本日付・西宮市政ニュースに財政構造改善計画(素案)に関する計画が掲載。
財政状況の厳しさなども取り上げられていますね。
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市政ニュース最新号
財政状況の厳しさを訴え、「現状を多くの市民の皆様に知って頂くよう、積極的に広報すべき!」と主張してきた私としては、このこと自体は一定前向きに受け止めています。
一方で内容を見て、関連することを考えていくと甚だモヤモヤせずにいられません。
というわけで、今日はそこら辺について徒然なるままに。
「財政状況が厳しいって本当?」として以下の記事が挙げられていますが。
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石井市長が市長に就任したのは2018年(=平成30年)4月のこと。
つまり市長に就任した初年度から、いきなり赤字。
しかも、その翌年には実質単年度収支が50億円以上の赤字という、とんでもない大赤字を叩き出したことになります。
当時、財政基金の取り崩しは5年ぶり。
しかも突発的かつ大規模な支出要因はありませんでした。
なので財政担当部署を中心に「これはまずい…」という、強い緊張感が走ったことを覚えています。
上には、今頃になって「財政状況が厳しいことがより明確になりました」とありますが、財政状況が厳しいことは、もっと前から分かってたんですよね。
以下、当時の私の市政報告一面へのリンクも貼っておきます。
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市政報告63号(2020年10月発行)×表面
そんな中、大赤字を叩き出すことになる2019年(=令和元年)10月に「西宮市行政経営改革基本方針」が、翌年2月には「西宮市行政経営改革前期実行計画」が示されました。
ところが、この内容がなんともビミョーだったんですよね。
なので策定当時から、私は「厳しい財政状況を鑑み、もっと直接的な効果を出せる施策を洗い出して取り組むべき!」と指摘していました。
が、当局(というより市長)の姿勢は「あくまで目的は体質改善!」とのことで、策定時は勿論、その後も終始議論はかみ合いませんでした。
改めて、せめて、この段階で、もっと直接的な効果が狙える取組を進めていれば… と思わずにいられません。
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【ご参照】
「トップダウン」と言うけども、イマイチ具体策が見えないんですよね。言葉よりも、とにかく結果を見せてほしいと思います...@2023年3月のブログ
また、こうした財政状況の厳しさについて、市長がどの程度、理解していたのか甚だ疑問です。
というのも2022年(=令和4年)3月の市長選挙で再選した石井市長が、選挙戦で掲げた主要公約の一つが18歳までの医療費無償化だったから。
これを実現するためには数億円単位の巨額の費用が掛かります。
当然、本気でこれを実現したいと思うなら、徹底的な行財政改革に取り組んで財源を捻出しなければなりませんでしたが、そうした姿勢は皆目見えず。
今に至るも公約実現の予兆は見えません。
ていうか、この財政状況では普通に考えて、ほぼ無理でしょう。
でも、それって
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●単純に、財政状況の厳しさが理解できていなかった
●できないことは分かったうえで、確信犯的にウケのよさそうな公約を掲げた
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のどちらであるにしても、甚だ性質が悪いと思うんですよね。
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【ご参照】
全国的に、ますます進む子供の医療費無償化。市長公約ですもの、西宮市も先に進めるんですよね???@2023年9月のブログ
で、遅まきながら行われる、こうした状況を踏まえての対策の一つとして、私が長年指摘し続けている人件費のことも上がっています。
↓
でも、この内容も甚だ不徹底でもあれば、そもそもやる気が疑われる内容だったりするんですよね。
というわけで、この人件費に関する内容、12月議会で徹底的に追及したいと思っています。
乞う・ご期待。
と宣言して、今日のブログはこのへんで。
それでは失礼いたします。」
お陰様で本日、今タームの駅立ち完了しました。
最終日は、また暖かさが戻ってきて、先週末の寒さがうそのよう。
11月も半ばとは思えんな、この陽気…
さて本題、今回で一応ラストの財政構造改善の取組についての話です。
財政危機克服からの脱出のためとして、いろいろ示されたメニューですが、これだと進捗管理できないんですよね。
だって、各項目の各年度ごとの目標額が示されていないんですもの。
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西宮市役所には「公共施設の総床面積を20年後には10%削減する!」と言っていたのに、「10年経ったら増えていた。なので目標を下方修正した…」という、信じられないような話さえあります。
そうした前歴を考えるなら、こんなザクっとした目標を提示されてもねぇ…という感じにならざるを得ません。
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市政報告76号×表面@2024年1月発行
そもそも「財政の構造を改善する!」と言っておきながら、「とりあえず収支を40億円改善して、赤字が出続けないようにする!」と言ってるあたりからして、話の方向が間違っていると思うんですよね。
市は「計画」において
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●財政が硬直化していることが財政運営上の大きな課題
→人件費の割合が中核市平均と比べて大きいのが、その大きな要因
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と明記しています。
こうした状況があっての上で「財政構造改善」を掲げるなら、目標とすべきは「財政の硬直度を示す経常収支比率や、その大きな割合を占める人件費率の低減!」であり、その具体的な数値をこそ示すべきだと思うんですよね。
実際、そうした目標値を設定している自治体もありますし。
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それにしても、ここまで財政が悪化してしまったことに対して、つくづくと忸怩たる思いを抑えられません。
石井市長の就任後もずっと、私は、財政の厳しさを訴えてきました。
その間、市長は行政経営改革だの体質改善だのボトムアップだのトップダウンだの、きれいな言葉を並べてきたものの結果はこれ。
私自身の力不足も痛感しつつ、厳しい言葉を向けずにはいられません。
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【ご参照】
「コロナ禍のせいで、財政状況が把握しづらかった...」というのは、言い訳でしかありません。市長としての責任を、よくよく認識するべきです!@2024年3月のブログ
引き続き、厳しい姿勢で、対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
先週月曜日からスタートした恒例の駅立ちも、残すはあと1箇所のみ。
しかしスタート時点では「こんなんクールビズでも余裕なくらいやな...」と思う暖かさだったのが、昨日今日と寒い寒い。
昨日は「さむー...」と独り言を言ってたのを聞かれてしまったり、今日は温かいお茶を頂いたりと、寒い時期の駅立ちならではのことが色々ありました。
身体は冷え切ってしまいましたが、心はホッコリ。
さあ、あと一日、頑張るぞ~。
さて本題、昨日の続きで「財政構造改善実施計画」についての話です。
「先にやるべき事があるでしょうよ...」という話は昨日書いたとおりですが、他にもいろいろ問題があると思っているんですよね。
その一つが、「そもそも見込むべきものが、ちゃんと見込まれてないやん...」という話。
その筆頭が、ふるさと納税。
西宮市民がふるさと納税を利用して、他の自治体に寄付した場合、西宮市にとっては市民税が減収になります。
ここ数年の、ふるさと納税による市税流出額は
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令和2年度:16億6900万円
令和3年度:20億3300万円
令和4年度:27億3300万円
令和5年度:31億900万円
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と年3~7億円ペースで増えています。
なお、この減収分のうち75%は交付税で国が面倒を見てくれますが、残り25%は直接市が負担することになります。
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要は、過去のペースでふるさと納税の流出が続けば、毎年1~2億円程度、収支が悪化するし、しかもそれは積み重なっていくということ。
「年間40億円の収支改善が目標!」という中での、毎年,積み重なっていく1~2億の悪化要因って、むちゃくちゃ大きいと思うんですよね。
ところが昨日確認したところだと、「ふるさと納税による流出拡大は、収支見込には加味していません」だそうな。
理由は
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●今後の数字がどのように推移していくか、確実な内容が見込めない
●交付税の額は非常に大きく、1~2億円程度のぶれは問題にならない
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だそうな。
・・・そんなこと言いながら、「ふるさと納税の取組強化」による収入拡大だけはちゃっかり見込むって、どういう感覚なんですかね。
ていうか、そんなこと言うんやったら、歳出減の取組なんか、どれ一つとして確定しているものなんかないと思うんですけどね。
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それ以外にも
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●今後も大幅な上昇が続く可能性が高い、人事院勧告に基づく人件費の増加
●今後、急激に上昇する可能性が高い社会保障関係費用
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が十分(もしくはほぼ)見込まれていないという問題があります。
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市政報告79号@現在、絶賛配布中の裏面
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※
「中央病院の閉院に伴って発生する費用が十分見込まれていない!」という問題は、さすがに見直されました。
この点については、当たり前ではあるものの、一定評価できるかな...と思っています。
厳しく指摘してきてよかった。。。
ただ、こうした経緯を見るにつけても、市が掲げた「40億円改善すれば...」という前提自体が怪しいと私は思ってしまうんですよね。
そもそも「財政構造改善!」と言ってるのに、目標が40億の収支改善ということ自体、甚だ強い違和感がありますし。
というわけで、この項、も少し続けます。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
本日、総務常任委員会が開催。
市長も出席した上で『「西宮市財政構造改善実施計画(素案)に対する意見提出手続(パブリックコメント)の実施について』について、報告と質疑が行われました。
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●本市の財政状況は、きわめて厳しい
→平成30年度以降は赤字基調
→今後も社会保障関係経費の大幅な伸びが見込まれる一方、歳入の伸びは見込めない
●ふるさと納税による市税の流出拡大が進んでいる
●財政の硬直化も著しい
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等の現状を述べた上で、財政構造改善の必要性を訴えると共に、そのための具体的な内容を示すものでした。
具体的な内容について知りたい旨、ご要望を頂いている事もあり、細かくなって恐縮ですがメニューを全部、示しておきますね。
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【P.1】
【P.2】
【P.3】
【P.4】
【P.5】
【P.6】
と言うものの、「こんな細かいメニューを示されても...」という方が多数派ですよね。
というわけで、その中でも特に重要と考える話について、かいつまんで。
委員会多数派の雰囲気として、「こんなん削減したらアカンやろ...」となっているのが
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①P.1→(2)施設使用料等受益者負担の適正化→2市有地貸付料等減免の見直し→水道料金、下水道使用料福祉減免制度の見直し---R6~10の効果額 2億5200万円---R11 以降の効果額1億5100万円/年
②P.4→(6)事務事業の見直し→医療費助成制度の見直し(障害者)(母子家庭等)---R6~10の効果額 5億1500万円---R11 以降の効果額1億8400万円/年
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の2項目。
各事業のより具体的な内容はこんな感じです。
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①
②
これらは身体・精神障害者や母子家庭のうち所得水準が低い方を対象としている、きわめて弱者保護的な面が強い施策。
市は、この内容を「財政が厳しいし、他市に比べて手厚い内容やから、この際、ズバッと切る!」みたいなことを言っています。
が、そら、反対の声が上がるのは当然ですよ!
そもそもの話として「財政が厳しいし、他市に比べて手厚い内容やから、この際、ズバッと切る!」てなことを言うんなら、職員の待遇を見直す方が先でしょ...と。
西宮市の手当制度には
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●他市には存在しない手当、他市より著しく手厚い手当が多く存在する
●退職手当が独自の計算方法で算出されており、他市より多い金額を受け取れるようになっている
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等、多くの問題があります。
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【市政報告78号@2024年7月発行×裏面】
また、特に高齢層において国や近隣自治体と比べても給料水準が高い、という問題もあります。
↓
【ご参照】
年功序列過ぎるし、係長が多すぎる上、手当が手厚すぎる。これらも西宮市の人件費が高くなる大きな要因であり、是正するべきです!@2023年12月のブログ
が、残念ながら資料上、こうした問題について是正する考えは示されていません。
今回、見直しの意思が明確に示されているのは、これまでに既に見直しが進められている内容だけであり、上に書いたような内容は含まれていません。
本日の委員会での私からの質疑に対して、他の問題にも取り組んでいきたい旨、意思表明はされましたが...
↓
市は、こうした現状にも関わらず、生活弱者を対象としたサービスのカットには邁進すると言っているわけで、そんなもん同意できるわけがない。
どう考えたって、手厚すぎる待遇見直しの方が先に決まっていますよ!
なお、ブログタイトルは先週末に更新され、X上でバズっていた市長ブログから拝借しました。
↓
兵庫県知事選挙告示、「いなむら和美」一択、他はありえない!! | 石井としろう 西宮市長
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兵庫県知事選挙について、こんだけアツい思いを述べられるなら、市の財政問題についてこそアツく語って欲しいもんだと思うんですけどね。
事の軽重が、間違っている気がして仕方ない。
しかし、ほんま自分のこととオヤジさんのことが大好きなんやな、と。
この件、これだけでは全然書き足りないので、も少し、続けていきたいと思います。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。
衆議院議員選挙の結果が出ましたね。
我らが西宮市が関係する結果で言いますと、まず南部地域が含まれる兵庫7区では
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●山田賢司氏(自民)が小選挙区当選
●三木圭恵氏(維新)と岡田悟氏(立民)が比例復活当選
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↓
北部地域が含まれる兵庫2区においては
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●赤羽一嘉氏(公明)が小選挙区当選
●阿部圭史氏(維新)が比例復活当選
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という結果になりました。
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ただ、それだけだと、このブログで報告する意味もないですよね。
というわけで西宮市だけに限定した内容で、私なりの分析と感想をば。
まず兵庫7区のうち、西宮市南部地域のみでの各候補者の得票数及び得票割合は以下の通り。
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上位3候補で見ると
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●山田賢司氏(自民):兵庫7区全体での得票率32.6%→西宮市南部地域での得票率31.9%
●三木圭恵氏(維新):兵庫7区全体での得票率29.3%→西宮市南部地域での得票率29.8%
●岡田悟氏(立民)::兵庫7区全体での得票率24.7%→西宮市南部地域での得票率24.8%
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と兵庫7区全体に比べて、山田氏の得票率がやや低く、三木氏の得票率がやや高いのは興味深いですね。
一方で、岡田氏の得票率はほぼ同じ、と。
同じく兵庫2区の西宮北部だけを見ると、より一層その傾向は強くなります。
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上位3候補で見ると
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●赤羽一嘉氏(公明):兵庫2区全体での得票率37.2%→西宮市南部地域での得票率35.7%
●阿部圭史氏(維新):兵庫2区全体での得票率25.6%→西宮市南部地域での得票率29.2%
●舩川治郎氏(立民):兵庫2区全体での得票率21.1%→西宮市南部地域での得票率21.1%
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と西宮市北部地域だけで見ると、兵庫7区全体に比べて、赤羽氏の得票率はやや低く、阿部氏の得票率は逆に大きく高い。
舩川氏はピッタリ同じというのも、ある意味すごいですね。
そして、それ以上に興味深いのが、党名を投票する比例代表選挙の結果。
西宮市南部では得票数の多い順に
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①日本維新の会 43,693票
②自由民主党 40,100票
③立憲民主党 36,839.51票
④国民民主党 20,192.49票
⑤公明党 16,471票
⑥日本共産党 12,222票
⑦れいわ新選組 11,944票
⑧参政党 8,441票
⑨日本保守党 7,576票
⑩社会民主党 2,879票
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西宮市北部では
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①日本維新の会 4,257票
②自由民主党 3,731票
③立憲民主党 3,487.82票
④公明党 2,371票
⑤国民民主党 1,400.18票
⑥れいわ新選組 1,196票
⑦日本共産党 1,025票
⑧参政党 956票
⑨日本保守党 760票
⑩社会民主党 242票
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結果、西宮市全体で見ると得票数の多い順に
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①日本維新の会 47,950票
②自由民主党 43,831票
③立憲民主党 40,327.33票
④国民民主党 21,592.67票
⑤公明党 18,842票
⑥日本共産党 13,247票
⑦れいわ新選組 13,140票
⑧参政党 9,397票
⑨日本保守党 8,336票
⑩社会民主党 3,121票
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となっており、得票数トップは日本維新の会。
自由民主党・立憲民主党が後に続きますが、4位に国民民主党が入ってくるのも特徴的ですね。
あくまで個人的感覚ですが、西宮市においては「改革的志向が強い」とされる政党が、全国的傾向より強いように感じます。
いつだって、選挙は悲喜こもごも。
当選された方には、日本の未来のために誠心誠意、力を尽くして頂きたいと思います。
関係された全ての皆様に、心からお疲れさまでした!
昨日で9月議会も終了。
最重要議案である、昨年度決算の内容について会派を代表して討論を行いました。
↓
西宮市財政の現状と、それに対する私の問題意識が、よくお分かり頂ける内容になっていると思います。
是非ご覧下さい!
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会派・ぜんしんは認定第10号 令和5年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件に賛成します。
しかしながら本市の財政がきわめて厳しい状況にあること、そのことを認識した上での厳しい対策が必要であることを、改めて、強く指摘します。
令和5年度の一般会計決算における実質単年度収支は37.7億円の赤字。
前年度の実質単年度収支が42.9億円の赤字だったのに続いて、2年連続で実質的な大幅赤字決算となりました。
深刻なのは単年度の収支だけではありません。
市の貯金にあたる基金の推移からも、本市財政のきわめて厳しい状況は明らかです。
市の裁量で比較的、自由に使える基金である財政・減債基金の残高は令和4年度末時点で242億円。
これが財政基金を41億円取り崩したこともあり、令和5年度末時点では203億円まで減少しました。
本年度は9月補正時点で88億円の基金取り崩しが見込まれており、基金残高はおおよそ115億円まで減少すると思われます。
昨年の決算特別委員会 総務分科会での質疑で、当局から「早ければ、令和7年度か8年度には、予算編成が困難になるかもしれない」という答弁がありました。
現在の基金残高から見て、さすがに令和7年度の予算編成はできるのでしょう。
しかしながら近年、多額の基金取り崩しを前提とした予算編成が常態化しています。
このペースで基金が減少するなら、令和8年度予算が編成できないという事態が起こる可能性は十分ありえます。
令和4年度の決算において、危機的な財政状況が明らかになってから約半年が経過した本年2月になって、市は、ようやく「西宮市財政構造改善基本方針に基づく取組の大枠について」を示しました。
しかしながら示された取組は、具体性が乏しい上、今後、確実視される歳出増加要因が見込まれていないか、見込まれていても著しく見積もりが甘いという致命的な問題がありました。
例えば、人件費。
令和5年度の人事院勧告に伴い、人件費が数億円単位で増加しましたが、その内容は見込まれていません。
あるいは、より一層の高齢化進行に伴う扶助費の大幅な増加。
いわゆる団塊の世代が今後80歳代になることを考えれば、これから社会保障費の増加ペースが加速することは確実ですが、過去の推移を踏襲したペースでの金額増しか見込まれていません。
県立西宮病院と市立中央病院の統合実現時に発生する退職金と、統合実現後、県職員に比べて高い水準にある市職員の現給を保証するために必要な費用は、本市財政に数億円単位の影響を与えることになるでしょう。
しかしながら、その金額も十分、見込まれていません。
こうした要素を考えるなら「西宮市財政構造改善基本方針に基づく取組の大枠について」で示された「今後、年度平均で約40億円ほどの収支不足が見込まれる」という内容は甘いと言わざるを得ません。
当然、同じく示された「単年度で40億円以上の収支改善を目指す」だけでは不十分なことも明らかです。
市は「令和11年度からの収支均衡を目指す」としています。
しかしながら基金の残高が著しく少ない状況で、収支が均衡しただけでは、大規模災害の発生など、万が一の事態が起きた場合に、行政として責任ある対応を取ることさえできません。
また、それ以前の問題として、行政は「年度中に資金が足りず、事業が実施できない…」という事態を避けるため、一定の余裕をもって予算を組まなければなりません。
先程も述べましたが、このままでは収支が均衡する前に予算を組めなくなる事態が起きる可能性が高いと言わざるを得ません。
正副市長以下、市の経営層は、この厳しい事実、こうした事態を招いた責任を強く自覚するべきです。
市は現在、財政構造改善のための取組についての、より具体的な内容を記した「財政構造改善実施計画(素案)」を11月に示すとしています。
私たちは、この計画が「単年度で40億円以上の収支改善を目指す」という目標にあわせた帳尻合わせだけの計画になることを強く危惧しています。
既に申し上げたように、今後の人事院勧告や社会保障費の伸びなどの歳出増への対応をきちんと盛り込まなければ、すぐに破綻する計画になり、財政構造改善の道標にはなり得ません。
そして自らの待遇への見直しさえないまま、市民サービスの削減に邁進するようであれば、そのような計画には到底賛同できないということも申し上げておきます。
改めて、市当局は危機意識に欠けた行政運営を続けてきた結果、このような状況を招いたことを強く自覚するべきです。
また、経営危機の発覚後1年が経つにもかかわらず、具体的で実効性のある計画を示せていないことを強く自戒するべきです。
市政運営の実務面を預かる立場として、その自覚と自戒を持って、抜本的な行政改革に取り組むよう指摘し、個別課題については各委員会で会派所属議員が指摘した課題を真摯に受け止め、具体的な取組を進めるよう求めます。
その上で、令和5年度西宮市一般会計及び特別会計歳入歳出決算認定の件については既に完了した内容であることも踏まえて賛成することとし、討論とします。
■■■■■
という内容です。
住みたいまちの上位常連である、我らが西宮市。
そんな、なにかと恵まれた条件にある自治体が、他市に先んじて、財政危機を迎えるなどというのは明らかな異常事態だと思っています。
引き続き、厳しい姿勢で、市政に対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
先日の総務常任委員会でアツくなったシリーズも一旦、今日が最終回。
ネタは「西宮市 新型コロナウイルス感染症 対応検証報告書」についてですよ。
なお、その目的は「今後の新たなパンデミックに備えて、本市の対策改善の手掛かりとするために、今回の新型コロナウイルス感染症への対応を通じて得た知見や経験を整理する」ことだそうです。
その上で、様々な項目について評価を下し、「必要なものについては、今後、取組みを講じる!」と。
でも、その内容に、甚だ違和感が強いんですよね。
例えば、コロナの感染が広がり始めてから間もない時期の臨時休校。
本市では、臨時休校の延長に関連して、市の方針が二転三転しました。
加えて、その内容に関して、
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●市としての公式発表がなされていない段階で、市長が自身のSNSで広報
●ミマモルメで誤った情報を配信
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等、様々な不手際が重なり、学校・保護者の間で大きな混乱が起こりました。
ところが、このことには一切触れられていないんですよね。
「特に混乱が生じることなく臨時休業を実施できた」って、いやいや本気ですか…と。
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【ご参照】
【続報15】急転直下・学校の臨時休校が延長されます!&公共施設も5/10まで閉鎖期間が延長されることになりました。@2020年4月のブログ
またワクチン接種についても、
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●受付方法の整理
●接種可能な個人病院の広報
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等、様々な要因によって大きな混乱が起こりました。
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【ご参照】
「かかりつけの患者さんしか接種しない病院を示すと、それ以外の病院に高齢者が殺到する。だから隠しましょう!」って明らかにおかしいでしょ…@新型コロナウイルスワクチンの話 @2021年5月のブログ
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ところが、これについても報告書では「市民や医療機関に多大な不安と混乱を招くこととなった」という事実が述べられているだけ。
今後の取組みが必要な箇所には、下線が引かれることになっているのですが、ひかれてないんですよね。
いや、これこそ、「今後の新たなパンデミックに備え」るためには絶対避けられない、超重要マターだと思うんですが…
また他市では、あたたかい調理された給食が提供される中、本市で、おかずとして提供されたのはポールウインナーだけだった...という、いわゆる(?)ポールウインナー事件。
これについても簡易給食を提供した事実は記載されているものの、下線はひかれていません。
↓
【ご参照】
簡易給食にポールウインナー2本が追加されることになりました... 笑い話みたいやけど、これが今の西宮市政の現実なんでしょうね。。。@2020年7月のブログ
それ以外にも、HPに記載されている内容と、実際の運用が異なった…という問題。
↓
【ご参照】
・今の西宮にはプリンシプル(by白洲次郎)が足りない! ~安井小学校は明日から再開されることになりましたが…@2020年7月のブログ
・重要なのは、方針を明確化して示すこと。教育委員会がコロナ感染者が確認された際の対応指針を明確化し、示したことを評価します!@2020年12月のブログ
当初は保健所が全件行っていた疫学調査が、いつの間にか学校・教育委員会が担うようになり、それが公表されていなかった等、きちんとした方針がどこにも説明されないまま、なし崩しで運用が変わっていった…という問題。
↓
【ご参照】
・重要なのは、方針を明確化して示すこと。教育委員会がコロナ感染者が確認された際の対応指針を明確化し、示したことを評価します!@2020年12月のブログ
・保健所は、学校園・保育所等での濃厚接触者判定を行っていません。ご存知の方もいらっしゃると思いますが…@2022年2月のブログ
効果がほとんど見られなかったうえ、経費率が異様に高かった「コロナワクチン接種促進のため、若者にコーヒー券を配ります!」という事業がコロナの感染拡大に伴い、著しく業務状況が逼迫している中で実施された…という問題。
↓
【ご参照】
280万円分のコーヒー券&景品を配るのに250万円かかるってどうゆうこと? なんでこんなことばっかり、したがるんですかね…@2021年12月のブログ
他にも、市職員が感染した場合、ある時期までは全件広報されていたが、いつの間にか「市の業務継続に影響を与える場合のみ発表」に変更されていた、という話など、いや、これについて検証とか反省とか必要ないわけ???と思う話は、枚挙にいとまがありません。
「対策改善の手掛かりとする」のが目的なら、重要なのは、まず問題になった事案を抽出すること。
その次に、そうなった原因・課題・背景といったところを洗い出すこと。
その上で、再発防止策を講じること。
こういった一連の流れが重要だと思っています。
そう考えるなら、それこそ情報発信について、さらっと考えただけでも、上にリンク先として複数挙げたトホホな話から
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●どこで、誰が、どのように意思決定するのか?
●決定した内容をどのような形で広報するのか?
●その内容について事前に関係者と情報共有が必要ではないのか?
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等等、山ほどある課題を拾い上げ、それぞれについて丹念に精査していく過程が絶対に必要だと思うわけで。
てなことをつらつらと考えていたもので、久しぶりに、この分野の名著中の名著「失敗の本質」をサラッと読み直しちゃいましたよ。
関係部署のトップにも「よければ参考に…」ということでお渡しし、「今、読んでいます!」という話を頂きました。
ご参考になるなら、嬉しい限り。
↓
ちなみに課題の抽出という意味では、同じ会派のたかの議員が当時、問題となっていた話を丁寧に拾い上げ
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●情報発信
●事務事業のあり方と人員体制
●簡易給食
●オンライン教育
●積極的疫学調査
●ワクチン初回接種予約
●ワクチン接種促進事業
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という形で整理して、一般質問で配布した際の資料なんかは分かりやすかったな…と思っています。
興味おありの筋には是非どうぞ。
↓
たかのしん一般質問資料@2022年3月議会
閑話休題。
振り返れば、コロナの初期段階だった2021年7月に「保健所業務を中心に、新型コロナウイルス感染症(第4波迄)の対応検証報告書を作りました!」という話がありました。
その際、私は
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●保健所だけで検証しても意味がない。むしろ市全体の対応について検証するべき!
●意思決定過程や、組織の動き方、広報の進め方をこそ検証するべき!
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と主張していました。
そういう意味で今回、全市的な検証がなされようとしていること自体は良かったと思っています。
↓
【ご参照】
むしろこれまでの市の対応全体をこそ検証するべきでは?保健所の対応策だけを示しても、意味がないと思うのですが…+α。@2021年7月のブログ
また当時の市の逼迫した状況も一定理解しています。
加えて、当時は明らかになっておらず、今になったからこそわかる疫学的知見に立った考え方を、後出しジャンケン的にぶつけるのも違うと思っています。
でも組織の真価は、緊急事態においてこそ明らかになるもの。
そういう意味で、コロナ下で発生した問題を明らかにし、それを正すこと。
それこそが西宮市役所を、より強く、しなやかで、様々な課題に柔軟かつ円滑に対応できる組織に変えていくために、とても重要なことだと思っています。
そうした観点からも、引き続き、今後の推移を見守ってまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
先日の総務常任委員会で、アツくなった話の一つとして施設利用料の見直しを上げましたが、実はその他にも2つアツくなった内容があったんですよね。
というわけで、今日は、そのうちの1つについて報告をば。
内容は「西宮市広報戦略の策定について」です。
なお広報については先行するものとして、3年半ほど前に示された「広報広聴ガイドライン」なるものがありました。
これは本当に酷かった…
それに比べると、今回の内容はいくつか具体論が示されている分、一定評価できる内容かな…と思ってはいます。
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【ご参照】
ガイドラインを作っただけでは、なんにも変わらない。大切なのは、目標実現のための具体策だと思うのですが... @2021年2月のブログ
今回のものについて、私なりに思いっきり端折って説明すると
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①市政ニュース、掲示板、ケーブルテレビ、さくらFM、HPや各種SNSについて、今後の方向性を整理する
②市全体の広報のあり方について整理する
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という内容と言えるかな…と。
①については、シティプロモーションサイト&ケーブルテレビを利用した広報をやめる考えが示されたことはよいことだと思っています。
とりわけシティプロモーションサイトなんて、情報に即時性はないわ、閲覧者数は著しく少ないわ、で、なんで、こんなもん延々とやっとんねん…という感じだったわけで。
他にも、思うところがある内容があったので、そこら辺、折を見つけて、ご紹介させていただきたいと思います。
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【ご参照】
年間1400万円かかっていたシティプロモーションサイトの運営費用が200万円に減りました。でも、本当にこんな事業やる必要があるのか???という問題は残っているわけで。@2019年11月のブログ
で、今回のブログで中心的にご紹介したいのは「これからの広報について」。
ザックリ言うと、これまでの市の広報には、
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・市民にどう伝わるか、どう受け取るかよりも、市の都合が重視されすぎ
・正確性を過剰に重視するために、市民にとって分かりにくいお役所文書になりがち
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という問題があるという反省に立ち、変えていきたいというもの。
強く同意できる考え方と受け止めています。
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「広報!」というと、往々にして、HPや市政ニュースといったところを想像しがち。
でも、私はむしろ、各課・各部署が個別に発行している通知やお知らせ等にも、広報の基本となる考えを当てはめてみていくべきだと思っています。
そう考えると、
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●そもそも情報発信するのは各所管課
→現実問題として、広報課が全ての発行物をチェックすることなど不可能
→だからこそ、どうやって、この考えを庁内に徹底していくかということをこそ、きちんと考えるべき!
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と思うんですよね。
そんな観点から市とやり取りしたのですが、私は最低限、定期的に各課の発行物を抽出してチェック・指導するべきだと思っています。
市は「研修を行って、全体的な意識の向上を図っていきたい!」と言います。
が、それだと
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●研修に参加する部署は、もともとの意識が高い部署
→意識が低い部署は、そもそも研修に参加しようともしない
→良くなるところは良くなるけど、そうでないところはいつまでたってもなんの改善もしない…
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という、よくある展開になる気がして仕方ないんですよね。
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【ご参照】
「学校・学級の自主性に任せる!」では、組織のあり方として失格でしょ!?全ての学校で、全ての教師がICTを有効活用できるようにすることが市の責務です!@2022年4月のブログ
そして、もう一つは、各局の上層部が広報に対する意識を強く持つこと。
個人的には「局長クラスが、定期的にブログを発信する!」ってのは、いいアイデアだと思うのですが、いかがでしょう?
そうすれば、おのずと広報に対する意識も高まるし、自分の中で優先して対峙するべき課題や、その方向性なんかも整理できる。
そして、そうした感覚を持って、所管内での広報や通知についてチェックできる。
私自身が、定期的にブログ配信することで学べていることがとても多くあると思っているので、そう思うだけなんですかね???
一応、この内容も、委員会で提案はしておきました。
現在の厳しい財政状況はもちろん、前回ブログで取り上げた値上げの話もそうですが。
今後ますます行政が住民・市民に対して、様々な負担や協力を求めていかざるを得ない場面は多くなることでしょう。
その時に、様々な方向・手法を使って、理解を得る努力をしていくことは、きわめて重要だと思っています。
そして、そういう観点からは、どう考えても、市長が吞気に俳句詠んでるのを市政ニュースの目立つところで広報してる場合じゃないと思うんですよね。
一般質問でも、他会派の議員さんが少し触れていましたが、どう考えても、もっと優先度の高い話があると思いますもの。
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と、今日のブログは、このへんで。
今週は会派の予算要望の取りまとめ、来週は決算特別委員会と、やらなきゃならないことがてんこ盛り。
しっかりとやるべきは進め、準備すべきにも取り組んでまいります。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。
役所の会計って、とにかく実態がつかみにくいんですよね...
こちら、先日の議会運営委員会で示された決算資料。
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これだけ「西宮市の財政がヤバい...」と騒ぎになっている以上、普通の感覚なら「すごい赤字が並んでるのでは...」と思いますよね。
ところが、上の資料の一般会計で「収支」と名の付く欄を見ても
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●「形式収支額」は7億3903万円の黒字
●「実質収支額」は5億2214万円の黒字
●「単年度収支額」は1億2252万円の黒字
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と、どこの欄も黒字。
これだけを見ると、「・・・全然、問題なさそうに見えるけど...」という話になると思うんですよね。
ところが、それが全く違うのですよ。
というのも、自治体会計では
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●借金して、得たお金も収入!
●前年から繰り越したお金も収入!!
●基金を取り崩したお金も収入!!!
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みたいな形になっているんですよね(←上にあげた収支それぞれによって、異なる部分があります)。
なので、先日のブログで書いたような「単年度収支は1.2憶円の黒字ですが、これは貯金にあたる基金を41億円取り崩した上での話なので、実質的には大赤字」みたいな、よく分からないことになる…と。
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【ご参照】
窓口を閉める時間が早くなるなら、勤務シフトも見直すべきでしょ?なんで、こういう見直しをしないんですかね。。。@先日のブログ
現状、西宮市の財政において、最も分かりやすく問題なのは、基金の大幅な取崩が常態化した結果、遠くない将来に基金が底をつき、予算が組めない状態に陥りかねないということ。
そういう意味で、西宮市の財政状況を見るために一番、分かりやすいのは、基金の積立や取崩も加味した数値である「実質単年度収支」だと考えています。
上の表には出てないんですけどね。
なお、上にあげた収支それぞれの違いについて知りたい!という方には、以下の内容が分かりやすいと思いますので、よろしければ、どうぞ。
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「形式収支」「実質収支」ってなに?-わかるお役所用語解説5 - お役所のことばがわかるブログ
で、この実質単年度収支で見ると、石井市長就任後の決算は
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●平成30年度 4億9521万円の赤字
●令和元年度 50億5101万円の赤字
●令和2年度 44億3924万円の黒字
●令和3年度 28億3193万円の黒字
●令和4年度 42億8950万円の赤字
●令和5年度 37億6922万円の赤字
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と6年中4年が赤字。
黒字になった2年についても、
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●令和2年度は、市関連公社への貸付金55億円が返還された
●令和3年度は、コロナの影響等もあり、国からの交付税等が大幅に増加された
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等の特殊かつ一時的な要因があってのこと。
こうした要因がなければ、6年間ずっと大幅な赤字になってたわけで、まあ酷い実績ですね…
なお市の財政状況が、平成30年度以降、恒常的な赤字基調にあることは、市が示した資料でも明確に認められています。
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【ご参照】
厳しい財政状況について述べた、市長の定例記者会見を視聴しました。と言うわけで、私見をば。@2023年10月のブログ
で、不思議なのは「そんなん、前から分かりきっていたことやんけ…」という話なんですよね。
実際、令和元年度決算の実質単年度収支が50億円を超える赤字であると明らかになったとき、財政を中心とした各部局において、かなりの緊張感が走ったことは強く印象に残っています。
こうした事実も踏まえて、私は一貫して、財政状況は、きわめて厳しく普段の改革が必要という趣旨からの問題提議・主張・指摘等を行ってきました。
例えば、大幅な黒字を計上した令和2年度・3年度の決算状況を報告した市政報告の内容は、こんな感じです。
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●市政報告67号@2021年11月発行
●市政報告71号@2022年10月発行
ところが、市の反応は、甚だ鈍かったんですよね。
実際、市長は、赤字基調が明らかになっている2022年3月の市長選挙に、巨額の資金を必要とする18歳以下の医療費無償を掲げて、臨みました。
そのことについて、私は財政危機が明らかになる前のブログで、
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現職として選挙に臨んだ、市政の現状をよくよく知るはずの市長が公約として掲げたんですもの。
当然のこととして、早期に実現されるべきものだと考えています。
多額の費用が必要となることはよくよく分かったうえで、公約として掲げたはずですしね。
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と書いています。
で、その後、今に至るも、財政難を原因になのか、実現される気配は全くない。
なんとも、酷い話だと思っています。
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【ご参照】
全国的に、ますます進む子供の医療費無償化。市長公約ですもの、西宮市も先に進めるんですよね??? @2023年9月のブログ
昨年度の決算審査過程における、私の質疑によって、財政の危機的状況が明らかになった後、市は慌てふためいて、今後の対策を示し始めました。
が、私は、昨年に行った私からの指摘がなければ、今でも市は呑気に過ごしているのではないかとさえ思っています。
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【ご参照】
「最悪の場合、令和7年度に予算を組めなくなるかもしれない」ってどーゆーこと???そんなん、すぐじゃないですか。。。@2023年9月のブログ
でも財政危機を踏まえて、示された計画でも、
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●人事院勧告に伴う、人件費の大幅な増加
●病院の県市統合に伴って発生する退職金や、現給補償に伴う大規模な人件費の発生
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が見込まれていないなど、その内容は甚だ不十分。
こうした問題についても今日から始まる9月議会では、しっかり追いかけていかねばならないと思っています。
このままでは今後一層、厳しい状況に陥っていく可能性が、きわめて高いと思えてなりません。
そうならないよう、私なりに力を尽くしていきたいと思っています。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
昨日、ネット上にでていた衝撃的な記事。
西宮市職員の年収、全国トップらしいですよ。
いやいや、西宮市って危機的な財政状況なんちゃいましたっけ。。。
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地方公務員の年収ランキング 全国版2023 西宮市、千円差で全国1位に トップ100に兵庫の5市 関東勢、目立った上位@神戸新聞NEXT
「給与が高くたって、効率的に、質の高い仕事してればいいやん!」という話もあるかもしれません。
でも例えば、公用車運転手・清掃職員・学校用務員・給食調理員等の技能労務職員の人数で比較すると
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●西宮市は420人
●都市の規模等が類似する中核市62市における平均人数は197人
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となっています。
西宮市は、中核市平均と比べて倍以上、200人以上も多いんですよね。
で、この技能労務職の給与水準が、また高い。
技能労務職の給与を、西宮市を100として比較すると、兵庫県は89.1、国は79.5、類似都市平均は85.4。
・・・そら、全国トップにもなるわな。。。
残念ながら、問題なのは技能労務職だけではありません。
主に事務的な仕事に従事する一般職員でみると、
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●全体の半分近く(47.1%)を係長以上が占めており、概ね3人に1人(31.3%)が係長
←結果、計算上、係長1人に対して、係員は1.69人しかいない
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と給与水準が高く、手当ても支給される係長の割合が著しく多くなっています。
こんな頭でっかちな組織が効率よく仕事できているとは到底、思えない...
さらに加えて、高齢になっても給与が上がり続ける傾向がきわめて強い、手当が著しく手厚い、といった問題や、
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【ご参照】
年功序列過ぎるし、係長が多すぎる上、手当が手厚すぎる。これらも西宮市の人件費が高くなる大きな要因であり、是正するべきです! @2023年12月のブログ
課の数が他市に比べて異様に多く、縦割りこの上ない組織になっているという問題
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【ご参照】
西宮市の課の数は他市の倍!こんだけ課数が多ければ縦割りにもなるし、管理職ばっかりで人件費も高くつくわけで... @2018年9月のブログ
同一職場に長いこと在籍し続けて、完全にボス化してしまい、誰も手が付けられなくなっている会計年度任用職員(=いわゆる契約社員やパート的社員)が存在するが、他の部署に異動させることさえできないという問題
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【ご参照】
「○○課一筋、20年以上!」みたいな嘱託職員が大勢存在する西宮市役所。それって、組織の硬直化に直結してやいませんか??? @2019年6月のブログ
遅刻やサボりが野放し、過度の離席や勤務時間中のネット閲覧も放置、パソコンや窓口は苦手といってやらない職員も放置...等々の問題が職員アンケートで大量に出てきている現状の問題
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【ご参照】
西宮市役所は「働かないおじさん」のパラダイス!? ~在宅勤務者の業務量の把握・進捗確認が必要です~@2020年4月のブログ
等、問題点は枚挙にいとまがありません。
市長の直近のコラムを見てみると、「来年4月には、西宮市自体が100周年を迎えます。希望の持てる西宮市の未来に向けて、より力を込めて頑張って市政運営に当たって参ります!」とあります。
↓
市長コラム 令和6年(2024年)8月@西宮市HP
なら危機感を持って取り組むべきは、こういうところなんちゃいますの?と。
でも、甚だ消極的な印象しかないんですよね。
つくづくと、現状に対する認識が甘く、対応が遅すぎる。
引き続き、こうした現状を是正するべく、取り組んでまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。