柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

リハビリスタッフが感動した人

2022年03月20日 | 
リハビリ施設の方に聞いた話です。
リハビリに通っていた女性は80代後半で癌の末期でした。
治療を一切拒否し、普通に生活することを望まれていたそうです。
「私ね、ここのリハビリに通うのがとても楽しいの。ご迷惑かもしれないけどよろしくね」と明るくお話しされる方でした。
「訪問の先生がね、こんなに数値が悪いのにどうして元気なのかな?って、私の顔を見ると言うのよ」と可笑しそうにスタッフに話しかけ、一年ほど通い続けたそうです。
この女性は自分の楽しみを見つけ、生きる力をそこに見出していたのですね。
ある日
「この頃少し体がきつくなってきたけど、ここに来たくて頑張っているの」と緩和ケアに入ったことを打ち明けたそうです。
そして後日ケアマネージャーさんから、最後まで普通の生活をされ、安らかに逝かれたと聞かされたそうです。

この女性の逝き方は周囲の人たちに感動を与えました。
リハビリ施設のスタッフさんは
「もし私が癌の末期だとわかったら、私も治療はせずにこの方のよう最期まで普通に暮らしていきたい」と思ったそうです。

私も同じように考えています。
実際にそうなったら気が変わるかもしれませんが、それはそれでいいのではないかしら。
ただ今の時点では
末期と判断された病なら受け入れて、家族や友人と一緒にいる時間大切に歩んでいきたいと思います。
それを可能にするには家族の理解が必要ですね。
普段から、そんな話を何気なく伝えあえる家族関係を作っておきたいものです。



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