MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

女王蜂の怒り

2023-11-30 21:52:44 | 邦画
やっぱりあった久保菜穂子さんの女王蜂シリーズの作品
本家っていうか国際放映がリリースする、“新東宝キネマノスタルジア”からは今年の8月に「女王蜂」、「女王蜂と大学の竜 」、「女王蜂の逆襲」の3本が一挙リリースされたんだけど、「女王蜂」だけが久保菜穂子さんで後の二本の女王蜂には三原葉子さんという布陣だったんで
個人的に女王蜂って久保菜穂子さんっていうイメージだったもんだから・・・
 
そしたら過去にリリースされていたんですね国際放映から一番最初に久保菜穂子さんの女王蜂第二弾が
もうオープニングからエキストラたくさんのお祭りシーンとダンサーたち
この派手さとデカデカとトップクレジットに製作で大蔵貢って出てきたとこ見ただけで
この作品多分にお正月かお盆映画だって思ってしまうほどのお金のかけ方
製作は1958年と第一弾「女王蜂」と同じですが1959年のお正月映画だったのね
 
一応キャスティングにしても豪華やろ、キャバレーシーンで歌だけ歌わせる高島忠夫とかを出さんかてなんの問題もない
相変わらずの義理人情に縛られない石井輝男の任侠作品
かなりドライに作られてて特に悪役の天知茂さんが素晴らしい、その代貸には菅原文太さんと
敢えて悪役に強烈な個性を持ってきてる割に久保菜穂子さんに生彩が感じられないっていうか女親分としての貫禄がなく
子分の中山昭二のバシタとなる三原葉子さんがある意味女としてまた堅気ではあるもののその物言いに関してはかなりな筋者的な感じで生き生きとしていた
多分に久保菜穂子さん片膝立てての片肌脱ぎのシーンに嫌気さしていたんだろうか
女王蜂の世代交代もなんとなく理解できるような気がした。
 
新東宝ですから直接的な表現はないものの女王蜂の神格化から敢えて落とすプロットも入れ込んでいるのね
まぁ敵味方とあっち行ったりこっち行ったりの宇津井健さんの正体がなんとなくわかってしまうんだけども
まさか敵側から喧嘩状がくるとはねぇ
 
後これは意図してたんでしょうか?クライマックスでの出入りシーンだけ突然モノクロ画面になるんです
そこだけで後またエンディングではカラーに戻ってるんですよね
 
さてまだ見てない三原葉子さんの「女王蜂の逆襲」を今年中には見ておかなければあかんだろう
 
1958年製作、日本映画、新東宝作品
大蔵貢製作、石井輝男監督作品
出演:久保菜穂子、宇津井健、国創典、中山昭二、佐々木孝丸、天知茂、高倉みゆき、三原葉子、星輝美、菅原文太、伊達正三郎、吉田昌代、浅見比呂志、浜野佳子、高島忠夫
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カード・カウンター

2023-11-30 05:05:50 | 洋画
もう本当にレンタル新作の洋画も邦画も枯渇してまして
12月6日の新作レンタルリリースまでは完全に保たなくなってきちゃいました、後は購入して見てない邦画で乗り切るしかないのかなと
いつもは予約投稿で記事を書くのも余裕である記事もなんとリアルにその日暮らしの投稿になっております。
ってことで今日の初めのこの記事もいつもの予約投稿の設定時間に間に合うように書いてはいるけど、どこか慌しい・・・
 
マーティン・スコセッシとポール・シュレイダーということで見始めたものの
なんと実に静かに進行するギャンブル映画なんですが
その裏にはある意味アメリカの孕んでいる狂気が込められた作品ですが
映画自体は実に静謐に進むのみで
ほとんどヴァイオレンス描写の全くないと言っていい作品
 
オスカー・アイザックの演じる主人公のウィリアム・テルは、刑務所の刑期の期間中に務所でいわゆるギャンブルにおけるてカード・カウンター(そう開かれてるカードと今までに使われたカードを暗記して勝負していく方法)で
カジノでのギャンブルには小さく勝っては次の街に流れていくギャンブラーで
大きく派手な行動をしてこないのでカジノ側にも全く目立たない人物だが
 
一人ラ・リンダというティファニー・ハディッシュ演じる黒人女性には目をつけられていた
そしてもう一人タイ・シェリダン演じるカークという若者にも
カークによってウィリアムの刑務所の入所理由もわかってくる手法で
彼はなんとウィレム・デフォー演じる軍司令官ジョン・ゴードの命令によってアブグレイブ捕虜収容所で戦争捕虜たちの拷問にカークの父親たちと関わっており、その罪でカークの父親は死に、ウィリアムは刑に服したというアメリカのいわゆる正義の名のもとに行われたアメリカの恥部が根柢に・・・
 
カークはウィリアムにジョンへの復讐をしようと持ちかけるものの
なんとそれをやめさせようとするために今でも持ち歩いている拷問器具をカークに見せて拷問するぞと脅して母親の元に返そうとする
また腕を見込まれてラ・リンダと共にギャンブル大会への出席にも参加するものの
そのギャンブルの途中でカークのジョンへの復讐が返り討ちに合ったことを知り
ゲームを途中退場した
ウィリアムはなんとジョンの家の前におり
 
直接的な描写はないものの音だけでウィリアムがカークの仇をとったことが知れる
実にギャンブル映画にしても地味だし
ウィリアムの生き方自体も地味だし映画自体全く派手さも何もない映画ではあるのですが
アブグレイブ刑務所での捕虜虐待事件そのものは、イラク戦争においてオバマ大統領時代に発覚したあの事件がモデルでしょうね
ラストはどこか「ET」を彷彿とさせますが・・・
 
本当に地味で何も起きない自己犠牲の作品と言っていいかな
 
2021年製作、アメリカ・イギリス・中国・スウェーデン合作映画
マーティン・スコセッシ製作、ポール・シュレイダー脚本・監督作品
出演:オスカー・アイザック、ティファニー・ハディッシュ、タイ・シェリダン、ウィレム・デフォー
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