柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

通夜に十五夜

2009年09月05日 | お葬式
9月に入り、朝晩の風が爽やかになりました。

秋になると「十五夜」を思い出します。

ちょうど「十五夜」に通夜をされた方がいました。

その方の愛用品が碁盤でした。

立派な碁盤と白・黒の碁石をお預かりしました。

さて、どうやって飾ろうかしら?


畳を引いて、碁盤をおいて、花を添える?

なんか、物足りない。

そうだ!今夜は十五夜。
月見をしよう!

月見にはススキだ!

そう決まってからが大忙しです。

先ずススキ探しに出かけます。
葬儀の担当者は通夜前で多忙極まりない。
だからそういう役目は、私です。
まだ開かれていない分譲地をあちらこちら回ってススキを探します。
でもチョット、早い。

草薮に入り込んで何とか見つけてきましたが
足と手は蚊に刺されてボコボコでした。

式場に戻って
畳の上に碁盤、碁盤の上に碁石
その向こうに障子を立てました。

障子には十五夜が写って欲しいではありませんか!

十五夜つくりが始まります。

黄色い紙を大きな円に切って障子に貼り付けてみます。
うーん、なんか違う!違う!

じゃあ、ライトを障子の裏から当ててみる?
ダメダメ。
色々やってみて、やっとたどり着いたのが
障子の裏に黄色い円形の紙を貼って
その裏からスポットを当てる。

正面から見ると碁盤の向こうにある障子に
黄色い月が写っています。
見事な「十五夜」が出来ました。

花屋さんが到着したら
その手に、これまた立派なススキが!
私たちが取ってきたススキの何とみすぼらしい事・・

「えー、もうススキが花屋さんにあるの?」
「そうですよ、十五夜ですから」

足にキンカンを塗りながら
式場の十五夜に満足した思い出があります。