華道家 余田紫甫(志穂) 

いけばな嵯峨御流・華道家 余田紫甫の海辺の街での楽しいくらしと花を愛する日々

シホの海岸物語

2009年04月07日 | WINDSURFING
♪エボシ岩が遠くに見える、涙溢れて霞んでる、、♪

レースの朝一番の私の心境。
烏帽子岩ってあんなに遠かったっけ?
口から心臓出そうな緊張感。口数少なくテンションも低めの私。

”えのえぼ”(江ノ島~エボシ岩13kmのロングディスタンス往復レース)に出場しました。
昨年のこのレースに来てくれたフリージービーズのエボシを聞いてKOJI君と来年は一緒に出よう!!
と約束したぞ。有言実行。
それでも、ちょっとぐずぐず迷ってたエントリーを
FUKU君に背中押されて、逗子エンジェルに気持ち引っ張ってもらって出ることに決めた。
もちろんKIYOちゃんYODAっちにもいつも引っ張ってもらってるよ~~♪

レースのコース



まさかの4時間半。ほんとうのロングディスタンス。

受付時のくじ引き、ビーチスタートは夫婦で隣同士。
みんな流石~~って笑ってたがこれほんと偶然。ちょっと緊張が和らぐ。
しかし、サーフィン日よりですごく波が高い、、セットをやる過ごして10時25分頃スタート。


なかなかアウトにでれない。。のた打ち回ってやっと走り出した。


”見といたる”のよだっちの声もむなしくロングボードの群れはどんどん進んでく。
マラソンじゃないから、、海の上では”見といたる”も”待っといたる”もない。板の種類がちがうから進む角度も違う。それぞれ別の道を行きましょう(笑)
私も遅れを取りながらもエボシめざしていざ出発。
走れど走れど烏帽子岩が近づいて来る実感なし。
今日は長くなりそうだ、、、

ちょっと風が入って進んだ実感、しかし、、角度が、、角度が、、
どんどん岸側によってく感じ。
同じ様なスタートを切ったコージ君が
”そっちじゃないよ~~~”っと叫んでくれる。

エボシ♪
そっちじゃね~仲間の声が響いてる♪ 

まったく歌の通り、、、(ひとり笑)

エボシ岩を時計回りに回るのはこのままじゃ何回もタックしなきゃ無理。。
そうしてるとレスキューのジェットスキーが近くまできて、、”最後尾です”っと告げられる、、とほほ、、、
”もうやめたほうがいいですか?”って聞くと
”いえいえ頑張ってください””焦らなくていいですよ”と暖かく見守られる。
運営に迷惑がかかるならやめようと思ったけど、そう言ってくださるなら。
”とりあえずエボシ岩に行きたいんです!そこまでは絶対がんばります”
と宣言してエボシに向かう。
その時いい風が吹いてきた。プレーニング手前の風を掴んで、、
いっきにエボシ岩が近づいた。
本日一番気持ち良かった瞬間。
が、着いたのはエボシの一番岸側、、、
岩の回航はあきらめる事にした。
今度はレスキュー無しで絶対自力で戻る事を目標とする。
ジェットさんも見守ってくれてるし、、、
しかし、、風がない。のぼれない。タックタックの繰り返し。
さっきはあんなに近づきたいエボシ岩が今度はぜんぜん遠のいてくれない。

マラソンと一緒で気持ちの変化がすごい。
もうやめたい、、、最後まであきらめるな、、の繰り返し。
海でこんな沖までウインドで出たのはたぶん初めて。
うねりが大きいのだ、、風がないので走らないとうねりでバランス崩して
何度も何度も沈した。

独り言云ってるし。
風が入って進んでる時はご機嫌に陸では考えられないほどの大声で熱唱したり。

烏帽子から早く遠ざかりたくて、、、

茅ヶ崎に背を向けて♪
さらば背を向け茅ヶ崎~~

もちろんフリージービーズの
エボシ♪
ヤケを起こすなよ大人げない
イラっとしたって始まらない
遊びはとことん貫き通そう
どうせやるなら笑ってたい
楽しむのは自分次第

勝手にシンドバット♪
江ノ島がみえてきたオレのフィニッシュも近い♪(テンション上がり気味の時)

夏をあきらめて♪
江ノ島が遠くにぼんやり寝てる、、このままオレも、あきらめのレース♪(下がり気味の時)

そう、、今度は帰る方向の江ノ島がぜんぜん近づいて来ないのだ(泣)

そうこうしてると、レスキューのジェットさんの姿がまったくみえなくなった。
今度はリタイヤしますっていう事も出来なくなった。行くしかないのだ、、、
広い海に一人ぼっち。
考えたらこんなに長時間一人で海上にいた事ない。
岸側に近づくと大きなうねりのサーファーの大群、
沖に向かってタック、、、江ノ島が遠のく
風がないホントにのぼれないな、うねりで何度も沈してる。
気がつけば近所にスラロームの人が3~4人がみな同じ動きを繰り返してるね。
会釈したり、声をかけあったり、しながら、タックの繰り返し。
景色ずっと変わらず。江ノ島が目に焼きつく。

やっとレスキュージェットスキー発見。
しかし後ろにもまだ人がいるのか、エボシ岩方向へ向かった。
すれ違いざまにジェットの一人の方が、ガッツポーズしてくれた。
がんばっれ!のエールにたちまち力湧いてきた。
もうちょっと頑張れそう。完走じゃなくても自力で帰る事を目標。

江ノ島水族館もはっきり認識できて来たぞ!!
気がつけば午後2時を過ぎてる。もう4時間近く乗ってるんだ、、、
寒いとかお腹が空くとかトイレに行きたいとかそういった感覚が一切なかった。
また風が止む、、一向に進まない。

2時半ごろジェットさんが私の後方に来た。
”最後尾です、、、本部からレスキューの要請が来てますが、、もうちょっと頑張りますか?”
そっか、、、レース終了時刻をとっくに過ぎてる、、
”はい。終わります、、”悔しいけど、仕方ないね。

今年も茅ヶ崎のショップの屈強なジェットさんたちはほんとに頼もしくて
日頃から茅ヶ崎沖のジョーズみたいな波ポイントへもウインド引いて行ったりするので
荒れ海もOKと超安心でテキパキとレスキューしてもらいました。
”ここまで来たらフィニッシュしたも一緒ですよ。良く頑張りました”っと
泣けるくらい嬉しい事を言ってくれて、、心に沁みました。
カッコいいジェットのお二人にハートマーク!!
こっちは素顔で何度も沈ちてボロボロな自分の姿をすっかり忘れてますね。(爆)

岸についたら、すごい波の中と波打ち際のサーファの数に驚き。
KIYOMIちゃんとかYODAっちはとっくに洋服に着替えてるので助けてもらえない、、
波打ち際でなんとかリグを岸に上げたら腕の力が尽きました。。。
そこでガタガタと寒さが襲ってくる、今までそれも感じないくらい必死だったんだ、、

午前中の北風が東風に変化し、微風で上れないスラロームが他にもいた事
エボシを回ったKOJIくん、FUKUくん、MAYUMIちゃん、、他何名かが茅ヶ崎の浜に上陸してしまった事を知る。

そして我らがKIYOMIちゃんは女子で優勝(女王MIMIちゃんに初勝利)だった。

表彰式も閉会式もまだ呆然としてる間に終わった感じ。

レース後は腰越の”しらすや”でKIYOMI優勝のお祝い。
最初のビールの旨い事といったら、、
私も我ながら良くやったと思うことにして、完走は来年への課題。
そして美味しいシラス&料理を味わう

みんなで出場する事の楽しさを味わえた。
ビーチススタートのラインに立って顔見知りに抽選の番号を何番?何番?って
ドキドキしながら聞いたり、、今から考えたらすごく楽しかった。
いつも運営側だけど、、レースはやっぱり選手が主役。って実感した。

今回 目標はもちろん完走だったが
それともう一つ決めていた事はレース中、ウインド楽しい!っと心から感じること。
それは充分達成した。
満足感&疲労感に包まれてシアワセに就寝。爆睡。


心から好きだよ ウインド 抱きしめたい だけどもお前はつれなくて~♪


よき仲間に囲まれて、私のウインドライフはこれからもますます楽しくなりそうだ。

=番外編=前夜祭=

朝、FMでワッキーの風情報。
明日は実業団のえのえぼレースです。
昨年はフリージービーズがゲストで来てくれましたと話してる。
そういえば昨年はライブで来年のレースに出ましょうって約束したぞ。(笑)
風情報の後はエボシ♪が流れる。気持ち盛り上がる。
家に桜を活けたり、いろいろお客様を迎える準備。
今日の週末家族は 
KIYOMI、KOJI、TASHIROさん、静岡からFUKU&JINさん、大阪出張を兼ねてJUN1さん6名なり~~

午後からレース練習のつもり、が、、KIYOちゃんからTEL江ノ島は正午前でコースには風がオーバー
ウエーブコンディションとのこと、、早くしないとどんどん風があがる、、逗子は???
みんなの到着をまって道具を積み込みしてると、3時前になってしまった。
海に行ってみると、、すごいウインドの数がビュンビュン走ってスラローム銀座。
到着した静岡2人は乗る気満々。
”こんないいコンディションで乗らなきゃ上手くならない”と説教される、、
痛たた、、、返す言葉なし。
明日への体力温存と言い訳したり、結局は吹きまくる海面に怖気づいてやめた。。。
稲村ヶ崎温泉でまったりして そこから夕食・宴会準備。
前夜祭にはエンジェルJURIちゃんMAYUMIちゃんも遊びに来てくれて盛り上がる♪
そして更に今日は秘密のイベントがあります。
実はTASHIROさんが誕生日。まったく本人に気がつかれない様に準備して
突然電気が消えたら、、ケーキ(珠屋)とクラッカーでサプライズ♪みんなでおめでとう♪
わ~い、とても喜んでもらえました。
そのまま宴は盛り上がって、明日のレースに備えて、日付が変わる頃就寝。