華道家 余田紫甫(志穂) 

いけばな嵯峨御流・華道家 余田紫甫の海辺の街での楽しいくらしと花を愛する日々

竹器(ちっき)

2005年08月05日 | Flower
大阪司所の夏期講習で竹器(ちっき)を作りました。
以前から竹の器を自分で作りたいと思って
竹林をお持ちの知人にも頼んだこともあったのですがなんせ竹の伐採は容易じゃないです。
女の力では無理とあきらめてました。
今回は事前に自然伐採してある程度の長さにそろえられた竹が用意されてたのですが
それでも2m程で数日前まで竹林で育っていた正真正銘の竹です。
花器、寸渡(ずんど)には寸法が伝書で定められていて。
そこには深い意味もあるのです。

鋸を使って竹をまっすぐに切るのはなかなか難しいです。
グループを作って周りの人の協力なしでは無理ですね。
特に下の部分をまっすぐに切らないと花器としては成り立ちません。
なんとか小ぶりで綺麗な寸渡が出来上がりました。

竹器の表面の仕上げは
家に帰って、あら塩やぬかで一生懸命磨きましたがどうも美しいつやが出ない、、、
油や無塩バターもよいそうです。やってみよう。
自分の作った竹器に花を生ける喜び早く浸りたいです。
そして乾燥と湿気に気をつけながらどうかお正月まで持たせるつもりです。

今度は竹林の伐採から挑戦してみたいもんです。

竹は節(ふし)があるところから、礼節・節度のあるといった意味を持ち昔から尊ばれてます。
映画LOVERSの中国の竹林の美しいシーンを思いながら花を活けて見よう。