柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

「死亡場所は自宅を希望」が8割

2012年07月02日 | 
新聞に余命が限られた場合「自宅で過ごしたい」と
希望する人は81.4%に達する、という記事が載っていました
これは60年前の人びとの希望と変わりません

しかし「自宅で過ごしたいが、実現は難しい」と考える人が63.1%
「自宅で過ごしたいし、実現可能だ」と思っている人が18・3%です

実際には、自宅で死を迎える人は2010年で12.6%に過ぎず
80%の人が病院で亡くなります


オランダでは
病院での死亡が35.3%
ケア付き住宅での死亡が32.5%
自宅での死亡が31% です

フランスでは
病院での死亡が58.1%
ケア付き住宅での死亡が10.8%
自宅での死亡が24.2% です

核家族が多い外国での、この数値は驚きです


日本で病院死亡が多いのは、在宅医療と介護の体制、と
住宅の質が整っていないのが大きな理由と書かれています

ケア付き住宅も、数が足りず、満足な入居はできません


街にある一般診療所の12.5%が在宅療養支援診療所の届け出をしているそうです
しかしこれらの診療所の47%しか、自宅での死亡を看取っていません

自宅にいても危険な状態になると病院へ搬送され、結局病院で亡くなるケースも多いようです

そういえば、以前に色々な講演会で
最近の医者は「看取りに慣れていず、危なくなるとすぐ病院に運ぶ」とか
「在宅医療を医者は好まず、患者は医師の元へ来るものと思っている」
等と聞いた覚えがあります

在宅で診療していても最期の段階で病院に運ばれ
結果的に病院で亡くなるケースにも
在宅医療報酬を支払い
また在宅支援以外の一般の診療所が看取りを行った際にも
報酬を高くする仕組みに改定したとか

いずれも街の開業医に
看取りを積極的に関与してほしい狙いだそうです 



私の父の訪問診療をして下さった医師は
気軽に往信をして下さり
父が倒れて救急車が来た時も
いち早く、駆けつけてくれて、一緒に救急車へ乗り込んで
病院まで付き添ってくれました

その時に動揺する母は自宅待機でしたが
看護士さんに母のそばにいるよう配慮してくださいました

こんな先生は、稀なのでしょうか?


在宅介護への流れを国は求めていますが
自宅に安心していられる状況になるのでしょうか?



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