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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

銀河鉄道の父

2023-11-21 20:08:03 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうという企画で視聴した作品
日本映画の悪いところであると私が完全に思い込んでる
そう最初っから観客を泣かせる為に作られた作品だって言うこと
これがっていうか観客を最後に泣かせるのがいい映画だとは思いますよ、あえて自分も泣かされたって言うような映画がいくつかありましたが・・・

それは否定しませんが、それは私自身が主人公や作品に自己投影した果てに泣かされたわけでして
この作品は極端に言わせてもらうなら原作ありきですから
企画段階でこいつはお客さんを泣かせる作品に作れるって言う勝算で企画されて脚本段階からそう言う方向性でって言う作品だと思う
製作幹事会社が木下工務店さんですからねぇ
 
なんで今更宮沢賢治なんだって言う疑問は上記の私の個人的な解釈が全てだと思うものの
一応原作も直木賞受賞作ではありますから
それなりに調べられて書かれたとは思いますが
所詮綺麗事で賢治の一生を家族
特に父親の目を通して描いてる作品
 
息子長男の誕生で喜ぶオープニングでの父親の夜汽車で盛岡に向かうシーンと
賢治が肺結核で死んだのちになんとか売れない作家だった賢治を世に出した父親の血と汗の結晶である宮沢賢治全集の上梓からこの映画のタイトルにつながる『銀河鉄道の夜』を読む父親のイメージの夜汽車と一応映画的にはシンメトリーになっているんですね
 
っていうか私自身国文学部修士課程修了者で教職に就いていた身として
さらに職場での研修出張としても盛岡に行かせてもらった過去もあって
賢治に啄木は色々と勉強させてもらいました
そんなん中で賢治に関しては実妹トキとの関係があまりにこの作品ではあっさりと
賢治の物書きの原動力っていうように表現されていましたが
これは多くの研究者も認めていることですが
トキに対する賢治の愛は実妹に対するものではなかったてこと
 
そう男が女に対して抱く愛情だったってことがこの映画では欠落しており
綺麗事で描かれていたのがなんとも
まぁ原作読んでませんからそんな描写になったのは映画だけなのか原作にはあったんか無かったんかは知りませんが
賢治が書いたもの全てはトキに対してのもので
映画でも一応トキの死後なにも書けなくなってる賢治は見せてくれてましたが
 
まぁ賢治の短い一生を父親の目で描いたるためってことで、私がここまで書いた事は父親の目には見えてなかったってことで済ませてしまえますからねぇ
まぁ役所広司さんに菅田将暉さんて言うことでお客さんを呼べる作品ではありましたし
二人の特に役所さんの演技の安定ぶりが見事としか言いようがなかった
 
2022製作、日本映画、映画「銀河鉄道の父」製作委員会作品、キノフィルム配給
成島出監督作品
出演:役所広司、菅田将暉、森七菜、豊田裕大、坂井真紀、 池谷のぶえ、永澤静香、増岡徹、田中泯
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大名倒産

2023-11-21 05:05:55 | 邦画
日本映画を積極的に見て行こうという企画で視聴した作品
私もある程度の年齢を重ねてきてるので、ある人からスカパー加入してるって言ったら、真先に”時代劇専門チャンネル“ですかって聞かれた
しかし、残念!!加入はしてません
日本映画をそしてエロチック作品を見るって事で”東映チャンネル“”日本映画専門チャンネル“”衛星劇場“そして”チャンネルNECO“の4チャンネルを契約してるだけです
コレで結構忙しい訳で・・・
 
そういや時代劇も地上波では作られなくなってひさしいですよね、かろうじてWOWOWで藤沢周平さんの作品とかの時代劇が作られてるようですが
あんまり好きではない
っていうのも時代劇所作とかしきたりに拘った作りからそんな好きになれない
地上波で毎日どこかのチャンネルで時代劇がOAされた時代には
そんな堅苦しいことは抜きにして
台詞にしても将軍様が身分を明かすときに「余の顔を・・・」て使うくらいで
ほとんどの台詞が現代語と変わりなかった
 
いつからこんなに時代劇が堅苦しいものになったんだろう
って言う私の嘆きを完全に吹っ飛ばしてくれた作品がこの「大名倒産」だった
観てて嬉しくて嬉しくて・・・
そうなんですよ東映さんが時代劇を量産していた昭和30年代のいわゆる時代劇とかとおんなじ風潮作られてる作品
だから主役に神木隆之介クン、ヒロインには杉咲花さんでいいんです
もうそこから今風の格式に拘った時代劇からさようならなわけでして
見やすい、わかりやすいコメディ時代劇が出来上がったわけで
いわゆるこれは製作側がこれまた意図的に
っていうか浅田次郎さんの原作は読んではいませんが、こんな感じの文体で書かれた作品だっらのではないかって推量してしまいます。
 
越後丹生山藩は徳川家康の血筋を引く名門大名であるが、藩の財政が逼迫し
っていうのも御用商人である天元屋と藩主一狐斎とが結託して散々公金を中抜きしてなんと25万両(今の金銭に換算して1000億ほど)の借財を抱えており
それを帳消しにして藩主たちが生き残るにはスケープゴートが必要と
お手つきお女中を懐妊のはまま下げ渡した鮭役人の子、間垣小四郎に血筋から言っても申し分ないから
一狐斎は藩主を引退して正妻の息子たちを差し置いて三男になる妾腹の子小四郎に目をつけて計画倒産させて切腹させてしまおうと悪巧みを画策したのが産みの父である藩主一狐斎
 
そんなこととは露知らない小四郎は育ての親である養父鮭役人の間垣作兵衛を愛しており
晴天の霹靂で丹生山藩の跡を継ぐのだった
まぁ計画倒産の罠にはめた生みの父の奸計にまんまと乗せられた小四郎は持ち前のっていうか養父から教わった生き方しかできずに、藩の農民や武士たちを思いやり
倒産を免れるために奮闘努力する姿を見る映画
 
まぁ見てて思ったのは生みの父と育ての親父がある意味対比されてて真逆な父親像であるということで
個人的にこの映画「大名父さん」って映画である事に気づかされた
 
時代劇でありながら、時代劇の華ともいえるいわゆるチャンバラシーンが全くないという作品なんですが
それでも楽しく見られた作品でした。
 
2022年製作、日本映画、「大名倒産」製作委員会作品、松竹配給
浅田次郎原作、前田哲監督作品
出演:神木隆之介、杉咲花、松山ケンイチ、小手伸也、小日向文世、宮崎あおい、桜田通、浅野忠信、佐藤浩市、キムラ緑子、梶原善、高田延彦、藤間爽子、ヒコロヒー、勝村政信、カトウシンスケ、秋谷郁甫、石橋蓮司
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