービー「機動捜査班」のシリーズもDVDで視聴を始めましたが
本家本元の「警視庁物語」も第十九作目
そんなわけではないんでしょうけども副題は“19号埋立地”になってますが
前作「警視庁物語 謎の赤電話」との二本撮りで作られた作品のようです。
今作は東京湾沿岸の埋立地の工事現場で、数珠を手にした中年男の絞殺死体が発見される。
捜査第一課が車二台で現場に到着する
仏様は死後一ヶ月が経過していて、年齢は35歳から40歳前後、身長は1m70cm
害者は履物を履いてなく現場にも遺留されてないことから、別の場所で殺害されて運ばれてきたものと判断された
歯並びが悪く、虫歯があるのに長い間治療された痕跡がなく、着衣の様子から生活困窮者であろうとも推察された
唯一の遺留品は被害者の手に巻かれていた数珠
捜査員はこの数珠の調査と、工事現場付近の聞き込みを開始した
ここから地道に足で稼ぐ捜査が始まり
まずは被害者の身元確認って初動捜査が始まるのがこのシリーズの常套手段っていうかドキュメント手法がこのシリーズの基本プロットです
刑事が主役であくまで刑事たちの主観で描かれていくんですが
被害者が割れて、その生きていた痕跡を追っていくと
今作では被害者の人間性が浮き彫りにされていく中で
貧困の中で生活する人々がやむをえぬ事情で犯罪を犯してしまう悲劇を描いており
殺人を犯す悲劇の様を取調室の自供だけで処理しているものの
ある程度刑事の客観から犯人側のやむおえない状況のドラマが語られる寸法となっていて
刑事側の客観的なドキュメントと犯人側の人間ドラマとを融合させて行こうっていうのが「警視庁物語 十五才の女」あたりから見え初めてきてましたよね
それにしても62年って東京五輪の2年前ですよね
五輪景気ではあるものの経済成長は庶民の隅々までは行き届いて行ってない時代だったんですね
人々はまだまだバラックに住み貧困に喘ぎつつ精一杯生きていたことが
ロケ映像としてこうして残ってるのは、映画ってある意味歴史の資料でもあるんですね
1962年製作、日本映画、東映作品
長谷川公之原案・脚本、島津昇一監督作品
出演:神田隆 、堀雄二、花沢徳衛、南廣、山本麟一、須藤健、大木史朗、岩崎加根子、織本順吉、星美智子、新井茂子、菅井きん、谷本小夜子、中村是好
長谷川公之原案・脚本、島津昇一監督作品
出演:神田隆 、堀雄二、花沢徳衛、南廣、山本麟一、須藤健、大木史朗、岩崎加根子、織本順吉、星美智子、新井茂子、菅井きん、谷本小夜子、中村是好
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