柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

魂って、ありますか?

2008年05月24日 | 不思議
みなさん、死ぬことって想像が出来ますか?

小学生の低学年の頃ですが、
急に、私はいつか死ぬんだって、気がついた。
周りの大人に話したら、「当たり前でしょ!」って言われたけど。
私にしてみたら、コレは大発見だったんですよ。
たしか、死ぬことに気がついて、チョット、ドキドキした気がする。

4歳年上のいとこが12歳で亡くなり、祖父や祖母が亡くなり
小学校の同級生が交通事故でなくなり、皆、死んだら全てが無になる・・・と思ってました。

体が無くなるのは、全て、なくなる事だって。

でも、不思議なのは、お墓参りにいくと
ちゃんと心の中で、「おじいちゃんお久しぶりです」なんていってましたね。

多分、皆さんも、同じような感覚を持ってませんか?

いつからでしょうか?
なんとなく「想い」というか「魂」があるかな・・・と感じ始めて。

心霊写真とか、宣保愛子さんとかが盛んにテレビに出るようになって
やっぱり、魂があるんじゃないの???って
単純ですかね。

そう思ったら、お墓とか、死んだ人のそばは、恐怖心がありました。
魂=幽霊って思ってましたから。

でも、人を送るようになって
数年立つと、それが変わってきました。


初めは、家族の方が喜んでくださるので
ご故人の着替えや髭剃りを一生懸命しましたけど

すぐに、「もしかしたら、この方が私達を見ているのではないか」と
考えるようになりました。

理由は?
なんとなくです。


何百人もの、お葬式に携わってきて
そう考えるようになったのです。

体は、動かないし、明らかに死んでいますが
このかたの想いというか、心というか、想念というか
とにかく、そんな物があるような気がするんですね。

答えにならなくっても、いいんです。
私がそう感じて、この方を大事にしなくっちゃ!
と感じたのですから。

でも、そう感じると、
全てがいい加減に出来なくなります。

焼香台1つを作るのも、この方らしさを
どうしたら、出せるだろう?
ご親族が、焼香にこられて、
台の上に、故人が愛用していた、一品があったら、
「アラ、コレは、あの人」って思い出してくれるかな・・

そんなことを、随所で考えるようになりました。
結局、故人を大切にすると、家族に喜んでいただけるんです。

「故人を大事にして」との言いつけを守ってくれるスタッフは
やがて、同じような気持ちを持つようになります。

仕事は強制できても、気持ちまでは出来ないのに
不思議とおなじ思いを持ってくれます。
私はそれが有難いんですね。感謝なんです。
(全員じゃないですよ。中には否定する人もいますよ。)


私達の仕事は、お葬式を間違いなく追行するだけではないんです。

きれいに、お辞儀が出来る、焼香のご案内が出来る。
愛用品を飾る、メモリアルビデオを流す
流暢に司会をする、泣かせるナレーションや演出がある。

そこだけ、ノウハウがあっても、ダメじゃないですかね。

私達は、人の死を扱ってる仕事。
死はどういうものか?
葬式は何の為にするのか?
そこでの、我々の役目は何か?

コレを考えてないと、ただ流行を
追っかけているだけの仕事しか出来なくなっちゃう。


私に、ここを気付かせてくれたのは
多分、多くの故人の方達ですね。

みなさんとお付き合いしてきて、良かったです。