柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

遺族のための外来があります

2012年04月05日 | 悲しみのケア
埼玉医大国際医療センターの中に「遺族外来」があります
名前の通り家族を亡くした遺族が受診できる処です

3つの機能があるそうです
1つめは、家族を亡くした悲しみ、亡くした人の思い出が語られる場
2つめは、患者さんの死後に生じる「トラブル対策」
3つめは、精神疾患の予防と早期発見・治療

家族を亡くし、自分でもおかしいと思うくらいに
心も体も不調になる人たちがいます

周囲にその様子を気にかけてくれる人たちがいると
悲嘆があっても、少しずつ乗り越えることができますが
今の世の中、家族も地域も必ずサポートできると訳ではありません

今まで医療は患者だけを診てきました
患者が亡くなると、患者は遺体となり
医師の手から離れます

死によって患者の家族には大きな、無限に近い悲嘆が与えられます
しかし、精神的なサポートを受けることもなく
それに対応する病院もありませんでした

この遺族外来は、家族の死後の対応だけでなく
「死の予感」から来る不調にも受診ができる様です
家族が死ねと解って不安や悲しみが押し寄せる人の
受診も可能だそうです

まだ日本には一か所しかありませんが
これからどんどん増えるといいですね

精神腫瘍科大西医師がされています