昨日の多摩センターで開催した終活塾は「自分らしい終末期」でした。
最後は自宅で迎えたいという希望が多いのにも関わらず、現実では病院で亡くなる割合が高いです。
終末期とは、「病気が回復する見込みはない」「老衰で余命がわずか」といった状態をいいます。
人が命を閉じることはごく自然の成り行きですが、その過程を知らないと「苦しそうだから救急車を」と思ってしまうのでしょうね。
ご本人が苦しいと訴えているのではなく、周りにいる人が「苦しむのを見たくない」と言いう思いが先走っているのだと感じます。
私の母も長い事眠り続けていましたが、病院から連絡が来たのは「下顎呼吸」になったときでした。これは数時間で亡くなるときに見られる兆候で胸が動くより下の顎が動く呼吸で息が荒くなったように見えます。
この時こそ、そばにいて手を握ったり、話しかけたり、最期の触れ合いの時間なのです。自然に「もうすぐ逝くよ」と教えてくれているのです。
最期の最期まで病院で治す治療を望む人
自然に枯れるように逝きたい人
それぞれの考えがあるはずです。
最期はいつ来るかわかりません。家族にも医療や介護の方達にもご本人の希望を共有してもらうことが一番です。
その情報共有の話し合いを「アドバンス・ケア・プラン二ング(人生会議)」と言います。
厚生労働省の「人生の最終段階におけ医療に関する意識調査」では、「あなたが病気で治る見込みがなく、1年以内に徐々にあるいは急に死に至ると考えた時」という前提でいくつかの質問をしていますが、どんな方法であれ、栄養を与えることは一般国民も医師、看護婦、介護従事者も「望まない」が最多回答です。また「末期がん」「重い心臓病」で呼吸が苦しくなったら最後はどこで?の問いに一般国民は「病院」、医師は「自宅」が最多の回答でした。この違いは死を理解しているかの違いですね。
こんな内容でセミナーをしましたが、馴染みのないテーマにもかかわらず、過去最高の参加者30名がお見えになりました。
この終活塾は年間のプログラムを組み毎回違うテーマで終活セミナーを行っています。
多摩センターでは約7~9割の方が継続で参加され、しっかり終活の情報を学んでいただけています。
約半年でこの成果が得られたことに少し驚いています。
来月は「誰もが体験する看取り」ですが、他では聞くことができない話なのでお近くの方は是非お越しください!